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タカラスタンダード、売上高・各利益ともに過去最高、配当金も38円増と大幅拡充 来期も最高益の更新を目指す

会社概要

出口俊樹氏:IR室長の出口です。それでは、タカラスタンダード株式会社の2026年3月期決算説明を始めます。資料に沿ってご説明しますので、よろしくお願いします。こちらのスライドは会社概要です。記載のとおりですので、後ほどご参照ください。

事業展開

こちらのスライドは事業展開です。記載のとおりですので、後ほどご参照ください。

業界シェア

こちらのスライドは業界シェアです。記載のとおりですので、後ほどご参照ください。

決算ハイライト

決算ハイライトです。2026年3月期の実績は、売上高、各利益ともに過去最高を記録し、各利益は前期比22パーセント超と高い伸びを示しました。売上高は2,527億円、営業利益は190億円となっています。

主な要因としては、新築向け事業が戸建・集合ともに堅調に推移し、リフォーム事業も下期には好調に推移したことで増収となりました。利益については、増収に加えて粗利率の改善や経費の抑制により、大幅な増益を達成しています。

2027年3月期の業績予想は、近年の堅調な業績を鑑み、中期経営計画の最終年度として公表していた業績目標から上振れると予想しています。売上高、各利益とも2026年3月期の過去最高をさらに更新する見込みであり、売上高は2,600億円、営業利益は208億円を予想しています。

新築事業およびリフォーム事業ともに業容拡大を目指すとともに、経費の増加を見込むものの、売上の増加や単価の上昇により利益率を改善させ、過去最高益の更新を見込んでいます。ROEは、中期経営計画で目標として掲げた8パーセントの達成を見込んでいます。

株主還元は、2026年3月期の配当金を前期から38円、当初の予想から16円増配し、年間116円とします。2027年3月期についても、さらに8円増配し、年間124円を予想しています。

加えて、自己株式の取得は、2026年3月期から2027年3月期にかけて約220億円を計画しており、2026年3月期は104億円を取得済みです。2027年3月期の自己株式取得は約120億円を想定しており、先ほどの配当を加えた総還元性向は130パーセント水準を見込んでいます。

経営成績

経営成績についてです。売上高、各利益ともに過去最高を達成しました。増収の要因としては、新築向け事業が引き続き堅調だったことに加え、リフォーム事業も下期から好調に推移したことが挙げられます。

営業利益も増収に加え、単価の上昇や合理化・コストダウンの推進により大幅増益となりました。売上総利益も前期に比べ改善し、販管費も前期より抑制できたことから、大幅な増益を達成しています。当社として収益力の改善が進んでいる状況です。

純利益は、非事業用資産の売却を進めたことにより150億円となりました。ROEも7.7パーセントと、前期に比べ1.9ポイントの増加を達成しています。

経営成績(四半期別対比)

経営成績の四半期別の状況です。売上高は、建築基準法などの改正の影響も受け、上期は高い増収率を示しました。反動減のあった下期においても、新築事業のシェア拡大やリフォーム事業の回復により増収を確保しています。

売上総利益についても、全四半期で前年を上回り、単価の上昇が進む結果となっています。経費については、従業員への還元を強めたものの、コストダウンや合理化によって抑制が図れており、全四半期において増収増益を達成しました。

営業利益の増減要因

営業利益の増減要因です。2025年3月期の営業利益156億円から34億円増加と、22.1パーセントの伸びを見せて190億円となっています。

主な要因は、新築向けの増収による売上総利益の増加です。これにより、各資材価格の高騰や人的資本投資などのコスト上昇を吸収し、増益を達成しました。

市場別の売上高

市場別の売上高です。新築の戸建・集合、リフォームのすべての市場で増収を達成しました。新築戸建市場では商品単価の上昇やシェア拡大が、新築集合市場では底堅い都市圏の需要を獲得していることや物件の高級化に伴う商品単価の上昇が要因となっています。

また、注力しているリフォーム市場では、ボリュームゾーン商品の仕様強化やお客さまのニーズに応じた商品提案を継続することで販売台数を伸ばし、増収を達成しています。

市場別の売上高(四半期別対比)

四半期別の状況です。新築戸建市場は、建築基準法改正等の駆け込み需要により、第1四半期で高い伸びを示しました。その後、反動はありましたが、先ほどお伝えしたとおり、ベースでのシェア拡大や単価の上昇によって反動減をしっかりとカバーできた状況です。

新築集合市場は、竣工時期により売上が計上される時期に偏りがあるものの、すべての四半期で増収を達成しています。

リフォーム市場は、先ほどお伝えした各施策が奏功し、第3四半期から回復傾向に転じました。特に、第4四半期には対前年でプラス6パーセントと大きな増収を達成しており、2027年3月期に向けて前向きな結果となっています。

製品部門別の売上高

製品部門別の売上高です。当社の主力であるキッチン、浴室、洗面化粧台、すべてにおいて増収を達成しており、各市場でも好調に推移しています。

製品部門別の売上高(四半期別対比)

製品部門別の四半期別の状況です。動きとしては先ほどの市場別のスライドとリンクしているため詳細は割愛しますが、すべての四半期で全商品が増収を達成しています。

出荷台数前期比 及び 当社シェアの推移

出荷台数前期比および当社シェアの推移です。システムキッチン、システムバス、洗面化粧台について、業界全体と当社の売上台数の比較を折れ線グラフで表しています。網掛け部分には金額ベースでのシェアを記載しています。

2026年3月期において、当社はすべての製品で業界を上回る出荷台数を示しており、シェア拡大が図れていると認識しています。

市場別の各製品売上構成

市場別の各製品売上構成です。スライドのグラフは、キッチン、浴室、洗面化粧台の各製品について、それぞれの市場ごとの売上高を表しています。すべての製品が市場で伸びていることがおわかりいただけると思います。

貸借対照表

貸借対照表です。記載のとおりですので、説明は割愛します。

キャッシュ・フローの状況

キャッシュ・フローの状況です。記載のとおりですので、説明は割愛します。

事業環境の認識

2027年3月期の業績予想についてご説明します。事業環境の認識として、国内経済は引き続き緩やかな回復基調で推移すると見込んでいます。一方で、地政学リスクの増大や海外経済の不確実性、物価の上昇などにより、先行きは不透明な状況です。

住宅市場においても、住宅ストックを背景にリフォーム市場の規模は微増と想定されるものの、中東情勢など地政学リスクの増大に伴い、さまざまな影響が懸念される状況です。

なお、為替や関税について円安の影響を受ける企業もあると想定されますが、当社の販売先は国内市場の比重が大きく、仕入先も大半が国内企業であることから、直接的な影響は軽微であると考えています。

2027年3月期 業績予想

2027年3月期の業績予想についてご説明します。売上高は2,600億円で、前期比72億円増と2.9パーセントの伸びを見込んでいます。

新築戸建、新築集合、リフォームの各市場で増収を予想しています。新築戸建市場では、シェアの拡大と販売単価の上昇を引き続き推進します。新築集合市場では、首都圏を中心とした堅調な受注を下支えとして、オプションやグレードアップ提案を通じて単価の上昇に努めます。

リフォーム市場では、商品提案や商品のグレードアップなど、各種施策の推進により、2026年3月期の下期以降の伸びを2027年3月期も継続的に拡大できるよう努めます。さらに一部製品で価格改定を実施していることから、増収を予想しています。

営業利益は208億円で、前期比17億円増と9パーセントの伸びを見込んでいます。また、営業利益率は8パーセントと、前期比で0.4ポイント改善する見込みです。

営業利益については、販売単価の上昇や、相対的に粗利率の高いリフォーム市場での売上拡大が主な貢献要因になると見込んでいます。経費に関しては、原材料価格の高騰や人的資本投資の充実などによる増加分を見積もる一方で、コストダウンの推進や売上総利益の増加により、さらなる利益率の改善を図りたいと考えています。

純利益は154億円を見込んでいます。これには営業増益に加え非事業資産の売却益が寄与する見通しです。以上の結果、ROEは前期比0.3ポイント増の8パーセントと、中期経営計画で目標としている数字の達成を目指します。

2027年3月期 業績予想

スライドは先ほどご説明した内容を表にまとめたものです。2026年3月期と比較してすべての項目において増加しており、2027年3月期中期経営計画で目標としている数字を上回る見込みです。

現状、中東問題に伴う資材不足や価格高騰の影響に対し、当社としては複数の調達先を確保するなどの対応を通じ、安定的な事業運営が行えるよう努めています。今後も状況の変化に応じて適切に対応し、当業績予想の達成に向け取り組みを進めていきます。

ただし、状況は非常に流動的であり、これらの影響の算定は非常に不確実なものであるため、当業績予想には当該影響を織り込んでいません。引き続き関連動向を注視し、業績に重要な影響が想定される場合には速やかに開示していきます。

2027年3月期予想 営業利益の増減要因

営業利益の増減要因です。2026年3月期の営業利益190億円から17億円増加し、208億円を達成するという見込みをウォーターフォール図で表しています。各内容については、記載のとおりですのでご確認ください。

設備投資の状況

設備投資の状況です。2026年3月期の実績は242億円と例年より大幅に増加しました。スライド下段のグラフに示しているように、このうち113億円は福岡工場の新棟建設に関する投資となります。

2027年3月期の計画は256億円を見込んでいます。このうち福岡工場新棟への投資は143億円と、過去と比べて大きな数値となっています。福岡工場への投資だけでなく、近年は成長投資やIT投資なども進めています。これらの投資を引き続き推進しつつ、福岡工場への投資を着実に実行していきます。

株主還元

株主還元の方針です。現中期経営計画期間中は配当性向を50パーセントとし、2026年3月期から2027年3月期にかけて約220億円の自己株式を取得する方針を掲げています。この方針に変更はありません。

株主還元:配当性向

配当性向の状況です。冒頭のハイライトでお伝えしたとおり、2026年3月期は配当金116円、2027年3月期はさらに8円増配し、124円を予定しています。着実なEPS成長を続けながら、還元の充実も継続的に図っていきます。

株主還元:総還元性向

総還元性向についてです。先ほどお伝えしたとおり、自己株式の取得を2年間で約220億円実施するため、こちらと配当を合わせた合計で、総還元性向は2026年3月期および2027年3月期ともに100パーセントを超える水準となっています。

キャッシュアロケーション(26/3期~27/3期)

キャッシュアロケーションの状況です。昨年、中期経営計画の発表時に2年間のキャッシュイン・キャッシュアウトの数字を公表しましたが、1年間の進捗を踏まえ内容をアップデートしました。

内容としては、キャッシュイン・キャッシュアウトともに増加していますが、我々が計画している株主還元を含めた方向性に修正はありません。

バランスシートマネジメント

バランスシートについても、現状の進捗に合わせて修正していますが、ROE向上を目指し純資産の縮減を図るという方向性に変更はありません。

以上が2027年3月期の業績予想のご説明です。以降はAppendixとなっていますので、後ほどご参照いただければ幸いです。私からのご説明は以上です。

前期の総括および今期の業績予想

小森大氏(以下、小森):代表取締役社長の小森です。ここからは、昨年度の総括と今年度の業績予想についてお話しします。まず、昨年度は、私としてもしっかりと結果を出せた1年だったと考えています。先ほど詳しくご説明しましたが、この結果のポイントについて少し補足します。

ポイントは3点あります。まず、1点目のポイントとして、新築戸建事業においては昨年の建築基準法改正による駆け込み需要があったため、2025年度下期、特に第4四半期は、前年のハードルが非常に高いことから、当初ブレーキ要因として見込んでいました。

実際には我々の努力も相まって、売上と収益にほぼ影響がありませんでしたが、この部分について、当初はかなり保守的に見ていました。

新築戸建事業において、主力商品であるシステムキッチンは下期に業界全体で約5パーセントダウンしましたが、当社のダウン幅は業界平均よりも小さく、その結果、シェアを拡大することができました。

特に大きかったのは、システムバスがこれをカバーしたことです。その結果、第4四半期にブレーキとなると想定していた新築戸建事業で、前年を上回る数字を出すことができ、収益にも貢献しました。

2点目は、我々の課題であったリフォーム事業において、みなさまにも売上を上げていきますとお伝えしていた中、ようやく下期より成果が出始めました。特に、第4四半期では、リフォーム事業において対前年で106パーセントの伸長という結果を出すことができました。

3点目は、自助努力が奏功した点です。例えば、生産物流部門では数年間にわたって投資を行い、合理化を進めてきました。また、各費用面について「経費最小」を合言葉に、さまざまな部分で経費削減を図った結果、収益性が向上しています。

先ほどご説明したスライドにもありましたが、販管費は売上の伸び率よりも抑えることができました。昨年度は賃上げを6パーセント実施し、その状況下でも販管費を抑えることができた点がポイントだと考えています。

以上がポイントの3点になります。当社は特に第4四半期は売上全体のボリュームが減少し、固定費をカバーすることが非常に厳しくなる傾向にあります。そのため、収益について厳しくなるだろうと予測し、かなり保守的に見積もっていました。

しかし、先ほどお話ししたポイントの効果も相まって、予想を大きく上回る増収増益という結果を達成することができました。その結果、190億円の営業利益を計上することができました。

この利益について、株主のみなさまへ還元するため、累進配当を実施します。現時点で配当性向50パーセントとしており、当初予想から年間16円の増配を行い、1株あたり年間配当を116円とすることを今回開示しました。

次に、2026年度についてお話しします。今年度は中期経営計画の最終年度に当たります。先ほど、昨年度の賃上げについて触れましたが、今年度も引き続き、6.6パーセントという非常に高い水準の賃上げを実施する予定です。収益性は足元で向上しているものの、販管費は上昇する見込みです。

現在の中東問題について非常に不透明な部分がありますが、今年度の業績予想としては、中期経営計画の最終年度の目標達成を目指していきます。具体的には、過去最高の売上と利益額の更新に加え、営業利益率8パーセントの達成、ROE8パーセントの達成を目指します。

現状、足元の状況はネガティブと言える側面がある一方で、単純にネガティブとは言い切れない、いわば両面性を持つ状況であると捉えています。

まずネガティブ要因として挙げられるのは、今回の中東問題です。今後、各種資材価格の高騰により、収益を圧迫する可能性がある点が1点目です。

2点目は供給問題です。他社同様、当社においてもナフサ由来のケミカル素材に関して、上流やサプライヤーから購入している素材の供給不安があります。今後の変化が不透明な中、供給問題も懸念材料となっています。

3点目として挙げられるのは、中東問題の影響による建築費用の高騰に伴い、一部計画の延期やリフォーム市場への影響が考えられるという点です。現時点ではこのようなネガティブ要因が存在していると捉えています。

一方で、ネガティブではない要因として3点を挙げると、課題であったリフォーム事業が昨年度の下期から好調に推移し、新築戸建事業のシェアが上昇している点が1点目です。我々がしっかりと供給することができれば、かなりのプラス要因になり得ると考えています。

2点目は、システムバスは新築事業でもリフォーム事業でも昨年度好調だったという点です。したがって、このまま供給に問題がなければ、今年度はプラス要因につながると考えています。さらに、この数年間は新築市場が当社のシステムキッチン台数を牽引してきましたが、リフォーム事業においても成果が出てきています。

なお、業界全体では昨年度下期に前年比100パーセントでしたが、我々はリフォーム向けシステムキッチンの出荷において、それを上回る結果を出すことができました。このように商品別でもポジティブな要因があると考えています。

3点目として、現在のリフォーム需要が非常に堅調である点が挙げられます。少し広い視点でお話しすると、例えば団塊ジュニア世代がこれから退職していくにあたり、その前後でリフォーム需要が期待できると考えています。

現在の中東情勢などの影響により、一時的な需要の増減はあるかもしれませんが、これからのリフォーム需要は大いに可能性があると見込んでいます。今後、価格や金利の上昇が見込まれる中、「今のうちにリフォームしておこう」といったトレンドもあると考えています。

このようにネガティブな要素もありますが、ポジティブとまで言えないまでも、我々の業界にとってプラスもマイナスもあると捉えています。当面の状況をしっかりと把握し、供給面を含め、我々のポジションをさらに高めていくことを、今後もぶれることなく進めていきたいと考えています。

そして、そのためには、供給面が1つの重要なポイントになると思います。業界団体であるキッチン・バス工業会を通じて、また個社としても、サプライチェーンに関する課題を経済産業省と逐次共有しています。

現在の「目詰まり」とも表現される状況について、実際には、我々の要望に応じて経済産業省にも多大なご尽力をいただいています。このような部分について、独占禁止法に抵触しない範囲で業界団体と連携し、業界全体としての問題として解決に向けて取り組んでいきたいと考えています。

足元にはさまざまな問題が山積していますが、当社としては今期の業績予想達成を目指し、取り組みを加速していきます。あわせて、来年度以降の取り組みや準備をしっかりと行い、中長期的な成長を果たしていきたいと考えています。

以上、簡単ではありますが、私からの総括およびコメントとします。

質疑応答:シェアが拡大している理由について

司会者:「シェアが拡大している理由をご教示ください」というご質問です。

小森:いくつか要因がありますが、1つはここ数年で商品力が大きく向上したことが挙げられます。例えば、システムバスにおいて、壁の柄をインクジェットで非常にリアルに「描く」ことをホーローという独自の素材で表現できるようになっています。

これはホーロー素材そのものの良さに加え、デザイン性向上の成果であり、お客さまから非常にご好評いただいています。

さらに、例えば洗い場では、他社が取り扱っていない磁器タイルを採用するなど、リフォーム、新築戸建、新築マンションのいずれにおいても差別化が図られており、このような商品力の強化が功を奏しているのではないかと思います。

また、システムキッチンにおいても、マーケットのニーズを的確に捉えています。デベロッパーや新築戸建の会社はデザインやテイストについてさまざまな要望を持っていますが、我々はそれらのニーズをしっかりとキャッチし、迅速に商品化して市場に投入しています。その結果、コスト面やスピード感を高く評価していただいていると考えています。

さらに近年、新築のシェアが向上している点については、我々の総合力も寄与していると考えています。製品開発力に加え、それをお客さまが実際に確認した上で選択できるよう、ショールームを新築向けとリフォーム向けに分けて展開している点も、デベロッパーやビルダーの方々から高い評価をいただいています。

物流面でも、商品をタイムリーに納入して施工するという当たり前のことを、しっかり遂行しています。特にマンション事業においては、商品力に加え、対応力が重要となるため、このような点が評価された結果だと思います。

総じて、当社の総合力と、ここ数年で向上した商品力が、この結果につながったのではないかと考えています。

質疑応答:システムバスが新築集合市場で伸長している要因について

司会者:「システムバスが、特に新築集合向けでうまくいっている要因を教えてください」というご質問です。

小森:新築集合向けは、昨年度から少し枠を広げて受注を始めたところで、今年度および来年度から本格的に稼働する予定です。他社のいわゆる樹脂系をメインとした素材とは異なり、当社は壁がホーロー製で、柄も含めて非常に多彩であることが、非常に高く評価されています。

また、洗い場は樹脂であることが一般的ですが、当社は磁器タイルも取り扱っているため、ラインナップが他社メーカーよりも非常に豊富であり、異なる素材を提供できる点が、当社を選んでいただける理由ではないかと考えています。

マンションに関しては、まだ商品面で課題も多いため、これらをしっかりとキャッチしながら、現在商品開発を積極的に進めています。期待感を持ちながら、例えば数年後、我々を採用してもらえるかたちになりつつあるのではないかと自負しています。

質疑応答:次期中期経営計画に向けた重点部門について

司会者:「今中期経営計画が達成できたとして、次期中期経営計画のために、今年度のうちに種まきすべきだとお考えの部門はどこですか?」というご質問です。

小森:まずは、足元の中期経営計画の最終年度をしっかりやりきることが前提ですが、その上で、海外展開の下地をこの1年間でしっかりと作り上げていきたいと考えています。

KPIとして2030年に売上高100億円達成を掲げています。その実現のために、我々としては国内で培った技術をさらに海外に展開していく考えです。

現在、既存の進出国は売上順に台湾、中国、ベトナムの3ヶ国です。主にBtoCの販売が中心ですが、例えばマンションなどのBtoB案件においても採用いただけるよう、商品開発や対応も含めて取り組んでいこうと、昨年から準備を進めているところです。

また、すでに公表していますが、インドやインドネシアといった新興国を攻めていく計画です。2026年度にみなさまにお話しできるような段階まで持っていけるかどうかがポイントになると考えています。

このような取り組みを1年かけてしっかり準備することで、来年度からの中期経営計画を推進し、中長期的な売上や収益を拡大させ、全世界における我々のポジションを高めていくための礎を築いていきたいと考えています。

あわせて、国内では先ほどもリフォームマーケットが期待できるとお話ししましたが、現在のリフォームマーケットにおける我々のシェアは、おそらく15パーセントから16パーセントだと思われます。これをできるだけ早く倍にすることを目指しています。

現在課題となっている商品力の強化と販売チャンネルの拡大に、この1年間でしっかりと取り組む考えです。本社での開発および政策面における準備を着実に進め、次年度からのステップアップにつなげたいと考えています。

白坂佳道氏:取締役副社長執行役員の白坂です。私から少し補足します。小森からは海外と国内の売上を向上させるトップラインについて話がありましたが、同時に我々としては、生産性の向上をもう1つの大きな柱としています。

特に、現在建設中の福岡工場におけるシステムバスのパネル工場は、2028年4月の稼働開始を目指しています。それに向けて集合住宅部門でのシステムバスのシェアを拡大し、本格稼働時には生産をしっかりと稼働させるための市場作りを進めることが非常に重要なポイントだと考えています。

稼働後に工事を実施し、さらに関東地域で樹脂浴槽の工場のライン増設も予定しています。その工場についても工事完了後にはフル稼働が可能な市場作りを進めていきます。営業面と生産面の両面から、準備をしていく期間だと捉えています。

質疑応答:今後の製品戦略の方向性について

司会者:「ホーローなどの高級路線をさらに進めるのか、一方で汎用の比率は維持か下げるのか、感触を教えてください」というご質問です。

小森:ホーローはパーツで使っているため、ホーロー製品すべてが高額というわけではありません。

また、高級ゾーンと汎用品という軸ではなく市場別でお話しすると、リフォーム事業では、ホーローを基軸とする部分はありますが、それは高級路線というよりも汎用品にプラスアルファの付加価値が加わる点がポイントになります。

リフォーム事業を強化するには、商品強化を進めることが重要になると考えています。そのため、ホーローを武器として活用し、パーツで使ったりオールホーローにしたりと、さまざまな取り組みを進めています。

現在のテーマとしては、作りやすく、運びやすく、施工しやすいホーロー製品作りを掲げており、ホーローの優位性を活かした商品開発を今後進めていこうと考えています。

付加価値を生むような、リフォームしたくなるような商品作りを目指しており、表現が適切かは議論の余地がありますが、超高級品というよりは中高級品のようなゾーンになると考えています。

リフォーム市場において当社の汎用品のシェアは現在低い状況にあるため、汎用品の分野でもホーローを武器にして、シェアを拡大していきます。汎用品から中高級品までしっかりと販売し、現在16パーセントほどのシェアを30パーセントまで引き上げたいと考えています。

一方、マンション市場では我々はすでに80パーセント前後の高いシェアを持っています。現在、汎用品から高級品まで幅広く展開していますが、超高級品についてラインナップがありません。

これまでは、スタンダードの部分にプラスアルファするかたちで対応してきましたが、今後は海外製のキッチンを導入しているような高層マンションの上層階に対しても、取り組みを強化して商品を提供していこうと考えています。

マンションの供給量としては、長期的に見るとダウントレンドになる可能性が非常に高いと考えられます。そのような状況下で、高級ゾーンの上層階までしっかりと取り込むべく、現在、商品開発を含め、挑戦を進めています。

新築戸建市場に関しては、汎用品と表現するのが正しいかはわかりませんが、スタンダードな部分でのシェアは20パーセント台でまだ拡大の余地があると考えています。

そのため、分譲戸建てや注文戸建てを含めて、付加価値やコスト競争力のある商品開発に取り組み、他社と競争できる商品を投入することでシェアを向上させたいと考えています。

このように、それぞれの分野で課題があるため、汎用品か高級品かという軸ではなく、分野別の課題に対処するための商品強化を図り、国内シェアのさらなる向上を目指していきます。

質疑応答:現在の中東情勢における影響について

司会者:「中東情勢に関して、具体的に影響を受ける原材料や製品はありますか? また、御社のどの市場向けに影響があるのでしょうか?」というご質問です。

小森:まず、ナフサを由来としたケミカル素材を使って製造される商品に影響があると考えています。具体的には、システムバスの、特にFRP系の浴槽や洗い場などが該当します。これは当社だけでなく、業界全体でも問題になっていると認識しています。

このような点について、今後非常に注視していく必要があります。原油をガソリンにするのか、ナフサにするのかという上流の問題など、おそらくさまざまな課題があります。

当社も業界団体を通じて経済産業省に実情を伝え、「目詰まり」と言われる課題の解消に向けて、安定的な供給を確保できるよう働きかけています。

ただし、中東のホルムズ海峡の件でさまざまな問題が出ており、備蓄があるとはいえ、多方面で影響を受けると考えています。そのため、我々も一つひとつ対応し、課題を解決していこうと考えています。

また、コストアップについてお話しすると、樹脂系素材や塗料、接着剤などが不足したり、コストが上がったりしているのが現状です。特に建築関連で必要な材料のコスト上昇要因になっていると考えられます。

我々としては、現時点でコスト増に対して具体的な解決策を示すことが難しい部分もありますが、今後の課題として足元をしっかり注視し、引き続き取り組んでいきます。

差し当たり、キッチンの天板などは問題として指摘されていないと思います。おそらく業界では浴室が問題となっており、私もそのように認識しています。

また、どの市場に影響があるかという点については、市場による違いはあまりないと思います。新築市場でもリフォーム市場でも、FRP製の浴槽などを選択されることは十分にあることで、この点は、現在、一般的に言われている話と基本的に同じだと思います。

質疑応答:市場別の売上および営業利益予想について

司会者:「市場別の売上および営業利益予想を聞きたいです。数字が開示できないのであれば、方向性を教えてください」というご質問です。

小森:予想は開示していないため、お伝えできませんが、市場別の売上の濃淡についてお話しします。

今回の売上高は102.9パーセントの伸びとなりましたが、新築マンション事業と新築戸建事業は、昨年度プラスアルファ程度の成長と予想しています。ここに関しては、着工がどのように推移するか非常に不透明であるため、やや保守的に見ています。

一方で、我々が伸ばしていきたいと考えているのは、先述のとおりリフォーム事業であり、意欲的に拡大を目指しています。具体的な数値はお伝えできませんが、かなり積極的な計画を立て、売上とシェアを獲得していく考えです。

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