■要約
1. 2026年8月期中間期の業績概要
ナガイレーベンの2026年8月期中間期の連結業績は、売上高が前年同期比0.2%増の7,861百万円、営業利益が同7.9%減の1,381百万円、経常利益が同4.4%減の1,475百万円、親会社株主に帰属する中間純利益が同4.5%減の1,014百万円となった。遅れていた期ずれ案件の取り込みや2026年2月からの値上げ効果で増収を確保したが、第1四半期の出遅れが響いて、期初予想(4.2%増収、2.7%営業増益)には届かなかった。売上総利益率は39.4%(前年同期は39.8%)へ低下したが、主に加工賃や原材料費の上昇等による。一方で販管費は前年同期比6.1%増とほぼ予算どおりとなったため、営業利益は減益となった。減益ではあったが、値上げ効果もあり業績は底打ちの気配が見られた。
2. 2026年8月期の業績見通し
2026年8月期の連結業績は、売上高が前期比6.0%増の18,000百万円、営業利益が同12.3%増の4,025百万円、経常利益が同13.3%増の4,200百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同12.7%増の2,900百万円を見込み、期初予想を据え置いた。依然として市場全体では厳しい環境が続くと予想されるが、コア市場では、期ずれ案件を確実に取り込むことに加え、低価格市場への戦略製品投入により増収を見込む。注力している周辺市場では、患者ウェアの新商品の拡販に加え、手術ウェアのリース化推進などにより増収を図る。利益面では為替の影響、加工賃や原材料費の上昇などが続く可能性があるが、2026年2月からの価格改定により売上総利益率は40.3%(前期は39.5%)と改善を見込んでいる。販管費の伸びを同3.5%増に抑えることで営業利益は同12.3%増を見込んでいる。中東情勢については、今のところ直接の影響は出ていないが今後は不透明である。原油価格の高騰により原材料高の懸念もあるが、一部ではディスポーザブル商品からリユース商品への見直しが進む可能性があり、同社にとってプラス要因も考えられる。今後の動向を注視する必要がある。
3. 中期経営計画と株主還元
同社は、2025年8月期の実績を踏まえ、それまでの計画をロールオーバーした中期経営計画を推進しているが、当期中間期においてその計画に変わりはない。目標として、2028年8月期に売上高195億円、営業利益47億円を掲げ、引き続き「市場戦略」「商品戦略」「生産戦略」を推進し目標を達成する計画だ。株主還元については、2025年8月期は創業110周年であったことから、年間配当を100.0円(普通配当60.0円+記念配当40.0円)へ増配した。2026年8月期は通常の年間60.0円(予想配当性向62.3%)の予定だが、業績次第で増配の余地はありそうだ。さらに同社は、自己株式の取得にも前向きである。既に当中間期中に528千株(999百万円)の自己株式取得を行い、さらに2025年11月28日付で5,000,000株の自己株式消却を行った。強固な財務体質に加え、このような積極的な株主還元の姿勢は大いに評価できる。
■Key Points
・2026年8月期中間期は、第1四半期の出遅れが響き7.9%の営業減益も許容範囲内
・2026年8月期は期ずれ案件の取り込みや価格改定等で増収・2ケタ増益見込み。株主還元にも積極的で年間60.0円配当(予想配当性向62.3%)を予定
・中期経営計画に沿って2028年8月期に営業利益47億円を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)