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アイシン Research Memo(1):自動車部品メーカーでトヨタグループの中核企業。2026年3月期は増収増益予想

■要約

アイシンはパワートレインを主力製品とする大手自動車部品メーカーである。売上収益の約70%がトヨタ自動車及びそのグループ会社(以下、トヨタグループ)向けで、同グループの一次サプライヤー(Tier1)に位置付けられているが、他の国内大手及び欧米や中国の海外大手自動車メーカーにも供給している。

1. 2026年3月期3四半期の業績概要
2026年3月期第3四半期の連結業績は、売上収益が3,769,158百万円(前年同期比4.6%増)、営業利益が156,338百万円(同34.8%増)、税引前利益が177,525百万円(同92.1%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益が107,375百万円(同115.7%増)と、増収・大幅増益となった。売上収益は、円高の影響があったものの、得意先の生産台数の増加やパワートレインユニット販売台数増により前年同期比で増収となった。製品構成の変化で売上総利益率が改善、販管費の伸びを抑えたことから営業利益は前年同期比で大幅増益となった。

2. 2026年3月期の業績見通し
2026年3月期の連結業績は、売上収益が4,900,000百万円(前期比0.1%増)、営業利益が205,000百万円(同1.0%増)、税引前利益が215,000百万円(同24.0%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益が125,000百万円(同16.2%増)を見込んでいる。前提条件として為替レートは米ドル145円(前期153円)、中国元20.0円(同21.1円)、パワートレインユニット販売台数1,050万台(同1,014万台)、うち電動ユニット332万台(同231万台)を想定している。株主還元については、年間配当65.0円(中間30.0円、期末35.0円)、自己株式取得1,500億円を予定している(2025年5月1日~2026年4月30日)。

3. 2028年中期経営計画
同社は、2028年度(2029年3月期)を最終年度とする「2028年中期経営計画」を発表しており、基本方針として「稼ぐ力」の強化と将来への「弾込め」の両立を掲げている。これを実現するための具体的な施策として、「商品軸」(主力商品の収益性・品揃え拡大、“移動”の価値の創造)、「地域軸」(地域軸経営の加速)、「機能軸」(経営基盤強化)という3つの方向で事業を推進する方針だ。定量的目標としては、2028年度に売上収益53,000億円、営業利益3,300億円、営業利益率6.2%、ROE10.0%、ROIC11.0%を目指す。この計画に沿って、同社が今後3年間でどのように成長・変化していくか注目したい。

■Key Points
・世界的な自動車部品メーカーで、トヨタグループの中核企業。特に駆動系(パワートレイン)の技術力は高く、電動車向けも含めて幅広く展開
・2026年3月期は期初予想を据え置き増収増益を見込む
・「2028年中期経営計画」を推進中。最終年度の2029年3月期に売上収益5兆3,000億円、営業利益3,300億円などを目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

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