ファースト住建は3月6日、2026年10月期第1四半期(25年11月-26年1月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比15.3%減の76.10億円、営業利益が同19.4%増の4.90億円、経常利益が同19.1%増の4.55億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同36.7%増の2.58億円となった。利益面では社内計画に対して順調に推移しており、昨期より進めてきた収益性重視の戦略が着実に成果を上げている。
主力の戸建事業では、厳しい販売環境に対応するため分譲用地の厳選仕入れを継続したことが奏功した。地価高騰が続く中で、現場担当者が足を使って優良な情報を早期に獲得する体制を強化しており、競合他社との差別化を図りながら適正な利益を確保できる物件の供給に繋げている。また、住宅の第一印象を左右するデザイン力の強化によって付加価値を高めるとともに、バリューエンジニアリングによるコスト管理を徹底したことで、物価高騰下においても利益率の向上を実現した。
2024年10月に連結子会社化した株式会社KHCとの相乗効果も進展している。メインターゲットの異なる両社間で用地情報の交換を活発化させており、KHCが得意とする付加価値の高い注文住宅の知見はグループ全体の利益率改善に寄与している。足元の在庫水準については、厳選仕入れの影響もあり抑制傾向にあるが、春の需要期に向けた供給体制を整えるべく、6月までを重点的な仕入れ期間と位置づけ、関西、首都圏、中部、福岡などの主要拠点での活動を加速させている。
マンション事業等では、安定的なベース収益の確保を目指し賃貸事業を拡大している。新たに取得した賃貸マンションの稼働に加え、木造3階建て集合住宅の展開など、収益機会の多角化を推進している。市場環境については、金利上昇やインフレが一次取得層である若い世代の購買マインドに一定の影響を及ぼしているものの、同社はデザイン性などの商品力を徹底して磨き上げることで、顧客から選ばれ続ける住宅作りを継続していく方針である。
2026年10月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比1.2%増の434.00億円、営業利益が同6.4%増の26.50億円とする期初計画を据え置いた。配当については、年間43.00円の安定的な還元を維持する予定である。景気変動に左右されやすい業界特性を考慮して必要な内部留保を確保しつつ、着実な業績拡大を通じて成長性をアピールし、さらなる企業価値の向上を目指していく。