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兵機海運—26年3月期減収なるも、港運・倉庫事業は売上高・利益ともに順調に推移

兵機海運は30日、2026年3月期決算を発表した。売上高が前期比2.5%減の133.89億円、営業利益が同20.3%減の4.36億円、経常利益が同19.2%減の4.99億円、当期純利益が同8.8%減の3.97億円となった。

海運事業について、内航事業の売上高は前期比1.3%減の67.63億円、営業利益は同51.3%減の1.65億円となった。主力輸送貨物である鉄鋼製品が国内需要停滞の影響による運航効率が低下したことに加え、燃料費の高止まりや船舶維持管理料の増加で営業利益が伸び悩んだ。また、需要低迷による荷主からの傭船契約解除や船員不足による一時的な停船が発生したことも売上高減少の要因になった。一方、艀輸送でのスポット貨物受注や傭船契約終了となった船舶を大手メーカーの連続トリップ船として投入するなどして収支改善を図った。また、他部署との連携により、プラント貨物や鉄道車両などの大型特殊貨物輸送を受託するなどしたが、マイナス要因を補完するには至らなかった。外航事業の売上高は同43.9%減の8.35億円、営業利益は同64.8%減の0.82億円となった。中央アジア向け鉱山用建機の輸送が前期比で大幅に減少し、売上も大きく減少した。中国向けは中国国内の景気悪化と日中間の関係悪化もあり、中国向け輸送貨物が減少し、受注が低迷した。また、韓国向けおよび台湾向け鋼材輸送は、中国製の低価格な鋼材が多く出回った事により日本からの輸出量が減少した。円安による為替影響は、ドル建て海上運賃にプラス要因となり収益の押上げ効果があった。その他、顧客のニーズ把握に努め、他部署との共同営業を実施した。

港運・倉庫事業について、港運事業の売上高は同9.9%増の40.85億円、営業利益は1.30億円(前期は0.18億円の損失)となった。アメリカ関税政策の混乱や円安基調の為替局面が続いたが、輸入食品の取扱いは常温、冷凍貨物ともに取扱量が増加した。また、他の主要顧客の輸入取扱いも堅調に推移した。産業機械パーツや鉄鋼製品の北米、欧州および韓国向けを始めとする輸出貨物全般も、通関取扱い件数が前期比10%以上増加するなど好調に推移した。その他、新規営業による取引先拡大に加え、パワープラント設備案件、蓄電池およびODAインフラ貨物など、輸出入通関に関連した特殊車両を利用した輸送や重機作業を伴う大型スポット案件を複数受注出来た。倉庫事業の売上高は同2.4%増の17.04億円、営業利益は0.57億円(同0.08億円の損失)となった。姫路地区倉庫は自社倉庫の満床が続き外部委託先他社倉庫へ依頼するなど、鋼材保管や作業取扱いが堅調に推移し、売上収益ともに前期を上回った。また、大阪地区倉庫も小幅ながら前期を上回る収益を上げる事ができた。神戸地区倉庫は、期首計画値には届かなかったものの、前期の営業損失から黒字回復が出来た。一方で、作業員の高齢化や複数名の退職もあり、労働力不足や技術伝承の問題が顕在化している。また、新たに投資した六甲アイランドのISOタンクコンテナターミナルは、集荷営業の強化による収益改善の課題が残った。

2027年3月期通期の業績予想については、売上高が前期比8.3%増の145.00億円、営業利益が同16.8%増の5.10億円、経常利益が同8.0%増の5.40億円、当期純利益が同0.7%増の4.00億円を見込んでいる。

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