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日油、売上・利益のすべてで過去最高更新 新中期経営計画を発表し、2030年度営業利益目標を650億円へ引き上げ

目次

沢村孝司氏:おはようございます。代表取締役社長CEOの沢村です。本日はご多忙の中、当社の業績説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。また、平素より格別のご高配を賜り、あらためて感謝申し上げます。

それでは、2026年3月期決算についてご説明します。本日ご説明する内容はスライドのとおりです。

2025年度業績概要

はじめに、2025年度の連結決算についてご説明します。2025年度の業績は、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益のすべてが過去最高を更新しました。関係者のみなさまのご支援、ご愛顧の賜物と心より感謝申し上げます。この結果を受け、2025年度の年間配当金は前期比で16円増配の61円としました。

連結営業利益の差異内訳

連結営業利益の対前年同期差異要因については、スライドに記載のとおりです。次のスライドから、セグメント別にご説明します。

機能化学品事業

機能化学品事業について、前期と比較してご説明します。通期の機能化学品事業は、減収減益となりました。

通期営業利益差異30億円の内訳についてです。増減販は、化粧品関連製品において上期に一部顧客の在庫調整による出荷減など、一部を除き全般的に低調に推移したことによる減販で、マイナス14億円となりました。変動費はスプレッド改善によりプラス7億円、固定費の増加によりマイナス22億円となっています。

医薬・医療・健康事業

通期の医薬・医療・健康事業は、増収増益となりました。

通期営業利益差異1億円の内訳については、増減販はDDS医薬用製剤原料において、一部顧客における上市製品の市場展開遅延による需要減があったものの、一部顧客との最低購入量契約に伴う違約金の受領などによりプラス9億円となりました。また、変動費でプラス3億円、固定費の増加によりマイナス11億円となっています。

化薬事業

通期の化薬事業は、増収増益となりました。通期営業利益差異48億円の内訳については、増減販は主に防衛関連製品の早期装備化に係る一部取引の収益認識などによりプラス61億円となりました。また、固定費の増加によりマイナス12億円となっています。

2026年度業績予想の概要

2026年度の業績予想についてご説明します。2026年度の業績予想は、売上高、営業利益、経常利益が過去最高を更新する計画です。売上高は3,190億円、営業利益は500億円、経常利益は510億円、当期純利益は390億円を見込んでいます。

なお、中東情勢の緊迫化に伴う影響については、顕在化している分を業績見通しに織り込んでいます。

連結営業利益の差異内訳

2026年度の営業利益の対前期差異内訳についてご説明します。前年同期比では、増減販でプラス80億円、変動費でプラス15億円となる一方、固定費の増加によりマイナス69億円となり、2026年度の営業利益は前年同期比で26億円の増益となる見込みです。

機能化学品事業

セグメントごとの業績予想についてご説明します。まず、機能化学品事業です。売上高は前期比97億円増収の1,555億円、営業利益は前期比4億円減益の264億円と、増収減益を見込んでいます。

通期営業利益4億円の差異内訳については、増減販は化粧品関連製品および自動車関連製品の堅調な推移を見込んでプラス18億円、変動費でプラス10億円、固定費の増加によりマイナス32億円を見込んでいます。

医薬・医療・健康事業

医薬・医療・健康事業です。売上高は前期比3億円増収の502億円、営業利益は前期比35億円減益の123億円と、増収減益を見込んでいます。

通期営業利益35億円の差異内訳については、増減販はDDS医薬用製剤原料の一部顧客における上市製品の市場展開の遅延影響などによりマイナス26億円、変動費でプラス5億円、固定費の増加によりマイナス14億円を見込んでいます。

化薬事業

化薬事業です。売上高は511億円増収の1,128億円、営業利益は74億円増益の154億円と、大幅な増収増益を見込んでいます。

通期営業利益74億円の差異内訳については、増減販は早期装備化設備に係る着実な工事の進捗や防衛関連製品での需要増などによりプラス86億円、固定費の増加によりマイナス12億円を見込んでいます。以上が2026年3月期決算に関する説明です。

目次

「2028中期経営計画」についてご説明します。本日ご説明する内容はスライドのとおりです。まず、前中期経営計画の振り返りについてご説明します。

経営指標(営業利益関連・ROE関連)

経営指標についてご説明します。当社は、経営指標の中でも営業利益およびROEを特に重視し、企業価値の向上に取り組んでいます。

営業利益は、「2022中期経営計画」および「2025中期経営計画」を通じて右肩上がりの成長を実現してきました。ROEについても、「2022中期経営計画」および「2025中期経営計画」を通じて維持・向上に努めてきました。

経営指標の総括

経営指標の総括です。「2025中期経営計画」においては、営業利益目標を達成しました。設備投資および研究開発費は、事業環境の変化を見据えて案件を評価し、効率的に投資した結果、概ね計画どおりで、将来に向けた布石をしっかりと打っています。

また、資本効率の向上に向けて、計画を超えた利益還元を実施しました。こうした収益の拡大、成長に向けた投資と積極的な株主還元を進めた結果、ROEは14.1パーセントとなっています。

セグメント別業績

セグメント別の業績です。「2025中期経営計画」の営業利益の計画値と比較すると、医薬・医療・健康事業は下振れたものの、機能化学品事業および化薬事業の上振れにより、2025年度の実績は「2025中期経営計画」の2025年度計画を上回りました。

戦略投資について

戦略投資についてご説明します。事業環境の変化に伴い、一部案件の計画見直しや見送りを行った一方で、当初計画になかった化薬事業の早期設備化に伴う設備投資を実施しました。事業環境の変化に機動的に対応しつつ、将来の成長に向けた投資を着実に実行できたと考えています。

日油の理念

日油が目指す姿についてご説明します。はじめに、当社の理念についてです。事業活動の基本となるミッション・ビジョンを示す「バイオから宇宙まで、化学の力で新しい価値を創造する企業グループとして、人と社会に貢献します」という経営理念を実践する上で大切にする3つの価値観を軸に構成されています。

2030年度のありたい姿

当社グループは、2030年度のありたい姿に向け、「NOF VISION 2030」を策定しています。

このビジョンにおける2030年度目標は、今回ご説明する「2028中期経営計画」の策定に併せて、事業環境の変化などの前提の見直しを行い、営業利益を「2025中期経営計画」策定時の600億円から650億円へ引き上げることとしました。また、2030年度のROE目標を15パーセント以上に設定しています。

目指す3分野

目指す3分野についてご説明します。当社は、多岐にわたる事業領域で培ったコア技術を組み合わせて生み出す新規開発品や次世代新製品を展開することで、目指す3分野での社会課題の解決に貢献していきます。

中期経営計画の目標・基本方針

「2028中期経営計画StageⅢ」の基本方針および目標についてご説明します。「2028中期経営計画」は、「NOF VISION 2030」のStageⅠ、StageⅡで積み上げてきた各種施策を踏まえ、さらなる成長を目指す「事業領域拡大ステージ」となります。

「2028中期経営計画」の営業利益目標は570億円、営業利益率は18.6パーセント、ROEは14パーセント以上です。「2028中期経営計画」の基本方針は、成長ドライバー創出に向けた機動的なリソース配分と、キャピタル・アロケーションの最適化による株主価値の最大化です。

この新中期経営計画は、単なる数年間の目標達成にとどまらず、当社が持続的な成長を遂げ、社会に価値を提供し続けるために、2030年度、さらにはその先の未来を見据えた大きな布石を打つ中期経営計画と捉えています。

経営指標

経営指標の計画です。創出した利益を将来の成長に資する投資に向けるとともに、積極的な株主還元を実施していきます。

セグメント別営業利益差異内訳

セグメント別の営業利益の差異内訳についてご説明します。2025年度実績と「2028中期経営計画」の最終年度である2028年度計画との営業利益の差異内訳です。機能化学品事業および医薬・医療・健康事業で利益の伸長を計画しています。

設備投資計画

設備投資計画についてご説明します。化粧品関連や防衛関連の成長事業拡大に向け、積極的な投資を計画するとともに、事業領域拡大の一環としてヘルスサイエンス研究所およびマテリアルサイエンス研究所を新設します。また、経営基盤強化を目的とした人的投資として、福利厚生設備の更新や新築を進めていきます。

研究開発による新規事業の創出

研究開発による新規事業の創出についてご説明します。当社は、社内外との連携による新規技術の獲得と既存事業の深掘りで、幅広い事業領域で新規事業の創出を加速させていくことを計画しています。

新規事業創出に向けて

新規事業創出に向けた「2025中期経営計画」の取り組みについてご説明します。6つの重点事業領域を選定し、新製品・新技術の開発を加速するため、オープンイノベーションの推進に取り組んでいます。その結果、各分野で有望テーマの発掘および開発を実施することができました。

「2028中期経営計画」においては、これらのテーマの市場ワークによる事業化推進に取り組んでいきます。次のスライドで、有望テーマの中から2つをご紹介します。

有望テーマの事業化推進

「2028中期経営計画」で事業化を推進する有望テーマの再生医療素材と高速通信用素材をご紹介します。

再生医療素材のターゲット市場は、CAGR7.8パーセントを見込んでいます。当社の独自素材を配合処方した各種細胞凍結保存液を開発し、二次元および三次元培養細胞の凍結保存液市場への参入・拡販を目指していきます。

高速通信用素材のターゲット市場は、CAGR7.6パーセントを見込んでいます。低誘電特性、高密着性、高信頼性を示す樹脂を開発し、高速通信素材、放熱複合素材、半導体部材といった新規用途への市場参入・拡販を目指していきます。

研究開発体制強化による新技術・新事業創出の加速

研究開発体制強化による新技術・新事業創出の加速についてご説明します。研究本部内に、ヘルスサイエンス研究所およびマテリアルサイエンス研究所を設立しました。

これにより、有望素材・技術の発掘および発掘した開発テーマの新技術開発を進めるとともに、事業部門の研究所と連携し、開発スピードを加速させることで、新技術・新事業創出を推進します。

研究開発

「2028中期経営計画」期間におけるセグメント別の研究開発費についてご説明します。グループ合計では、「2025中期経営計画」と比較して、「2028中期経営計画」の研究開発費を22パーセント増加させ、事業領域の拡大を目指して研究開発を進めていきます。

2028中期経営計画での戦略投資

「2028中期経営計画」での戦略投資についてご説明します。先ほどお伝えした設備投資や研究開発を含め、事業領域拡大および成長事業の拡大に向けた投資、経営基盤強化への投資として、「2028中期経営計画」で約2,000億円規模の戦略投資枠を設定しています。

2030年度およびその先を見据えた将来のキャッシュ・フローを創出し、持続的なROEの維持・向上に資する先行投資として、「2028中期経営計画」での戦略投資を実行していきます。

キャピタル・アロケーション(2026年度~2028年度累計)

「2028中期経営計画」期間のキャピタル・アロケーションについてご説明します。営業キャッシュ・フローによる資金および政策保有株式売却を含む手元資金を戦略投資や既存投資に大きく配分すると同時に、資本効率向上に向けて積極的な株主還元を実施します。

なお、機動的な成長投資を実行し、事業環境の変化に対応できる財務健全性を考慮した上で、現預金水準の適正化を進め、資本効率の向上を目指していきます。

株主還元方針

株主還元の方針は、中長期的な累進配当を目指すとともに、資本効率の向上に向けて機動的な自己株式の取得を検討し、将来の成長投資とのバランスを図りながら、安定的な利益還元を実施していきます。

具体的な「2028中期経営計画」の方針として、配当性向は40パーセント程度を目指し、自己株式の取得を含めた総還元性向は70パーセント以上を目安としています。

政策保有株式の縮減方針

政策保有株式の縮減方針についてご説明します。「2025中期経営計画」では政策保有株式の売却を進め、純資産比率15パーセント以下の目標を達成しました。「2028中期経営計画」においても純資産比率10パーセント以下の目標を設定し、縮減を進めます。

機能化学品事業

セグメント別目標についてご説明します。機能化学品事業では、化粧品関連製品および特殊防錆処理剤を中心に事業成長を牽引し、2028年度は売上高1,770億円、営業利益354億円を計画しています。

将来の成長に向けた取り組みとして、電子・情報分野での事業領域拡大や、後ほどご説明するインド市場への進出などの施策も実行します。

医薬・医療・健康事業

医薬・医療・健康事業についてご説明します。DDS医薬用製剤原料での「2028中期経営計画」後半からの需要拡大と、機能食品事業の食品機能材へのシフトにより、2028年度は売上高615億円、営業利益188億円を計画しています。

DDS事業については、中長期的な成長に向けて、顧客開発支援による活性化PEGの採用促進を進めるとともに、「2028中期経営計画」後半からの需要拡大に向けて、安定供給体制の構築を進めていきます。次のスライド以降で、中長期成長見通しについてご説明します。

DDS医薬用製剤原料の販売実績・計画(指数)

DDS医薬用製剤原料は、「2022中期経営計画」から「2025中期経営計画」にかけて、新型コロナウイルスワクチン需要や主要3社の医薬品上市タイミングでの需要による特需に伴い、売上高が増加しました。

しかし、「2028中期経営計画」前半では、特定顧客の医薬品市場への浸透遅延により、PEG修飾剤の売上高減少が見込まれ、成長が一時的に落ち着く見通しです。

一方で、「2028中期経営計画」の後半以降は、特定顧客医薬品の需要回復や新たな臨床用、上市需要によるPEG修飾剤の売上高の増加を見込んでいます。中長期では、タンパク質・ペプチド医薬市場の成長率と同程度の年平均10パーセント程度の成長を目指していきます。

次のスライドでは、この成長見通しを支える顧客の開発段階ごとのパイプライン件数についてご説明します。

PEG修飾剤の顧客開発段階

スライドに示しているとおり、DDS事業の持続的な成長の源泉として、各フェーズの顧客パイプラインへDDS素材を提供しています。医薬品の一般的な開発プロセスでは、開発フェーズの進展に伴い、科学的・臨床的検証を経た結果としてパイプラインが段階的に絞り込まれていきます。

そのため、後期フェーズほど案件数は限定されますが、成功確度が相対的に高くなります。また、当社の売上高もフェーズの進展に伴い増加していきます。これらのパイプラインが、DDS事業の中長期的な成長を支える源泉となります。

化薬事業

化薬事業についてご説明します。2028年度は売上高670億円、営業利益73億円を計画しています。「2028中期経営計画」にて、防衛関連製品は防衛予算増加への対応と早期装備化設備の工事を推進します。

一方で、2028年度の営業利益は2025年度と比較して、早期装備化に係る初度費の影響が落ち着くため、減益となる見込みです。今後の防衛関連製品の需要増加への対応を進めていきます。

トピック インド法人(NOF INDIA PRIVATE LIMITED)設立

最後にトピックとして、インド法人設立についてご説明します。当社は、インド共和国ハリヤナ州グルグラム市に事業活動拠点を設置します。

グルグラム市は、インドの首都ニューデリーに隣接し、国際空港も非常に近い立地にあり、インド国内外へのアクセス性が高く、ビジネス展開のハブとして優れた地理的特性を備えています。当該拠点の設置により、インド市場での業容拡大に向けた取り組みを強化していきます。

以上で、ご説明を終わります。ご清聴ありがとうございました。

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