会社概要
田中隼人氏(以下、田中):みなさま、こんにちは。トレンダーズ株式会社取締役CFOの田中です。本日はトレンダーズの2026年3月期通期決算説明会へお越しいただき、誠にありがとうございます。
本日は私から業績についてお話しし、その後、代表取締役社長の黒川から事業についてご説明します。
まず、トレンダーズ株式会社の会社概要です。当社は2000年に創業し、現在の従業員数は約280名です。
事業セグメント
事業セグメントについては、2026年3月期第3四半期からECコンサルティング事業を追加し、マーケティング事業、インベストメント事業を含む3つの事業を展開しています。
決算サマリー
決算のサマリーです。売上高は82億7,800万円で、前期比33.7パーセント増となりました。売上総利益は40億6,700万円で、前期比24.5パーセント増、営業利益は7億2,700万円で、前期比26.5パーセント減となりました。
売上高と売上総利益については増加したものの、新規連結に伴う販管費の増加を吸収しきれず、営業利益は減益となっています。
なおスライド左下のECコンサルティング事業は、2025年12月に連結を開始したしるし株式会社が運営している事業です。連結後の4ヶ月間で売上高4億5,000万円、営業利益1億4,000万円と貢献しており、引き続き好調を維持しています。
中核事業であるマーケティング事業については、新規連結なども影響して売上および売上総利益の増加が見られます。ただし、中核サービスであるインフルエンサーマーケティングや「Mimi Beauty」が踊り場局面にあることが影響し、営業利益の減益につながっています。
業績概要
業績の概要です。売上高と営業利益については先ほどお話ししたとおりですが、親会社株主に帰属する当期純利益は2億1,600万円で、前期比63.9パーセント減となっています。
業績予想と着地との差異について
業績予想は期初発表のものから下方修正したものですが、業績はさらにそこから営業利益で約7,000万円、親会社株主に帰属する当期純利益で約1億7,000万円下振れて着地しました。
要因についてはスライドに記載のとおり、複数の要因によって2月中旬時点の見込みから若干下振れました。大半は期ずれや保守的な会計処理に起因しています。今後の進行期以降において、粗利の増加や費用・法人税等の減少により、各段階利益の増加につながることを見込んでいます。
通期業績を下方修正する結果となった点については深く反省しています。一方で、この後ご説明する新しい取り組みに関しては大きなチャレンジができたと感じており、今期以降、特に来期以降の強い成長を実現する体制を整えた点については、良い結果が得られたと評価しています。
売上高推移(通期)
過去5年間の売上高の推移はスライドのとおりです。
業種別の売上高構成比(マーケティング事業・ECコンサルティング事業)
売上の内容についてご説明します。ここ数年、美容カテゴリに注力してきた結果、昨期までは売上の約90パーセントを美容カテゴリが占めていました。
一方で、今期からは美容以外のカテゴリの開拓を進めています。それに加え、イベントプロデュースを行う株式会社zenplusと、ECコンサルティング業のしるし株式会社を新たに連結したことで、美容以外のカテゴリも増加し、売上の約3割を占めるようになっています。
特に自動車業界やファッション業界について、これまで取引がなかったところからの引き合いが大きく拡大しています。
売上総利益推移(通期)
売上総利益の推移はスライドのとおりです。
販売費及び一般管理費推移(通期)
販管費は前期比約46パーセント増と、大幅な増加となっています。この要因は、zenplus社としるし社の連結に伴い、両社の販管費を連結したことが大きく影響しています。
それを除いた場合の販管費の増加は、前期比2.8パーセント増にとどまっています。
営業利益推移(通期)
営業利益の推移はスライドのとおりです。
親会社株主に帰属する当期純利益・ROE推移(通期)
親会社株主に帰属する当期純利益は2億1,600万円、ROEは5パーセントとなりました。今期はこれまでご説明したとおり営業利益が下振れし、さらに営業外費用や特別損失を計上しました。
また法人税等の影響もあり、一時的に親会社株主に帰属する当期純利益とROEが低い水準になっています。
ただし今後に関しては、業績成長や資本効率の最適化を図り、親会社株主に帰属する純利益とROEの向上を目指していきます。
貸借対照表
貸借対照表です。これまでお話ししたとおり、2025年12月にしるし社の全株式を取得したことで、借入金とのれんが増加しました。
現在の状況でも、流動比率は約170パーセント、自己資本比率は約34パーセントであり、のれん純資産倍率も1倍を下回っています。依然として健全な財務状態を維持しています。
売上高推移(四半期)
2026年3月期第4四半期3ヶ月間の決算概要についてご説明します。第4四半期の売上高は22億9,900万円で、前年同期比約51パーセント増となっています。
その主な要因としては、特にzenplus社の貢献によりマーケティング事業が前年同期比約31パーセント増加したことと、しるし社の連結によってECコンサルティング事業として約3億円の売上を計上したことが挙げられます。
売上総利益推移(四半期)
売上総利益の推移です。第4四半期の売上総利益は10億6,600万円となりました。
販売費及び一般管理費推移(四半期)
販管費は9億4,000万円で、通期業績でお話ししたとおり大幅に増加しています。その要因としてはzenplus社としるし社を連結したことが挙げられます。それを除いた第4四半期の業績は前年同期比で減少しています。
営業利益推移(四半期)
営業利益は1億2,500万円となりました。
事業・サービス別の粗利推移(四半期)
事業・サービス別の粗利推移です。これまではマーケティング事業のインフルエンサーマーケティングと「Mimi Beauty」で大半を稼いでいたポートフォリオでしたが、足元ではイベントとECコンサルティング事業の比率が着実に上がってきています。
その中核となるインフルエンサーマーケティングについては、期ずれと案件実施時期の関係などから、前年同期比で一時的に22パーセントの大幅マイナスとなりました。ただし第4四半期の受注に関しては過去最高を更新しており、今後は再成長軌道に戻る見込みです。
イベントについては、zenplus社を連結したことにより大幅に増加しました。
ECコンサルティング事業については第3四半期より連結を開始しており、第4四半期には1億9,000万円の粗利を計上しています。
2027年3月期 通期連結業績予想
2027年3月期の連結業績予想と株主還元についてご説明します。2027年3月期の通期連結業績予想は、売上高95億円、営業利益9億円、経常利益8億1,000万円、親会社株主に帰属する当期純利益4億5,000万円としています。
前期比では、売上高は14.8パーセント増、営業利益は23.8パーセント増、親会社株主に帰属する当期純利益はほぼ倍増と、増収増益を見込んでいます。
インベストメント事業に関しては、営業投資有価証券保有額が減少していることにより、減収減益を想定しています。
業績予想の補足説明
業績予想の補足説明です。足元では世界情勢に伴う顧客企業の在庫不足によるマーケティング実施控えの可能性が指摘されています。これらが経営に大きなインパクトを与えるほどの影響はないと考えています。ただし、今期2026年3月期に下方修正を行った反省と足元の状況も考慮し、今回は保守的に開示を行っています。
まずECコンサルティング事業においては、売上高で9,000万円、粗利で4,500万円ほどダウンサイドリスク調整をしています。マーケティング事業については、売上高で5億2,000万円、粗利で約2億円のダウンサイドリスク調整を織り込んでいます。
なおスライドに記載のとおり、ECコンサルティング事業については、M&A後も引き続き好調を維持しています。したがって事業固有のリスクを懸念しているわけではなく、あくまで保守的に調整を行ったものです。
マーケティング事業の中核であるインフルエンサーマーケティングと「Mimi Beauty」に関して、今期は少し足踏みする結果となりましたが、2027年3月期には売上高・粗利ともに約7パーセントの成長を見込んでいます。また、イベントに関してはさらに力強い成長を期待しています。
社内計画としては、前年同期比で売上高・粗利ともに約10パーセントの成長を見込んでいます。ただし前期の反省も踏まえ、やや保守的に調整を行っています。
株主還元
株主還元です。まず、2026年3月期の1株当たり配当額は35円で確定しています。前期比で8円増加し、10年連続の増配となりました。
2027年3月期の配当予想については、1円増加の1株当たり配当額36円を計画しています。こちらが実現した場合、11年連続の増配となります。
スライドには過去の配当推移をグラフで示しています。基本方針としては、1株当たり配当額の継続的な増加を掲げています。短期的にEPS(1株当たり当期純利益)の下振れが発生したとしても、中長期的な業績成長やEPSの増加に確信がある限りは増配を継続する方針です。
したがって、2026年3月期では親会社株主に帰属する当期純利益が下振れたものの、この方針に従い配当額を変更しませんでした。2027年3月期についても、配当性向的には若干高めではありますが、今後の成長を見込んだうえで1円の増配を予定しています。
事業ドメインの変革
黒川涼子氏:代表取締役社長の黒川です。ここからは当社の事業概要と今後の成長戦略についてお話しします。
まずはじめに、事業ドメインの変革についてです。2006年、当時はまだ「SNS」や「インフルエンサー」という言葉も一般的ではありませんでしたが、トレンドになりつつあったブログを活用して、ブロガーをネットワーク化したブログマーケティングを開始したことが、当社のSNSマーケティングの出発点です。
そこからSNSの普及に伴い、当社も事業ドメインとしてSNSマーケティングを中心に成長を遂げてきました。
今後は事業ドメインを変革し、SNSという強みを保有しつつも、SNSマーケティングの会社からリテールマーケティングの会社へと転換します。
リテールマーケティングとは
リテールマーケティングについてご説明します。リテールマーケティングとは、店頭やECでの購買データやリテールメディアを活用し、生活者の購買意欲をいかに最大化して購買に結びつけるかという、購買を軸に置いたマーケティング活動です。
日本国内では、リテールメディアやリテールマーケティングというと、ドラッグストアやGMSといった店頭流通が主に語られることが多くなっています。一方で先進国であるアメリカでは、「最大のリテールメディアはAmazonだ」と言われるほど、ECがリテールメディアの主役となり、リテールマーケティングの主戦場となってきています。
トレンダーズのリテールマーケティング
トレンダーズのリテールマーケティングは、店頭流通ではなくECプラットフォームを軸に展開しています。
今回、しるし社やzenplus社というイベント会社がグループインしました。これにより、まずこれまで当社が得意としてきたSNSを活用した話題化や評判形成という強みにより商品やブランドの認知を広げて評判を形成した後、店頭やポップアップなどのリアルな場でブランドや商品を体験していただきます。そこでファン化とロイヤリティ向上を図り、最終的にはECプラットフォームでの購入につなげるという流れを目指します。
さらに、その購入データをSNSマーケティングに活用することで、一連の購買行動をシームレスにつなぎ、顧客体験を最適化し、効率的に購買につなげるリテールマーケティングを実現していきたいと考えています。
AI活用の取り組み
これらの「SNS」「リアル体験」「EC」をシームレスにつなぐためには、AIの活用が不可欠であると考えています。当社でも以前よりAIの活用をグループ全体に実装し、積極的に取り組んでいます。
特にしるし社が展開しているECコンサルティングの領域では、AIの活用により大量のクリエイティブの生成や購買データをもとした需給予測など、クライアントにご提供できる価値を大幅に高められると考えています。
事業セグメント
当社の事業セグメントです。それぞれの事業の詳細なご説明は割愛しますが、新たに取り組んでいるECコンサルティング事業と、マーケティング事業の新規領域である海外事業についてご説明します。
ECコンサルティング事業概要
しるし社が展開しているECコンサルティング事業の概要です。他のEC支援会社との大きな違いとして、ECモールの売上に連動したレベニューシェア型で運営している点が挙げられます。
本事業は、いわゆるBPOや業務委託のように運営や作業を代行するだけではなく、また単に戦略を描くだけのコンサルティングにもとどまりません。戦略の立案から実行までをすべて一気通貫で行う点が、しるし社および当社のECコンサルティング事業の最大の特徴です。
この一気通貫を実現しているからこそ、高いパフォーマンスを発揮できています。特にプラットフォームの中でも「Amazon」を得意としており、その高いパフォーマンスにより、3年連続で「Amazon プラチナム・パートナー・エージェンシー」に選出される実績を誇っています。
マーケティング事業概要(海外拡販支援)
マーケティング事業の新規領域である海外拡販支援についてご説明します。当社では1年半ほど前から、海外でのSNSマーケティングや日本国内ブランドを海外で広げるための拡販支援を新規事業として本格的に取り組み始めています。現在展開している国は、韓国とアメリカです。
韓国に関しては、資本業務提携を結んでいるアイスタイル社の100パーセント現地子会社と連携し、メディアの会員の方々にもイベントに参加いただくなどして、日本のブランドを韓国のインフルエンサーや美容ユーザーに知っていただく活動を行っています。
一方、アメリカに関しては、以前子会社化したCosme Hunt社という企業が、日本のJ-Beauty(日本の化粧品ブランド)をアメリカに広げる活動を長年行っています。この企業をベースに、新たな展開を進めています。
基本的には、国内で展開してきた手法を踏襲し、ユーザーやインフルエンサーを巻き込みながら、SNSを活用して日本のブランドを海外に広げていく考えです。まずはこの取り組みを、韓国やアメリカで進めていきたいと考えています。
日本政府としても、J-Beautyが韓国のK-Beautyに遅れを取っている現状を受け、J-Beautyを海外で拡販する支援に本格的に取り組む姿勢を示しました。この動きがSNSでも話題となり、関心を集めています。
こうした動きは当社にとって大きな追い風となると考えており、この海外拡販支援事業が数年後には事業の柱となるよう、着実に成長させていきたいと考えています。
また海外拡販支援事業の新たな取り組みとして、店頭で実際に流通させる新しい美容雑誌「AKANE MAGAZINE」を発刊しました。テーマは、現在のトレンドでもあるJ-Beautyを海外向けに発信するというコンセプトであり、すでに海外の店舗や書店での取扱いも順調に決まっています。
各事業の成長戦略
各事業の成長トレンドおよび成長戦略についてご説明します。ECコンサルティング事業については、概要は先ほどお伝えしたとおりです。まずAI活用に関して、これまでしるし社単体では十分に進められていない状況でした。トレンダーズグループに加わったことをきっかけに、現在はAI活用を一気に進めているところです。
これにより運用の効率化だけでなく、一歩踏み込んで需給予測にも我々が関与することで、運用パフォーマンスをさらに向上させることができると考えています。
さらに非常に大きなポイントとして、しるし社はこれまで営業組織を持たず、いわゆる営業活動を行わずに事業を展開してきました。我々のグループに加わったことで、我々が強みとする営業組織の構築や営業計数管理を導入し、営業体制を強化します。これにより、この事業において大きな成長トレンドを描けると考えています。
続いてマーケティング事業についてです。インフルエンサーマーケティング領域に関しては、ここ数年、競争環境が非常に激化しており、成長が鈍化するというよりも安定しない状態が続いていたと実感しています。
この点について、1つの大きな流れとしては、ここ数年は美容に特化して戦略的に取り組んできましたが、最近では美容ブランド以外からの引き合いが非常に増加してきています。
美容以外の分野として、例えばファブリック洗剤やオーラルケアなど、女性が主なユーザーであり、かつ若年層を取り込みたい商材では、従来のマーケティング手法、特にテレビCMの効果が薄れつつあります。
そのため、ここ数年の美容業界と同様に、マス広告からSNSへのシフトが足元で特に進んでいると感じています。
このようなトレンドを追い風に、インフルエンサーマーケティング領域では美容以外の取引カテゴリを拡大し、成長を着実に継続していきたいと考えています。
「Mini Beauty」はSNSで美容情報を発信するメディアですが、この数年は「Mini Beauty」が最も強いプラットフォームである「X」において、広告の仕様変更などにより当社が対応しきれず振り回されてしまう場面もありました。この点は実際に業績に影響を及ぼしたと考えています。
しかしながら、SNSにおいて「X」という当社の強みは継続して活かしつつ、zenplus社というイベント会社がグループに加わったことで、イベントやリアル体験の場、さらにはユーザーとブランドとのコミュニティ接点の創出において、この1年で多くの事例が生まれてきています。
「Mini Beauty」はこれまでどおりSNSを強みとしながらも、ユーザーとのリアルな接点をより多く持てるメディアやコミュニティとして進化することで、さらなる成長を目指していきたいと考えています。
マーケティング事業のイベント領域についてです。こちらはzenplus社の事業となります。zenplus社は昨期、我々の想定を下回る業績で着地しました。この点については、我々の予算管理が甘かった点を反省しています。
大きな要因の1つとして、最大のクライアントである自動車メーカーの新車発売数が2025年は少なかったことが挙げられます。今期はその状況が回復基調にあり、再び成長トレンドを描ける見通しです。
また、zenplus社もしるし社と同様に、これまで営業組織を持たず、インバウンド顧客からの引き合いや既存顧客のみで成長してきた企業でした。しかし、トレンダーズグループに加わったことで、営業組織の新設、社員の評価制度の見直し、さらには営業における計数管理方法の改善など、さまざまな取り組みを1年をかけて進めてきました。
これらの施策が功を奏し、事業および業績の回復に寄与しているという手応えを感じています。
マーケティング事業の新規領域については、先ほど海外拡販支援についてご説明しました。こちらについては今後、国策としての追い風が期待されるため、リーディングカンパニーとしての立ち位置を確立できるよう、積極的に投資を行っていきたいと考えています。
一方、長らく新規領域として展開しているメディカルマーケティングについては、収益化に時間がかかっている状況です。このため再生医療の分野に特化し、それ以外の新しい領域への拡大は行わず、投資を限定的にしながらも、今期中の早期収益化を目指して取り組んでいきます。
最後に、インベストメント事業についてご説明します。先ほどCFOの田中からも説明がありましたとおり、社債の利息による安定的な収益に加えて、株式等の売却によるアップサイドを狙っていく方針です。
リテールマーケティング企業として再成長期へ
当社は、これからSNSマーケティングからリテールマーケティングの会社へと事業ドメインを大きく転換し、再成長期に持っていきたいと考えています。
ここ数年は我々としても思うような業績を出せず、株主のみなさまにはご心配をおかけしてしまいました。この点について我々も深く反省し、真摯に受け止めています。
一方で、我々の会社規模としては大きなzenplus社としるし社の2社のM&Aを実施しました。予想外の課題や対応に追われることもありましたが、PMIについては順調に進捗しており、この2社のM&Aは現時点でも非常に良かったと考えています。
この2社をグループに加えたことで事業ドメインが大きく変革し、広がりを見せた点や、我々トレンダーズの強みを再確認できた点も成果の1つです。
具体的には、営業組織や営業管理の手法、バックオフィス、AI対応といった技術力などが我々の強みであり、これらを両社に注入することによる成長の手応えを感じています。
これからリテールマーケティング企業へと変革を進める中で、この強みをさらに磨き上げ、再び大きな成長トレンドを描いていきたいと考えています。
株主のみなさまにおかれましては、引き続きご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
質疑応答:株主還元の方針と今後の見通しについて
「株主還元の方針と、今後の見通しについてあらためて教えてください」というご質問です。
田中:このご質問をいただいた背景には、足元の業績に対して配当が増え続けていることに関する今後の方針や、それを支える資金についての疑問があるかと思います。
まず前者について回答します。直近の親会社株主に帰属する当期純利益に関しては、想定外の要因により下振れた部分はあります。こうした特殊要因を除けば、配当性向はおおむね許容範囲内と考えています。
なによりも、これまでお話ししたとおり、直近の新たな取り組みなどを通じて、今後の業績成長に対して強い自信を持っています。
したがって今後も配当を増やし続けていくことは可能であり、ぜひ目指したいという意思も込めて、今期および配当予想に関しては現状の方針を変えることなく、むしろ増配を予定しています。
あらためて配当の基本方針については、当社は1株当たり配当額を継続的に増やしていく方針です。ただし純資産を切り崩して配当を行うのではなく、毎年親会社株主に帰属する当期純利益を確実に生み出し、その増加をもって配当の増額を可能にするといった循環を作ることが重要であり、我々としてはそれが可能であると考えています。
後者の資金面に関しても、今申し上げたとおり、親会社株主に帰属する当期純利益の増加に伴ってキャッシュ・フローが生まれ、現預金も着実に増加していく見込みです。その範囲内で配当を実施していきます。
現預金や純資産を過剰に取り崩して配当を行うという方針は考えていませんので、ご安心いただければと思います。