2026年9月期第2四半期 エグゼクティブサマリー
築山英治氏(以下、築山):ご参加のみなさま、この度は、株式会社Sapeet2026年9月期第2四半期決算説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。
株式会社Sapeet代表取締役社長の築山英治です。さっそく資料についてご説明し、その後に質疑応答に移ります。
こちらはエグゼクティブサマリーです。2026年9月期の上半期累計売上高は8億2,900万円で、前年同期比84.9パーセントの成長となっています。また、営業利益は1億200万円で、前年同期比プラス579パーセントという高い成長を実現しています。
売上および利益ともに好調に推移しており、今後の成長投資も踏まえて通期業績見通しを上方修正しました。詳細については後ほどお話しします。
AIソリューションにおいては、「AI研修サービス」「SAPEET 資料作成AIエージェント」「SAPEET 営業AIエージェント」などをリリースし、今後の拡大に向けた開発が進捗しています。
AIプロダクトに関しては、「カルティクラウド(シセイカルテ・マルチカルテ)」は整骨院やピラティスなど、多店舗展開事業者への導入が進んでいます。
「SAPIロープレ」については、代理店を活用した拡販施策の推進が実を結び、大手顧客の導入も進んでいます。
2026年9月期通期 業績見通しの上方修正
業績見通しの上方修正についてお話しします。売上高は当初発表の14億円から17億円へと修正しました。営業利益は8,200万円から1億2,000万円へ、当期純利益も8,200万円から1億3,200万円と、比較的大幅な上方修正となりました。
もともと前期比40パーセント成長としていたところ、今回の上方修正によって通期で約70パーセントの成長率を見込むかたちとなります。
AIソリューションについては、新規顧客を堅調に創出しているほか、既存顧客においてもさまざまなPoC案件から本開発に進む案件が増加しており、好調に推移しています。加えて、AIプロダクトの「カルティクラウド」「SAPIロープレ」もともに堅調に推移しています。
営業利益および営業利益率について上方修正を行いましたが、中長期的な成長を目指し、見込まれる利益の一定額を積極的に再投資していきます。
まずは、人材獲得の加速です。AIソリューションの拡大を目的として、コンサルタントやプロジェクトマネージャー、アルゴリズムエンジニアを重点的に採用していきます。現在の採用活動は順調に推移しており、想定を上回るペースで人員の増加が見込まれることから、オフィスの拡張を前倒しで実施する予定です。
また、開発投資およびセキュリティ強化にも取り組んでいきます。人材獲得と一部重なる部分もありますが、AIソリューションにおいては、AIエージェントやその周辺領域の技術に重点的に投資を行っており、今後さらに拡大する予定です。
高度なセキュリティ要件に対応し、信頼性の高いサービスを継続的に提供するため、セキュリティ投資の実施も検討しています。
1.2026年9月期 第2四半期業績_全社売上高‧営業利益
続いて、第2四半期の業績についてお話しします。まずは売上高についてです。
AIソリューションが全社業績を牽引し、引き続き高い売上成長を記録しています。営業利益も堅調に推移しており、今後の成長投資の原資を確保しています。
前年同期と比較すると、およそ90パーセント増の売上を記録しました。これは、新規上場による認知度および信頼度の向上に加え、生成AI技術と当社の得意領域である「Expert AI」の領域がうまくシナジーを生み、大きく顧客ニーズを満たしていることの表れだと考えています。
また、営業利益についても前年同期比で349.9パーセント増加しており、引き続き安定的な黒字を維持し、成長投資のための原資を確保しています。第1四半期と比較すると減益となっていますが、本来第1四半期に投資を予定していたものが第2四半期にずれ込んだことが要因です。
第3四半期以降の下期においても、投資を継続していく予定です。まだ十分に投資しきれていない部分もあるため、これを補完していきます。
1.2026年9月期 第2四半期業績_進捗
進捗率についてです。こちらは上方修正後の数値で、売上高は48.8パーセントとなっています。前期、前々期と比較すると順調に進捗していますが、人材採用の加速や採用した人材の立ち上がり期間などを考慮し、一定程度保守的に見込んでいます。
また、営業利益については、上方修正後の計画に対して、すでに85.3パーセント進捗しています。下期も、赤字にならない範囲で適切な投資を行い、規模が大きくなっても高い売上成長率を維持できるよう努めていきます。
1.2026年9月期 第2四半期業績_提供形態別
提供形態別の状況についてお話しします。まずは、好調なAIソリューションについてです。
大型の新規案件の獲得、既存取引先での案件の進捗や取引拡大が順調に推移しています。AIエージェント開発を推進し、お客さまにカスタマイズ提供することで、案件を着実に拡大しています。前年同期比では130.7パーセント増と、倍以上の成長を達成しました。
AIソリューションに関しては、大きな季節性がなく、右肩上がりで推移しており、足元の受注状況を踏まえても、引き続き好調が見込まれます。
AIプロダクトについては、「カルティクラウド」の大手企業への導入や、「SAPIロープレ」の大手企業への導入が進み、両方とも着実にストック売上が積み上がっています。前年同期比では24.6パーセント増と、堅調な推移を見せています。
1.2026年9月期 第2四半期業績 _コスト、その他
費用に関して、詳細はスライドをご覧ください。基本的に、売上の伸長に伴い研究開発などへの投資を進めているため、労務費、外注費、研究開発費などが増加している状況です。
2.2026年9月期 第2四半期トピックス_成⻑戦略の進捗
続いて、第2四半期のトピックスについてお話しします。
もともと成長戦略として、AIソリューション、AIプロダクト、新規事業などのプラットフォームという3つの柱を成長させることで、全社として非連続的な成長を実現するとお話ししていました。
それぞれについては、プレスリリースなどで発表しているとおり、着実に進捗しています。
2.2026年9月期 第2四半期トピックス
詳細を見ていきます。 まず、こちらのスライドでは「SAPEET AX」というコンセプトを掲げています。
我々は、コアナレッジを拡張するAIを「Expert AI」と呼んでいます。まさに、生成AIの進化によってさまざまなユースケースで効果が出ていることを、我々の多くのプロジェクトを通じて強く感じています。
AIをどれだけ活用できるかは、企業価値を高める上で重要な経営課題として位置づけるべきであると考えています。昨今の状況や足元のプロジェクトの進捗を見ても、その重要性は明らかです。
こうした経営戦略にAIの視点を取り入れ、いかに実行していくかについて、我々はコンサルティングやAI領域の開発支援を通して、お客さまのAX戦略の策定から実行までを一気通貫で支援する「SAPEET AX」というコンセプトでサービス提供しています。
2.2026年9月期 第2四半期トピックス_AIソリューション
続いて、ソリューションのトピックです。勝ちパターンを商談で完遂し成約率を向上させる「リアルタイム商談サポート」の提供を開始しています。
商談中に「このようなことを聞いたほうがよい」といったアドバイスや「このようなことをアジェンダとして設定していたものの、聞き忘れています」のような指摘を、上司が裏側で商談に同席しているかのように、AIエージェントがさまざまなアドバイスをしてくれます。
また、商談前後で「何がうまくいったか、何がうまくいかなかったか」という勝ちパターンを、ベテラン社員の知見を活用してデータドリブンに磨き上げるとともに、アドバイスに反映させる機能を盛り込んだ営業AIエージェントの一例です。
こちらもさっそく好評をいただいており、さまざまなメディアに掲載されています。
2.2026年9月期 第2四半期トピックス_AIプロダクト
こちらは「SAPIロープレ」のトピックです。大手化粧品・健康食品メーカーのファンケルさまで導入いただいているほか、明治さまの高栄養食品営業部門でも正式導入されており、各業界の大手企業に広く導入いただいています。
3.事業概要_Expert AI
続いて、我々「Sapeet」についてまだよくご存じない方もいらっしゃるかと思いますので、あらためてご説明します。
我々は「Expert AI」という事業を行っています。従来型のAI、いわゆる他のAI会社との大きな違いは、対象としている業務領域にあります。
従来型のAI企業や業務効率化を目的としたAIは、いわゆるノンコア業務の代替に重点を置き、その範囲にとどまる傾向があります。一方で、当社はお客さまの売上や強みにつながる「コア業務」を対象としています。
各領域の専門家やその企業のベテランの方々が持つ暗黙知やナレッジ、ノウハウを引き出し、それを一部AI化することで、お客さまのコア業務の価値をさらに増幅・拡張することを目指しています。
3.事業概要_Expert AI事業の概要
我々は、特に技術力の高さを強みに掲げてさまざまなAI技術の研究開発を行うとともに、「Expert AI」を実現するために、多様な業界や業務に関する専門知識やノウハウを、専門家やベテランの方々とコミュニケーションを通じて暗黙知を引き出し、それを我々の中に構造化しています。
こうして構築された「Expert AI」は、「AIソリューション」というコンサルティングおよびシステムの自社開発のかたちで提供しています。加えて「AIプロダクト」というSaaSを通じても提供しています。
当社はAIソリューションやAIプロダクトをお客さまに提供していますが、その対象はエンタープライズ企業から町の整体院のような小規模事業者まで非常に幅広いです。
これにより、多様な領域での専門ナレッジやユーザーデータを獲得でき、Expert AIの精度向上を含め、サービス品質の向上が進んでいます。その結果、さらに多くのお客さまにアプローチできるようになるという循環が形成されています。
3.事業概要_AIソリューション
AIソリューションの提供形態についてお話しします。お客さまのAX支援を行うために、お客さまの状況や業種に応じてAIソリューションを組み合わせて提供しています。
サービスは大きく分けて3つあります。1つ目は「AX戦略策定・実行支援」で、戦略の中におけるAI活用の位置づけを整理し、社内で着実に実行されるよう伴走するコンサルティングを提供しています。
2つ目はAIエージェントをはじめとする「AIシステム」です。戦略実行に必要なシステムを要件定義し、該当部署や企業のニーズに応じてカスタマイズし、開発・運用するサービスです。
また、AIに関する知識を深めようとする企業さまには、3つ目のサービスとして「AI研修・教育支援」を提供しています。最近、このAI研修・教育支援をさまざまなお客さまに提供しており、そこから大規模なプロジェクトに発展する事例も多く見られます。
当社の提供手法の特徴は、研究開発からプロトタイプでの実証実験、本開発、プロダクト化、そして現場での活用まで、各フェーズを細かく切り分けている点にあります。
新しい分野であるため、適切に運用されないまま推し進めるのではなく、「これはちゃんと使える」「これは、お支払いいただく金額よりもリターンが高くなる」など、取り組みを通じてお客さまと都度確認を重ねながら進行していきます。
これにより、後戻りを防ぐことはもちろん、お客さまの価値を最大化する提供を心がけている結果、高い継続率を記録できていると考えています。
3.事業概要_AIソリューションの提供事例
AIソリューションの具体的な案件をご紹介します。まずは、業界特化型AIエージェントの事例です。
監査法人では特有の業務として、クライアント企業やその周囲の環境を分析し、財務諸表や社内資料からリスクを抽出する調査業務を若手からベテランまでが行っています。本事例は、その1次スクリーニングをAIエージェントで自動化するものです。
現場の会計士の方々が行う業務の特にベテランの方々が有する暗黙知を、我々の技術で形式知化しています。また、お客さまの大切なデータを扱うため、システムは厳重なセキュリティ環境のもとで稼働させる知見を活用しています。
さらに、調査型リサーチAIエージェントを半パッケージ化して保有しており、それを利活用しながら提供しています。
成果として、調査業務時間の87パーセントを削減しました。属人化しがちなノウハウを共有可能な知見へ転換したことで、分析観点の幅が広がり、リスク洗い出しの精度が向上したと評価をいただいています。
次に、AI身体分析アルゴリズムの事例をご紹介します。こちらは、寝具メーカーの昭和西川さまに導入されています。
2方向の姿勢写真と4つのアンケートに回答いただくことで、お客さまに適した枕とマットレスの組み合わせをレコメンドするシステムです。このシステムは昭和西川さまだけでなく、ほかの寝具メーカーさまにも展開されており、お客さまの睡眠を支えるAIシステムとして活用されています。
3.事業概要_AIソリューション_AIエージェント
AIエージェントの取り組みについてご紹介します。当社は、AIエージェントをスクラッチで開発する場合もありますが、お客さまに高いクオリティのものをカスタマイズ化して効率的に提供するため、汎用化やパッケージ化も進めています。
1つ目は、「インサイト創出エージェント」です。これは、さまざまな営業資料や社内資料からインサイトや仮説を抽出できるAIエージェントを開発するものです。
AIがデータを読みやすく整理するためのAIエージェントも作成しています。さらに、当社が強みを持つ営業領域を中心に、営業資料や社内リサーチ資料を作成するAIエージェントも開発しており、このラインナップは今後さらに拡充していきたいと考えています。
もう1つ、こうしたさまざまなAIエージェントを組み合わせたものとして、「営業AIエージェント」を提供しています。
これらにより、お客さまの営業組織をAIネイティブに近づけるサポートを行っています。現在、お客さまの営業活動におけるさまざまな業務を細分化し、それぞれをAIが支援し代替できるようなかたちで機能を拡張しています。
3.事業概要_AIソリューション_その他ソリューション事例
こちらは、AIソリューションを用いた案件の事例となります。「営業AIエージェント」や「SAPIロープレ」を活用した案件が広がり、実際に価値を提供しています。その結果、新たな案件へとつながっています。
3.事業概要_AIプロダクト
続いて、AIプロダクトについてお話しします。
当社は、AIプロダクトとして「カルティクラウド」や「SAPIロープレ」を提供しており、いずれも人を科学するノウハウを組み込んだ「Expert AI」を活用し、さまざまなお客さまのコミュニケーションのAI化・DX化を実現するクラウドサービスです。
現在は「シセイカルテ」の売上が全体の約7割を占めています。前年は約8割でしたが、「SAPIロープレ」の成長により、構成に変化が見られます。
3.事業概要_AIプロダクト_カルティ シセイカルテ
まずは「カルティ シセイカルテ」についてお話しします。これは、AIを活用して姿勢・可動域・歩行の分析を行うシステムです。整形外科医や理学療法士、柔道整復師といった身体の専門家による姿勢の見立てをAI化したものです。
立ち姿勢を点と線で表し、その点のずれをグラフで示します。このずれの組み合わせから、その人の「未来姿勢」を推定し、その特徴に合ったエクササイズや、その整体院・フィットネス店舗に適したメニューを提案することで、改善効果を実感していただけるシステムです。
実際に、大手フィットネスクラブやカイロプラクティック、歯科などで活用されています。整体院では、2回目の予約率が前年同月比で5パーセント向上するなど、さまざまな販売促進効果を生んでいます。
3.事業概要_AIプロダクト_カルティ マルチカルテ
「カルティ マルチカルテ」についてお話しします。こちらはノーコードでフルカスタマイズ可能なカルテサービスです。
当社のお客さまには、整骨院、鍼灸院、整体院、歯科医院、介護施設のほか、ピラティスの店舗や、フィットネス要素を取り入れた整体院、ストレッチを取り扱う店舗など、さまざまな業種の方々がいらっしゃいます。これらのお客さまの中には、新しい業種が生まれることもあり、それぞれの店舗が管理するデータは少しずつ異なります。
さらに、店舗数が10店舗以上になると、自社ブランドと独自の情報を管理する必要が生じます。そのため、それぞれのニーズに応じてフルカスタマイズや都度のカスタマイズが可能である点が、大変好評をいただいているポイントです。
実際には、大手整体院の「カラダファクトリー」さまや、パーソナルトレーニング事業の「Dr.トレーニング」さま、さらに大手整骨院の「GENKIDO」さまなどにご利用いただいています。
3.事業概要_AIプロダクト_SAPIロープレ
「SAPI ロープレ」についてお話しします。こちらは、社内教育をAIアバターとの会話とAIによる評価を通じて行うAIロープレシステムです。接客営業の分野を主軸としていますが、部下とのマネジメント練習、1on1やフィードバック面談などの練習でも使用されています。
実際にご利用いただいている業種は幅広く、IT・情報通信、小売、医薬品、不動産、金融など、多岐にわたります。直近では、アイフルや食べログ、ファンケル、明光ネットワークなどでご活用いただいています。
3.事業概要_顧客ターゲットと事業特徴
事業の特徴についてお話しします。当事業では、AIソリューションとAIプロダクトのどちらの提供形態も備えているため、顧客規模やプロジェクト予算の大小にかかわらず、お客さまと接点を持つことができれば、サービスを提供できるという強みがあります。このように、機会損失が生じにくいサービス形態となっています。
また、AIソリューションとAIプロダクト・R&Dがあることにより、相互でデータ連携や業務効率化が進み、自社利用を通じてサービスがさらに向上していくという循環が生まれます。この循環により、当社のデータ、技術、アルゴリズム、専門ナレッジ、ノウハウといったアセットが効率よく蓄積されることになります。
事例としては、「カルティ シセイカルテ」「SAPIロープレ」がAIソリューションの成果とともにAI SaaS型プロダクトとして社会実装されているほか、AIソリューション案件としてAIプロダクトのカスタマイズ案件も存在し、相互に連携してサービスを提供できているかたちとなっています。
3.事業概要_市場環境
我々が取り組む市場としては、国内AIシステム市場とAIエージェント市場という、いずれも規模が大きく成長している市場を対象としています。その中で、当社は今四半期においても、足元で80パーセントの成長となっています。
我々の特徴である「Expert AI」を活用して生成AIとの親和性が高い領域に注力することで、この成長市場を上回る成長率を実現し、さらなるシェア拡大を目指しています。
3.事業概要_市場環境
我々は「Expert AI」を活用することで、従来のAIよりも大きなインパクトを市場に与えられると考えています。いわゆるIT予算やDX予算にとどまらず、人件費の領域においても、お客さまの予算規模が非常に大きいと認識しています。
その中で、「Expert AI」はバックオフィスの一部業務効率化に留まらず、お客さまのコア業務をサポートすることで、人件費の分野における市場をさらに獲得できるようになると考えています。
このように、我々は従来のAIだけでなく、「Expert AI」によって幅広い市場に非常に大きくアクセスできると確信しています。
3.事業概要_市場と競争優位性_顧客基盤
競争優位性として、当社の顧客基盤も特徴の1つであると考えています。当初は身体分析AIからスタートしたこともあり、ウェルネス分野が大きな割合を占めていました。
しかし、当社のコミュニケーションアルゴリズムや生成AIを「Expert AI」として活用し、業界特化の取り組みを進めてきた結果、製造業、金融、人材など、人件費や市場規模で大きな業界の方へもさまざまなプロジェクトが広がりつつあります。
この傾向は今期も続いており、ウェルネス分野の比率は次第に小さくなっています。その結果、幅広い知見を獲得し、拡張性の高い顧客基盤を構築できています。
3.事業概要_市場と競争優位性_開発基盤_技術ポートフォリオ
さらなる特徴として、広範な技術ポートフォリオを有していることと考えています。当社はAIを中心に、それだけでなく数理最適化や3Dアルゴリズムなどの技術の研究・開発を創業以来重ねて、このカテゴリを拡充してきました。
また、受託開発だけでなく、自社プロダクトであるSaaSの提供や、お客さまの新規事業をご支援することで、新しいニーズに応じたソリューションを迅速に作り上げる体制を構築しています。
さらに、新たなAIプロダクトを迅速かつ精度高く立ち上げることが可能な体制を整えており、さまざまなお客さまのニーズに対応しながら、効率的な開発を実現できる技術ポートフォリオ群となっています。
3.事業概要_市場と競争優位性_AX戦略の一気通貫のご支援体制
加えて、AX戦略の一気通貫でのご支援が可能であるという特徴もあります。我々は、戦略策定のフェーズにおけるAXの計画立案から、実際の実証、本番運用・本番開発・導入、さらに保守運用まで、これらを一気通貫でご支援しています。
他社ベンダーやコンサルタント会社の場合、一部分だけを担当することが多いですが、我々は一気通貫で支援することで、お客さまと多くの接点を持ち続けられます。その結果、事業を深く理解し、高い満足度のサービスをご提供することが可能です。
それによって、2025年9月期には継続率70パーセントを実現しており、いわゆるコンサルティングや受託開発型としては高い継続率を記録しています。また、保守・運用フェーズがあることで、安定的なストック売上にもつながっています。
3.事業概要_市場と競争優位性_「姿勢」を起点にしたウェルネス領域全般への展開
ウェルネスの領域では、当社は姿勢データやカルテデータを多く保有しています。このデータにより、シセイカルテやその周辺領域において引き続き高い競争優位性を持つことができています。また、カルテデータを通じて周辺領域のデータも蓄積されており、その結果、周辺機能や新規事業を創出しやすい体制が構築されています。
さらに、姿勢に対する注目度も高まっています。「2025年 はじめたいことRANKING」では第2位が「姿勢改善」となっており、姿勢改善自体が一般化しつつあると感じています。この傾向は今後も継続すると考えています。
当社は、AIとウェルネスの領域を連携させながら、この市場の成長を確実に捉え、当社の強みを活かしながら多様な市場にアクセスできるよう、機能を拡張していきたいと考えています。
4.成⻑戦略_中⻑期の事業戦略
続いて、成長戦略についてお話しします。途中でも触れましたが、「AIソリューション」「AIプロダクト」「新規事業・M&A」という3つの柱をうまく循環させながら、非連続的な成長を実現させていくことを考えています。
AIソリューションでは、研究開発を行うアルゴリズム領域を拡大し、既存取引先への提供価値を高めるだけでなく、お付き合いする部署を増やし、LTV(顧客生涯価値)を最大化することを目指しています。また、新しい取引領域の拡大にも取り組みます。
AIプロダクトでは、「カルティクラウド」シリーズに加え、新たに「SAPIシリーズ」の「SAPIロープレ」の提供を開始しています。こちらもサービスを増やしていきたいと考えています。
また、販売パートナーと協業しながら営業効率をさらに高めていきたいと考えています。その中で多くのお客さまと接点を持つことで、さまざまな課題を解決できるように、M&Aアライアンスにより当社として提供できるサービスを加速しつつ、拡大していきたいと考えています。
4.成⻑戦略_AIソリューション_Expert AIの展開領域
また、成長戦略の1つとして、「Expert AI」に取り組む領域をスライドに記載されているように広げていきたいと考えています。ホリゾンタルな横断的業務とバーティカルな業界特化型の業務、この両軸を拡大していく方針です。
まず、横断的な業務については、例えば営業AIの開発があります。これは、さまざまな業界の営業部や接客担当者が幅広く汎用的に活用できる営業AIエージェントを構築し、それを提供するという取り組みです。
ただし、同じ営業であっても業種によって業務内容が異なる場合があります。そのため、セミバーティカルな対応を進めることで、着実に市場への浸透を図っていきたいと考えています。
また、その中で接点を持った業者に対して、汎用的なAIエージェントでは対応できない領域に関しては、業界独自の特化型AIエージェントを作ることで、より深くその業界や企業に入り込むことを目指しています。
このようにして、領域を縦軸・横軸の両面で広げていきたいと考えています。
4.成⻑戦略_AIプロダクト_市場展開
AIプロダクトの市場浸透についてお話しします。主に「カルティクラウド」の領域ですが、店舗に集客し来店されたお客さまの悩みをヒアリングし、それに合った提案を行いサービスを実行し、その後もコミュニケーションを取り続けるといった、お客さまとの顧客コミュニケーションプロセスを支援するプロダクトを、さまざまな業界にわたって展開しています。
いまだ展開できていない領域も多いため、プロダクト・機能を一つひとつ順次リリースしながら、展開市場を広げていきたいと考えています。
5.2026年9月期 業績見通し
続いて、2026年9月期の通期業績見通しはスライド記載のとおりです。冒頭のハイライトで紹介した情報と重複しますが、今期の見通しを上方修正しました。売上成長率は当初の見通しである40パーセントから、70パーセントへと上方修正しています。
また、中長期的な成長原資となる人材投資や開発投資を加速しつつ、営業利益を引き続き改善し、黒字の拡大を目指していきます。
当期純利益に関しては、繰延税金資産の回収可能性を判断した上で、法人税等調整額のプラスを見込んでおり、このようにプラスとなっています。
5.2026年9月期 業績見通し
こちらは前々期を含めたグラフです。これまで50パーセントの成長を続けてきましたが、今期は70パーセントの成長となっています。
もともと高い成長を遂げてきた要因として、AIが高い成長を続けている市場に属していること、さらに当社が高品質なサービスを提供できていることが挙げられます。
ここ数年では生成AIで進化している技術が、当社が取り組んでいる「Expert AI」の領域と重なり、さらに成長率が向上しています。この傾向を維持するため、引き続き研究開発などにも積極的に投資していく方針です。
また、提供形態別に見ても傾向自体は大きく変わらず、AIソリューションとAIプロダクトの双方を拡大し、成長させていこうと考えています。
Appendixもございますので、お手すきの際に資料をご覧いただければと思います。資料を使ったご説明は以上となります。
質疑応答:内製化の展望と「Expert AI」の市場成長について
司会者:「企業のAI内製化も加速する中で、御社のような外部ベンダーやコンサルタントの役割は縮小しないか?」というご質問です。
築山:それに関して申し上げると、内製化する領域は、今後拡大していくと考えています。ただし、その領域は表層的かつ汎用的な領域になると考えています。
そのような中で、我々がなぜこのように高い成長を実現できているかといえば、「Expert AI」というかなり難易度の高い領域に取り組んでいる点が挙げられます。
そのためには、優秀なコンサルタントが、お客さまのまだ言語化されていない暗黙知を引き出すことが重要です。お客さまと膝を突き合わせながら暗黙知を引き出し、それをAIと組み合わせてきちんと構造化します。
このプロセスはAIエンジニアとのタッグにより、最終的にはAIシステムとして形にしていきます。このような領域については、AIコーディングによる完全な自動化は困難と考えています。
また、AIの進化、特に「Expert AI」による可能性の広がりにより、これら取り組む領域は拡大の一途をたどっています。市場全体としても成長傾向にあり、この市場が縮小することは考えにくいと私たちは見ています。
質疑応答:厳しい採用環境下での人材確保について
司会者:「貴社の人材は、マーケット的に採用難易度が高いと思いますが、どのような施策を講じていますか? 今後さらに採用単価は高騰しないでしょうか?」というご質問です。
築山:採用環境は引き続き厳しいと認識しています。ただし、当社では、外部に提供しているAI研修プログラムを、社内向けにも活用しています。
市場にはAIに精通した方ばかりではありませんが、当社にご入社いただき、研修プログラムを受けていただくことを経て、AIの専門家として高品質なサービスを提供できるようになる仕組みを整えています。
そのような施策を通じて採用の間口を広げるとともに、当社が特徴的な「Expert AI」を扱っている点や、あらゆる方にとって身近なウェルネス領域を手掛けている点も、比較的興味を引きやすい要素となっています。これらを組み合わせることで、多くの方々に魅力的な会社と思っていただき、採用を実現しています。
ただし、採用単価に関しては、今後の急成長を支えるために、高い競争環境の中で多くの人材を採用していく必要があります。そのため、当面は投資を積極的に行っていく方針です。
質疑応答:下半期の営業利益見通し修正の背景について
司会者:「上半期の営業利益は約1億円に対し下半期1,800万円と、そこまで下がるものでしょうか? 先行投資以外に何か要因があるのではないですか?」というご質問です。
築山:まず営業利益率を高めていくことは大前提としてあります。ただし、今期や来期で短期的に大幅に利益率を高めることは可能であっても、実際にそのようにしてしまうと、中長期で高い成長を維持することが難しい可能性があると考えています。
現在、AI分野の競争環境が非常に激化しているため、選ばれ続けるためにはAIについて深い知見を有し、さらに優れたアセットを保有することが必要です。その観点からも、引き続き投資は欠かせないと判断しています。
そのため、一定の保守的な投資のバッファーを持ちながらも、積極的に下期を後押ししていこうと考えています。その結果が、このような見通しに表れています。
築山氏からのご挨拶
築山:あらためて、Sapeetの第2四半期決算説明会にご参加いただきまして、誠にありがとうございます。
我々は引き続き「ひとを科学し、寄り添いをつくる」というミッションを基に、人と人とのコミュニケーションにおける衝突や無関心といったさまざまな社会課題を解決すべく、我々の強みであるAI、特に「Expert AI」の領域でサービスを提供することで、さまざまな現場で相互理解を促進し、それによって寄り添い合える世界を作りたいと考えています。
また、それを通じて企業価値の向上にも努めていきますので、引き続き温かい目で応援、そしてご支援いただけると大変嬉しく思います。本日はご参加いただき、誠にありがとうございました。