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瑞光 Research Memo(8):既存事業でのキャッシュ創出・新規事業による売上成長と、株主還元の両立目指す(2)

■中長期の成長戦略と株主還元

3. 株主還元
瑞光の株主還元方針は、連結配当性向を基準として配当水準を決定するという従来方針を維持しつつ、安定的かつ機動的な還元を行う点に特徴がある。2027年2月期については連結配当性向35%前後を基本目標としながら、創業80周年の記念配当4.00円を加え、年間配当20.00円を予定している。この結果、2027年2月期の実質的な配当性向は41.4%となり、通常水準を上回る株主還元が実施される見込みである。これは記念配当による一時的な上振れであるが、同社が利益回復局面において株主への還元を重視している姿勢を示すものと評価できる。一方で、あくまで基本方針は35%前後であり、中期的には持続可能性とのバランスを重視した還元スタンスを維持する考えである。

また、同社は配当だけでなく自己株式取得も柔軟に活用する方針を示している。実際に2026年2月には50万株の自己株式取得を実施しており、資本効率の改善や株主価値向上を意識した対応が確認できる。中期経営計画においても、3ヶ年累計で配当及び自己株取得に約20億円を配分する方針が示されており、成長投資と株主還元の両立を図る資本政策である。新規事業への積極投資を進めつつも、株主還元を安定的に継続する意思を示すものであり、同社の資本配分における規律を示している。特に本中期経営計画では、新規事業への成長投資が50~70億円規模と大きく設定されているため、そのなかで配当水準を維持することは、キャッシュ・フロー創出力への自信の表れとも解釈できる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 中西 哲)

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