■停戦交渉に対する楽観的な見方から買われた
今週の新興市場は上昇。日経平均は史上最高値を更新し、週間では+2.72%高と2週連続で上昇。グロース市場指数も+3.26%、グロース250指数も+3.32%といずれも2週連続で上昇した。中東での米国・イスラエルとイランによる完全停戦に向けた交渉に対する楽観的な見方から買われた。時価総額最上位の銘柄群で算出するグロース市場コア指数は+3.14%と2週ぶりに上昇した。
時価総額上位銘柄では、MTGが対先週末比8.73%高。新規の買い材料は出ていないが、相場全体の地合い改善に乗って買い進まれ、4月16日に5日移動平均線が25日線を上抜いて短期ゴールデンクロスを形成し、週末17日には年初来高値を更新した。Saas関連の主力銘柄であるフリーも、同24.60%高と上値を伸ばした。一方、蓄電システムのパワーエックスは同11.84%安。先週の急騰の反動に原油相場の下落が加わり、下げがきつかった。中東緊張下でにぎわったQPSホールディングスやispaceといった宇宙関連株も、中東情勢の変化とともに人気が離散した。
その他、リファインバースグループが同50%を超える急騰となった。TOTOによるユニットバスの新規受注停止が判明すると石油製品の調達難への懸念が強まり、廃棄プラスチック再生に取り組む同銘柄に買いが向かった。エコモットは、15日に防衛装備庁の「海洋監視制御システムの研究」への参画を発表したことを好感され、同30%を超える大幅高。一方、ユナイテッド&コレクティブは、14日に開示した26年2月期決算で純損失が従来予想より拡大したことや、株主優待の実質改悪を嫌気され、ストップ安を伴い大幅安となった。
今週はIPO銘柄がなかった。4月9日のソフテックスの後はIPOが途絶えている。このため、同銘柄に新物人気が集まる形となり、今週は高値5220円と初値(3200円)を大幅に上回る水準まで買われ、週間では14.92%高となった。
■主力銘柄やAI関連銘柄に買いが向かう見通し
来週は米国・イスラエルとイランによる戦闘の完全終結を織り込んで、買い優勢の展開となろう。日本時間17日夜、ホルムズ海峡を封鎖中だったイランが、停戦中は封鎖を解除すると発表。トランプ米大統領がこれに対して謝意を述べて戦闘終結に歩み寄る姿勢を強調した。このため、これまでのリスク回避的な雰囲気は一気に後退しており、トライアルホールディングス、ジーエヌアイグループといった主力銘柄に買いが向かいそうだ。
日経225先物は、今週末の夜間取引で60130円まで上値を伸ばしたことから、来週はグロースでもIT関連銘柄がプライム上場のIT関連銘柄に連れ高する形で物色される可能性があり、AiロボティクスなどAI関連銘柄に注目したい。
また、信用取引の担保として差し出すプライム銘柄の値上がりからリスクを取りやすくなり、今週末に年初来高値を更新したMTGやエコモットの上値追い継続が期待されるほか、サンバイオ、オンコリスバイオファーマなど値動きが大きく流動性の高い医薬品株での値幅取りも活発化しよう。
来週のIPOは4銘柄。21日にバトンズが、22日にSQUEEZEが、23日に犬猫生活がそれぞれグロースに上場する。また、24日には梅乃宿酒造がスタンダードに上場する。なお、新規上場承認はなかった。