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日本ビジネスシステムズ、上半期は過去最高業績、通期売上予想を前期比25.4%増の2,165億円に上方修正 年間配当予想も増額

目次

牧田幸弘氏(以下、牧田):日本ビジネスシステムズ代表取締役社長の牧田です。本日はお忙しい中、当社の2026年9月期上半期決算説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。

私から2026年9月期上半期の経営状況や進捗について、概要をお話しします。続いて、定量面についてCFOの勝田より、事業概要について事業責任者の上坂よりご説明します。

2026年9月期 上半期事業進捗

当社の事業成長サイクルについて、わかりやすくお伝えしたいと思います。

当社が現在置かれている環境として、エンタープライズのお客さまからデジタル投資に対する需要やリクエストをご相談いただく機会が非常に増えています。これにどのようにお応えしていくかが、当社の成長に直結します。

ここ数年、当社は事業創出のための投資を拡大してきました。具体的には、人材投資やオフィス環境への投資を継続しており、これらが大きな投資の柱となっています。後者については、お客さまと事業を実際に作り上げる、お客さまのデジタル分野を担当される方々がお打ち合わせにお越しくださることが背景にあります。

もう1つの柱として、ここ数年は多くのお客さまからAI投資の引き合いをいただいています。特にエンタープライズのお客さまにおいては、実業務や事業にAIを安心・安全に役立てたいという大きな経営課題があり、当社にもそのリクエストを多くいただいています。

ここ数年はMicrosoftのAI、いわゆる「Microsoft Copilot」を中心としたAIサービスをお客さまに提供してきましたが、ここにきてGoogleの「Gemini」やAnthropicの「Claude」といったメジャーなプレイヤーが次々と優れたサービスを展開しています。

これらを安心して活用できる環境を提供するため、当社はマルチAIモデルを扱えるパートナーとして成長する必要があると判断しました。全社員がマルチAIモデルを駆使してお客さまに使い方をご指導できる、すなわちAIのインストラクターになるつもりで、実際に社内でも運用を進めています。

その結果、当社の事業成長において非常に大きな成果を実感しています。すでにお取引を開始している多くのお客さまから、事業に直結するプロジェクトのご相談をいただき、さまざまなプロジェクトをお任せいただいています。その結果、お客さまとの関係が深まり、ビジネスが拡大していると強く感じています。

また、マルチAIモデルを安全に利用できる環境を整えたことで、お客さまをサポートできるパートナーとして認知いただいている状況です。その結果として、お客さまからの依頼が増加し、過去最高の利益更新につながっていると考えています。

この事業成長を還元につなげていくかたちで、社員の待遇改善を段階的に実施しており、新卒社員の待遇についても発表済みです。当社はこれを社員への投資と位置づけ、既存社員のリテンションの向上と新しい人材の獲得につなげていく方針です。

さらに、株主のみなさまに対しても今回は増配を予定しています。後ほどご説明しますが、こちらは今後も継続していきたいと考えています。この成長サイクルは良いかたちで機能していると感じています。

それでは、上半期の業績について、CFOの勝田よりご説明します。

2026年9月期 上半期連結決算まとめ

勝田耕平氏(以下、勝田):取締役常務執行役員、CFOの勝田です。私から上半期の業績についてご説明します。売上高は863億7,700万円、営業利益は52億2,400万円、中間純利益は42億7,100万円となりました。牧田からのご説明にもあったとおり、過去最高売上高と最高益を達成しています。

事業別では、クラウドインテグレーション事業とクラウドサービス事業は期初計画どおり順調に進んでいます。ライセンス&プロダクツ事業は大口の物販などがあり、期初予想に対して非常に高い進捗率で推移しています。

なお、今回特別利益を計上したことや実効税率の見直しもあり、最終利益が大きく増加しました。

2026年9月期 上半期累計連結業績

前期比についてご説明します。売上高は前期の上半期と比較して236億8,600万円、37.8パーセント増加しました。

営業利益は前年同期の45億700万円から7億1,700万円、15.9パーセント増加しています。経常利益は52億2,200万円となり、前年同期の44億7,700万円と比較して7億4,400万円、16.6パーセント増加しました。最終利益は42億7,100万円となり、前年同期の30億7,100万円から11億9,900万円、39.1パーセント増加しています。

スライド一番下に記載しているEBITDAは、営業利益にノンキャッシュ費用を加えた数値です。2026年9月期中間期は57億9,400万円と前年同期の50億6,900万円から7億2,500万円増加し、順調に成長しています。

2026年9月期 上半期連結業績(営業利益の増減要因分析)

営業利益のブリッジについてです。2025年9月期上半期の45億円から2026年9月期上半期の52億2,000万円までの増減要因分析になります。増収効果、すなわち同じ利益率だった場合の売上高増加の効果として18億3,000万円増加しています。

一方、ライセンス&プロダクツ事業の進捗率が高かったことから、ポートフォリオの関係で利益率が相対的に低下した結果、3億3,000万円の減益となりました。販管費は7億8,000万円増加していますが、これは事業拡大に伴う体制強化による費用が主な要因で、大部分が人件費に起因しています。これらの結果、営業利益は52億2,000万円で着地しました。

各事業の状況については、事業統括の上坂よりご説明します。

2026年9月期 上半期セグメント別業績(クラウドインテグレーション事業)

上坂貴志氏(以下、上坂):取締役専務執行役員で事業統括を担当している上坂です。各事業の状況についてご報告します。

まず、クラウドインテグレーション事業についてです。売上高およびセグメント利益は計画に対して順調に進捗しており、前期比では2桁成長を達成しています。大きな要因としては、日本企業のお客さまがクラウドを積極的に活用する段階に入ったことや、既存のお客さまがより幅広い対応を当社に期待していることが挙げられます。

具体的には、グローバルに進出するお客さまが増える中で、テナント統合の際にグローバルライセンスの包括的な管理運営を当社にご期待いただいています。また、昨今のAIの活用にあたり、クラウド基盤およびAIを安全に使用できる環境の構築ニーズも寄せられています。これらを背景に、売上面・利益面で予定どおり進捗していると考えています。

2026年9月期 上半期セグメント別業績(クラウドサービス事業)

クラウドサービス事業についてです。当事業は、クラウドインテグレーション事業で構築したシステムを維持、メンテナンス、運用するサービスです。より安全にクラウド環境をご利用いただき、AIを活用する場合もよりお客さまのデータが国内ないしは自組織内で安全に管理される環境を提供することを目指しています。

当社は専門家が対応する領域と、自動化しAIを駆使したサービスを提供する領域の両面からお客さまをバックアップしています。このような背景から、大手のお客さまから「包括的に運用をお任せしたい」というご依頼もいただいており、より高度化したかたちでクラウドサービスを提供します。

数値面では、売上高およびセグメント利益ともに計画どおり進捗しており、前期比で2桁の成長を遂げています。

2026年9月期 上半期セグメント別業績(ライセンス&プロダクツ事業)

ライセンス&プロダクツ事業についてです。冒頭にお話ししたように、大口の物販契約をいただいたこともあり、計画を大きく上回る進捗となっています。前期比では売上高が54.8パーセント増、セグメント利益が17.0パーセント増と非常に堅調です。

大口物販に加え、Microsoftのライセンスについても「Microsoft Copilot」を始めとしてお客さまのニーズが引き続き広がっており、こうしたニーズに幅広く対応しています。また、クラウドをAIの基盤として活用するニーズもさらに拡大しており、この動向は今後も続くと考えています。

2026年9月期 上半期トピックス

トピックスとして、2026年9月期上半期に取り組んだテーマとして、エコパートナー対応についてお話しします。当社の強みをパートナーシップにより拡大・加速させるため、まずはアバナードとの協業を発表しました。

具体的には、当社が強みとしているユーザーIDのセキュリティ管理から、エージェントをID化して管理するAIエージェントの管理を行うことで、お客さまに安心してAIを使いこなしていただけるようになると考えています。安心して利用できるAIを提供するために、ガバナンスとセキュリティを両社でしっかりと提供していきます。

2つ目は、3月に発表したさくらインターネットとの連携です。国産ベンダーとして、行政システムに安心して提供できるクラウドを推進していきます。具体的には、ガバメントクラウド「さくらのクラウド」と当社のクラウド構築運用ノウハウを活用し、地方自治体のお客さまを中心に業務システムを展開していく考えです。

3つ目は、スライド下段のDynabookとの協業です。AIのブームについては、単にSaaSでAIを活用するだけでなく、よりローカルでもAI PCでの活用にもつながると考えています。当社は国産PCのトップメーカーであるDynabookと協業し、AIのラーニングコンテンツを提供することを発表しました。

具体的には、「JBS AI Starter Learning」をDynabookのPCに提供することで、AIをより身近に感じ、AIは便利であることを早期に実感いただくことを目指します。こうした取り組みを通じて、お客さまのニーズにより一層応えるエコパートナーシステムを戦略的に展開していきたいと考えています。

連結業績予想については、再度勝田よりご説明します。

2026年9月期 通期連結業績予想

勝田:通期の業績予想についてご説明します。期初に業績予想を出していましたが、本日適時開示したとおり、上方修正というかたちで修正しています。

具体的には、売上高は2,165億円で期初予想比400億円の増加、営業利益は91億円で期初予想比7億円の増加、経常利益は90億円で期初予想比8億円の増加、最終利益は70億円で期初予想の58億5,000万円から11億5,000万円の増加を見込んでいます。

最終的にEBITDAは102億4,000万円としており、期初予想の95億4,000万円から7億円の増加を見込んでいます。

2026年9月期 セグメント別業績予想

セグメント別業績予想です。クラウドインテグレーション事業およびクラウドサービス事業はそれぞれ期初予想どおり順調に推移しており、特に変更はありません。クラウドインテグレーション事業の売上高は320億円、セグメント利益は58億2,000万円、クラウドサービス事業の売上高は245億円、セグメント利益は44億8,000万円を見込んでいます。

ライセンス&プロダクツ事業については、売上高が1,600億円、セグメント利益が28億5,000万円に上方修正しています。期初予想に対しては売上高が400億円、セグメント利益が7億円増加しています。

全社費用に変更はなく、最終的に売上高は2,165億円、営業利益は91億円を見込んでいます。

配当予想

最後に、配当予想についてです。当初は年間45円の配当を想定していましたが、業績が好調であることから、年間で5円増額して50円に引き上げ、期末配当を23円から28円に増配します。

スライド右側のグラフに示しているとおり、業績が見込みどおりに推移した場合、ROEは24.4パーセントという高い数値になると予想しています。

質疑応答:ライセンス&プロダクツ事業の上方修正の内訳について

司会者:「ライセンス&プロダクツ事業の売上高と営業利益の上方修正幅が大きく見えます。第1四半期の大口販売だけではなく、ライセンスもかなり上積みしたということでしょうか?」というご質問です。

勝田:ご理解のとおり、ライセンスも物販も両方好調で、大幅に上積みした状況です。

上坂:少し補足します。ご質問のとおり、ライセンスも堅調に伸びています。先ほど、グローバルに進出するお客さまへのご支援についてご説明しましたが、ライセンス面でも、これまで各国で個別に調達していたものを日本で一括で調達し、集中管理するというニーズが増えています。このような対応により、ライセンスの拡大が進んでいます。

さらに、クラウド利用が増加していくことで、クラウドライセンスの利用料金も増加傾向にあります。このような背景から、ライセンスも堅調に進捗し、成長していると考えています。

質疑応答:「Gemini」「Claude」が与えるプラス影響について

司会者:「『Microsoft Copilot』以外の『Gemini』や『Claude』の動きは、御社にどのようなプラス影響を与えているのでしょうか?」というご質問です。

牧田:エンタープライズのお客さまにおいては、最も優れたAIを安全なかたちで利用したいというニーズが非常に高まっています。もちろん「Microsoft Copilot」で多くの課題をカバーできますが、業務に応じて「Gemini」や「Claude」のようなサービスも非常に優れた選択肢となります。

これらを1つのエンタープライズユーザーアカウントで安全に利用できる環境を整備し、サポートすることが必要です。当社には、インフラを含めてマルチAIモデルをサポートできるという大きな強みがあり、さまざまなお客さまから問い合わせをいただいています。

マルチAIモデルに関連したAIアプリケーションについては、上坂から補足します。

上坂:みなさまもご存じのように、さまざまなAIが急速に進化しているため、「どのAIがどのような用途に適しているのかを見極めてほしい」といった依頼や、「利用方法の研修をさらに充実させてほしい」といったご要望をいただいています。

当社はお客さまに寄り添う伴走型の支援を提供しています。そのため、「Claude」に任せる前段階である「どのように使えばいいのか?」「どのようにすれば安心して使えるのか?」という段階で、当社で「リアルショーケース」と呼んでいる、まずは自社で利用して体験し、その知見をお客さまに伝えるというアプローチが大変高く評価されています。

さまざまなAIが進化する中で、いち早く当社が勉強し、それをお客さまに共有するというスタイルで今後もお役に立てると考えています。

質疑応答:ライセンス&プロダクツ事業の大口案件について

司会者:「ライセンス&プロダクツ事業の大口案件は、もともと予定になかった一過性のものでしょうか?」というご質問です。

上坂:具体的にどの案件をどのように受注できるかということに加え、さまざまなニーズがあり、急にご連絡いただくケースもあります。このような案件は例年ありますが、なかなか予測が難しいものです。

回答としては、「明確に案件を読み込んでいたか?」と言われると、そうではありません。ただし、例えば「ある製品がこの環境下でサービスを停止しました。どうしましょう?」という相談を受けた時、案件をまとめて対応したほうがコスト的にも作業効率的にも良いという場合にはそのように対応します。

加えて、今回グローバル市場に焦点を当てていますが、日本市場の状況や為替の動向を考慮した際に、「このタイミングでまとめて取り組みたい」というお客さまのニーズがあり、そのような大きなトレンドは把握していました。しかし、この案件が確実に発生するかまでは予測しきれていませんでした。今回大口案件を獲得できたことについては、ひとまず喜ばしく思っています。

そのような観点では、今回のような臨時の案件にも柔軟に対応できる体制を整えていることは、ある意味で準備ができているといえます。

また、一過性かどうかについては、このような事態は日々の技術の進化によって発生するものであり、当社としてはそのような状況に柔軟に対応できるように体制を整え、リスキリングを実施しています。

質疑応答:子会社ネクストスケープの業績状況について

司会者:「子会社のネクストスケープの状況はいかがでしょうか?」というご質問です。

勝田:ネクストスケープの業績は前期に引き続き回復しており、2026年9月期上半期は業績予想どおり、予算どおりの結果となっています。通期についても、業績予想と乖離することなく、順調に推移していると認識しています。

質疑応答:2026年9月期下半期の注力事項について

司会者:「2026年9月期下半期について、セグメント別で注力することなどをご教示いただきたいです」というご質問です。

上坂:大きなセグメント別に見ると、上半期と下半期で極端な差はありませんが、まずはAIを軸に構築する幅を広げていきます。先ほどマルチAIモデルについてもご説明しましたが、このような環境をしっかり作っていきます。加えて、それを安心・安全に利用してお客さまのデータが自組織内で安全に管理される環境を構築します。

この2つの側面については今後さらにニーズが高まっていくと考えており、必要なライセンスをお買い求めいただくことになります。特に、現在は資源調達において油断できない状況となっており、早めに対応するお客さまが増えています。

そのような環境を整備するため、ライセンス&プロダクツ事業では早期提供を可能にする準備を進めています。お客さまと連携し、計画を迅速に進めていく方針です。

キーワードとしては、1つはAIを安心して活用するための構築と運用に注力することです。もう1つは物販です。必要になってから発注するのではなく、あらかじめ需要を予測して動くことをお客さまにも働きかけています。また、提供メーカーとの協議を通じて、ストックの確保などにも取り組んでいます。

上半期のトレンドがさらに加速することを見越し、それに備えた対応を着実に進めていきたいと考えています。

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