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ユーラシア旅行社、創業40周年を迎え中期計画でROE10%超へ 株主還元を強化し配当予想は50円に

01-会社概要

山田則子氏:みなさま、こんにちは。株式会社ユーラシア旅行社取締役社長COOの山田と申します。どうぞよろしくお願いします。

ユーラシア旅行社は、創立40周年になる旅行会社です。ヨーロッパはもとより、アジア、アフリカ、中南米、北極圏から南極大陸に至るまで、安全に渡航可能な世界170ヶ国を舞台に、ユーラシア独自の企画にて旅を展開しています。

「世界の異なる価値観に触れ、見聞を広め、思考を深め、さまざまな気づきを得る経験を重ねると人生はもっと豊かになる」創業間もない頃からの我々の旅に対する思いです。

そして、今あらためて旅をすることは、「地球の平和の礎になる」とも確信しています。ユーラシア旅行社は、創業時より世界中のパートナーと良い時も悪い時も共に乗り越え、信頼関係を築きながら、持続可能な旅を模索してきました。

世界が複雑になり情報が溢れるほど、旅の真価が問われます。新たな時代を旅するお客さまのご期待に沿えるよう、誠実な旅作りに励んでいます。

02-事業概況

ユーラシア旅行社が誕生したのは1986年です。少し旅行業の歴史をひもとくと、1964年に東京で1回目のオリンピックが開催されました。その後、市場が拡大し、特にアウトバウンド市場が大きく成長しました。

そして、海外渡航者数も増加しました。当然ですが、その時点で大手旅行会社はすでに存在していて、その後、「安・近・短」と呼ばれる旅が全盛期を迎えます。そうした時代背景の中で誕生したのが、ユーラシア旅行社です。

私たちは創業直後から、「安・近・短」といわれる旅とは一線を画する旅を提供してきました。どちらかといえば手間暇がかかり、手配に試行錯誤が必要な旅です。そんな旅づくりを通じて、世界を広げ、そして深めてきたと自負しています。

旅行商品には特許がないため、商品の造成だけで競合他社と競い合うと、常にいたちごっことなってしまいます。そのため、私たちは市場で勝ち残るために、時代ごとに戦略を変えながら企業の仕組みを整えてきました。

また、旅行産業は常に地政学リスクや自然災害に直面する産業でもあります。それゆえ、当社は誕生直後から「旅行業界における持続可能な経営というのはどのようなものなのか」という課題を問い続けながら歩みを進めてきました。

私たちは世界170ヶ国を扱っており、世界中のすばらしい地域をお客さまにご案内したいという熱い思いを持っています。同時に、170ヶ国・全大陸を扱うことで、地政学的リスクに対応しているという側面もあります。

創業間もない頃から無借金経営を続けており、これも万が一の非常時に備えた対応策として実践しているものです。経営戦略の根底には、非常時に備えた厚い財務基盤の確立があると考えています。そのため、地道で堅実な経営を行うことが、私たちの精神の根底にあります。

2026年、ユーラシア旅行社は創業40周年を迎えました。完全復活を果たすために、現在、ファン拡大に全社一丸となって取り組んでいます。

連結決算サマリー

まずはじめに、2026年9月期第2四半期の決算概要についてご説明します。営業収益は前年同期比11.2パーセント増の25億200万円となりました。創業40周年を迎え、40周年にちなんだ旅行商品のラインナップを充実するとともに、割引キャンペーンも実施し、加えて1,000人規模のイベント開催など販売促進の効果により営業収益が増加しました。

営業利益は、2,100万円の営業損失となり、前年同期は営業利益2,400万円に対し減益となりました。

増収減益の要因について、増収をもたらした各種販売促進活動を活発に行ったことにより、販売費及び一般管理費も増加しています。

2026年2月28日に始まった米国等によるイラン攻撃の影響について詳しくご説明します。

今回のような事態の際、一般的な旅行業約款では、現地滞在時に追加費用が生じた場合、お客さまご自身がご負担することになっています。しかしながら、当社ではお客さまの安心安全な旅の実現のために、「天災、戦乱などで発生する追加費用の当社負担」を約束しています。当社では外務省の危険情報レベル1以下の国や地域を扱っており、最新の治安情報をもとに旅を運営しているため、天災や戦乱などの影響を受ける確率は非常に小さいのですが、お客さまの漠然としたご不安を解消し、安心してご旅行にお申込みいただくためにも、経営理念をもとに独自の方針を敷いています。

また、影響として燃油サーチャージなどの値上げもあります。多くの旅行会社では、旅行費用というものは、旅行代金とは別に燃油サーチャージや空港税、現地での税金やオプション代などを別途お客さまから徴収しています。しかしながら当社では、分かりやすさを重視し、旅行代金は総額表示をしております。現在燃油サーチャージが値上げ傾向である中、お客さまからは総額表示に対する確認の問い合わせも増えており、こちらも安心して旅をお申込みいただく理由となっています。

それゆえ現時点におきましては、現地延泊や帰国費用、燃油サーチャージの値上げにつきまして、当社が負担することで、仕入原価が増加し、短期的な利益圧迫要因となっています。
しかしながら、当社の高いリピート率の理由は、万が一の事態の際にもご帰国までお客さまの安心安全をお守りするという経営姿勢に対する信頼であると理解しております。また、現在の状況下での新規顧客の獲得の要因は、旅行代金の総額表示という分かりやすさが寄与しているものと考えます。そのため結果として、中長期的な利益の増加に繋がるものと判断しております。

加えて、期初からの円安傾向も、原価率増加の要因となっています。

連結損益計算書(P/L)

連結損益計算書についてご説明します。営業収益は、前年同期比11.2パーセント増の25億200万円となりました。第1四半期から引き続き営業収益は好調に推移しており、米国等のイラン攻撃による影響を受けながらも、前年同期比増収となりました。

営業損益は、営業収益の増加がありましたが、米イランの戦闘に伴うお客さまの安全な帰国支援費を負担したこと、営業活動の活発化に伴う販売費及び一般管理費の増加、円安によるコスト増などにより2,100万円の営業損失となりました。前年同期は2,400万円の営業利益でした。

営業収益・営業利益の四半期推移

営業収益及び営業利益の四半期ごとの推移です。第2四半期会計期間の営業収益は、前年同期比6.9パーセントの増加となりました。第1四半期会計期間、第2四半期会計期間を通じ営業収益は好調に推移したものの、第2四半期会計期間に生じた米イランの戦闘により追加費用が生じました。また、円安進行に対し為替ヘッジが不足したことで、仕入原価が上昇しました。その結果、第2四半期会計期間は2,500万円の営業損失となりました。

連結キャッシュフロー(CF)

連結キャッシュ・フローです。営業活動によるキャッシュ・フローは、旅行前払金の減少や営業未収入金の減少等により、1億200万円の資金の獲得となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却等により、500万円の資金の獲得となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、配当により8,800万円の資金の使用となりました。

連結貸借対照表(B/S)

連結貸借対照表です。2026年9月期第2四半期会計期間末の株主資本は、四半期純損失2,700万円の発生及び配当8,800万円の実施により、2025年9月期末比1億1,500万円減少の17億1,900万円となりました。

2025年9月期末比で、資産合計は1億5,700万円減少の30億6,100万円、負債合計は4,300万円減少の13億3,100万円、純資産合計は1億1,300万円減少の17億3,000万円となりました。

連結業績予想

連結業績予想です。上期の実績をふまえ、通期の業績予想を修正しました。修正後の当期2026年9月期の業績予想は、前期実績比で、営業収益は5億9,400万円増加の53億8,200万円、営業利益は同2,100万円減少の9,300万円、経常利益は同3,500万円減の8,800万円、親会社株主に帰属する当期純利益は4,800万円減の6,500万円と、増収減益を予想しています。

05-渡航先構成比

渡航先構成比についてご説明します。新型コロナウイルスの大きな影響を受けた間に、日本国内の旅行事業を拡大させました。海外旅行商品と同じお客さまの夢と感動と生きがいに繋がるような商品・サービス作りが支持され、現在も多くのご参加をいただいています。

また新規事業のインバウンド事業も各国からの個人客、団体客との取引が急増しています。

中東情勢等地政学リスクが高まっていますが、取り扱う世界170ヶ国地域の中から安全なエリアをお客さまに提案、提供することで業績は堅調に回復しています。

創業40周年にちなんだ旅行商品等ラインナップを充実させると共に、イベントを開催するなど販促を拡充し、休眠顧客開拓、新規顧客開拓に努め需要拡大に取り組んでいます。

ROE目標を含む中期経営計画の策定および公表

今期は創立40周年を迎え、中期経営計画を指針に全社を挙げて更なるファン拡大に取り組んでいます。中期経営計画は、そのアウトラインを2025年7月31日に、その詳細を2025年12月17日に公表しました。新体制の下、成長戦略を描き、新たなステージへ向けて邁進していきます。

策定した計画は、当社創立40周年も踏まえ、旅行に知的満足や精神的喜びを強く求める既存のお客さまの更なるリピート化、また、より積極的に新規顧客獲得に取り組み、その上でお客さまに価値ある体験を提供し、当社の事業を時代に合わせて進化させる、という観点で作成しています。

更に、あらためて成長戦略を描く上で、財務指標の新たな目標としてROEを10パーセント以上に設定しました。

税引後連結純利益とROE計画(2026年5月7日現在)

そして、ROE10パーセント以上という目標を達成するため、まずは利益成長経路を描き、当期純利益の計画を制定しています。

ROEの向上には、分子の利益を増やすこと、または分母の自己資本を減らすことが必要です。今後、中期経営計画の達成により利益が成長しても、従来の配当水準では自己資本も増加し、ROE向上の妨げになる恐れがあります。

そこで、この問題を解決する1つの手段として、この度DOEを指標とした配当目標を設定し、将来の利益成長率が自己資本の増加率を上回りやすくすることで、ROEがより向上する仕組みを取り入れました。

2026年5月7日に2026年9月期の業績予想を修正しましたが、2027年9月期以降の中期計画期間の利益計画に変更はありません。また、中期経営計画期間中にROE10パーセント以上とする目標も変更ありません。

配当目標の新設および公表

続きまして、配当目標の新設とその公表についてご説明します。株主資本コストや株価を意識した経営の実現に向けより一層取り組む決意をし、新たに株主還元(配当)方針としてDOE10パーセント以上との目標を定め、投資家のみなさまに公表しました。

DOE10パーセントから予想される当期2026年9月期の年間配当額は50円となります。また前期2025年9月期の配当実績は31円となりました。前期2025年9月期の31円配当実績は、DOE10パーセントから算定される年間48円配当の半分の24円を下期の配当とし、これに新配当目標設定前にすでに配当済みであった7円を加えたものです。

DOEを指標とした配当目標の算定

DOEを指標とした配当目標の算定についてご説明します。当社では、当期配当額を前期末連結株主資本で割った比率をDOE(株主資本配当率)と定義しています。

そのため、前期末連結株主資本に、目標DOEである10パーセントを乗じることで、当期の目標配当額が計算できます。

前期末連結株主資本を基準とすることで、当期の配当金額を事前にかつ容易に予想できるという利点があります。また、業績に左右されず安定配当が可能になるという利点もあります。

DOEを指標とした配当金の予想と計画

DOEを指標とした配当金の予想と計画です。新たに設定したDOE目標を基にした2026年9月期の配当は、50円を予想しています。その後も中期経営計画期間の2029年9月期まで、DOE10パーセント以上を配当目標とする計画です。

前期(2025年9月期)配当実績及び当期(2026年9月期)の増配予想

前期2025年9月期の増配については、配当の目標をDOEの10パーセント以上と定めたことから、下期の配当額をDOE10パーセントから求められる年間配当額48円の半分の24円に増額修正し、2025年7月31日に発表するとともに、2025年12月26日に配当しました。

その結果、2025年9月期の下期の配当は、従来予想7円に対し17円増配の24円となりました。また、2025年9月期の通期の配当も従来予想14円に対し17円増配となり、年間配当31円となりました。

当期2026年9月期の配当額について、当期の配当の基準となる2025年9月期末の連結株主資本金額が18億3,500万円であったことから、当期の配当予想額は、当社の配当基準である連結株主資本の10パーセント以上となる、年間50円となります。当期の配当予想50円は、前期配当実績31円に対し19円の増配となります。

2026年9月期の業績修正を行いましたが、配当予想については変更ありません。

私からのご説明は以上です。ご清聴いただきありがとうございました。

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