9日の日経平均は5営業日ぶりに反落。413.10円安の55895.32円(出来高概算22億7000万株)で取引を終えた。前日の急騰の反動から主力株に売りが先行。一時プラスに転じる場面もあったものの、買いは続かず、前場終盤に向けて下げ幅を広げ、日経平均は心理的な節目の56000円を割り込んだ。その後は、押し目買いなども入ったとはいえ、和平交渉の行方を見極めたいとの見方から、様子見ムードが強くもみ合いが継続した。
東証プライム市場の騰落銘柄数は、値下がり銘柄が1200を超え、全体の約8割を占めた。セクター別では、非鉄金属、海運、鉱業、水産農林、ガラス土石の5業種が上昇。一方、空運、小売、不動産、保険など28業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、フジクラ、豊田通商、TDK、横河電が概ね堅調だった半面、アドバンテス、ソフトバンクG、ファーストリテ、東エレクが軟調だった。
前日の米国市場は、米国とイランが2週間の停戦で合意したことを受け、投資家のリスク選好姿勢が強まり、主要株価指数は大幅高となった。ただ、東京市場ではイスラエルとイランの動向を巡り、中東情勢の先行き懸念が再び嫌気された。また、イランの停戦合意順守がなければ「かつてないほど大規模で強力な攻撃」を行うとトランプ米大統領が警告したと伝わったことも投資家心理を萎縮させ、日経平均の下げ幅は一時500円を超える場面があった。個別では、前日に好決算を発表したABCマート、大口受注を獲得したインターアクションが大幅高となったほか、通期業績の下方修正がネガティブインパクトとなったサイゼリヤが大きく値を下げた。
中東情勢は依然として不安定な一方、前日の急騰を踏まえれば、日経平均の下落は想定の範囲内であり、リスク回避ムードは一巡しつつあるとの見方が増えてきている。当然、和平交渉の結果次第では再び波乱となる可能性も予想されるとはいえ、目先的にはパキスタンでの協議の行方を見守る他はないだろう。足元は材料株や好決算銘柄など、選別色の強い個別展開が続くことになりそうだ。