■新興市場も利益確定売りに押された
今週の新興市場は下落。日経平均は5月14日に取引時間中の史上最高値63799.32円まで駆け上がった後に値を消し、週間で先週末比-2.08%と2週ぶりに下落した。グロース市場指数は同-4.10%、グロース250指数は同-3.92%と、ともに3週ぶりに下落。週末にかけて東証プライム市場の生成AI関連の大型銘柄が売られたあおりで、新興市場も利益確定売りに押された。時価総額最上位の銘柄群で構成するグロース市場コア指数は同-0.40%と2週ぶりに下落した。
時価総額上位銘柄では、防衛関連銘柄と位置付けられる人工衛星関連企業のアストロスケールホールディングスが、週間で先週末比+23.06%と急伸。今週末にかけて、昨年6月に新規上場して以来の最高値更新を続けた。MTGは、12日前場終了後に開示した26年9月期中間決算の会社予想比上振れと通期の業績・配当予想の上方修正をはやして買い進まれた。一方、蓄電システムのパワーエックスは同12.56%安と4週ぶりに下落、トライアルホールディングスは同-13.77%で2週ぶりに下落した。両銘柄ともに利益確定売りに押されたが、今週末のパワーエックスの時価総額は4691億円と、トライアルHDの4381億円を上回り、新興市場首位に浮上している。
その他、教育人材支援を手掛け、学校などにICT支援員を派遣するサクシードが、週末にかけてストップ高を連発して上場来高値引けした。株価は1週間で2.13倍になっている。文部科学省による全国学力テストの28年デジタル化を材料として、先週にEduLabが急伸した流れが波及する形となった。一方で、BlueMemeは週間下落率30%を超える大幅安。5月13日大引けと同時に、同日予定していた26年3月期決算開示の延期を発表し、狼狽売りに値を崩した。
■人工衛星やドローン関連等が活況に
来週も人工衛星やドローン関連ビジネスを展開する防衛関連銘柄の活況が予想される。今週末は、人工衛星のアストロスケールHDとドローン関連のTerraDroneが売買代金1、2位を占めていずれも値上がり。ACSL、QPSホールディングスも売買代金上位で買われた。政府は目下、経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)の6月の閣議決定に向けて最終調整を進めている。骨太の方針で予算措置の必要性を確認し、8月の各省庁による財務省への概算要求提出につなげていくのが毎年の流れとなっており、高市内閣が掲げる防衛力強化を手掛かりとした防衛関連株人気の継続が予想される。
今週末はプライム市場で売買代金1、2位のキオクシアホールディングスとフジクラがともに下落率8%台と下げがきつく、生成AI関連株は調整ムードが急速に強まってきた。新興市場では、パワーエックスが大量の売りに押されて下落している。プライム市場の生成AI株売りが来週も続けば、QDレーザやAiロボティクス、オキサイドなどの連れ安に警戒が必要となろう。
来週もIPOを予定する企業はない。なお、今週は東証が5月14日に、タクシー配車アプリ大手のGOのグロース市場への新規上場を承認した。上場予定日は6月14日。ディー・エヌ・エーなど大株主が売り出しを実施し、上場時価総額は今年最大の1800億円の見通し。4月24日の梅乃宿酒造以来のIPOでもあり、市場の注目度は高い。