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ビジュアル・プロセッシング・ジャパン、新規CIERTOの契約件数が順調に推移 1Q業績は2ケタ増収・大幅増益

業績ハイライト

三村博明氏(以下、三村):代表取締役社長の三村です。それではさっそく、業績ハイライトについてご説明します。2026年第1四半期の実績では、新規の「CIERTO」の契約件数が順調に推移したことが最も注目すべきトピックスかと思います。

売上高は2025年第1四半期の2億9,200万円に対し、2026年第1四半期では3億7,200万円となり、前年比27.5パーセント上昇しました。営業利益は昨年度が4,500万円でしたが、今年度は6,300万円となり、前年比41.9パーセントの増加となりました。

当期純利益は昨年度の2,100万円に対し、2026年第1四半期は4,600万円となり、前年同期比118.8パーセント増加という結果になりました。これらの数字は、比較的満足のいくものだと考えています。

FY2026Q1事業実績

2026年第1四半期の事業実績について詳しくご説明します。売上高、営業利益、当期純利益は、先ほどお話ししたとおりです。

販売管理費は、スライドの上から3番目をご覧ください。昨年度は1億4,500万円でしたが、今年度は1億6,000万円となり、10.3パーセントの増額となっています。

次に、EPSは昨年度の14.88円に対し、今年度は27.87円という結果になっています。ROEは、昨年度の18.6パーセントに対し、今年度は16.0パーセントです。ROEが下がった原因については、資本が少し拡大したことが影響していると考えています。

なお、このEPSとROEに関しては、5月に株式を2分割しましたが、今期第1四半期の実績は従来のままの数字で計算しています。

FY2026Q1売上詳細

売上の詳細についてご説明します。当社が最も重視しているARRは、2025年第1四半期の2億円に対し、今年度第1四半期は2億4,000万円でスタートしました。

CIERTOの契約件数は昨年度第1四半期の247件に対し、今年度は280件となり、こちらも増加しています。この第1四半期の結果が第2四半期、第3四半期、第4四半期へと引き継がれていくと考えています。なお、ARRの増減率は20.0パーセント増です。

「CIERTO」のライセンスについてです。今回は0件で、100万円という数字はライセンスビジネスにアップセルが入った金額です。今年度のライセンスは4ライセンスを予定しており、第2四半期、第3四半期、第4四半期で確実にまとめていけると考えています。

当社にとって最も大きなポイントは、新規のSaaSおよび保守、すなわちサブスクリプションビジネスの拡大が最大のテーマであるということです。

今年度第1四半期は、20件のSaaSビジネスがありました。昨年度第1四半期は11件だったため、非常に大きな伸びを示しており、今年のビジネスにおける良い傾向だと考えています。

ちなみに、20件のうち19件は当社で最も重要な「CIERTO」のビジネスです。残り1件は「APROOVE」というワークマネジメント、つまり仕事の流れを管理する大規模なシステムで、大手自動車会社に採用されています。こちらもSaaSに該当するため、最終的に20件がSaaSビジネスとなります。

また、昨年に受注したライセンスビジネスの保守開始も含め、売上金額は1,200万円となっています。

もう1つの大きなポイントは、新規の初期費用です。具体的には、20件のSaaSビジネスに対して当社SEが費やした労務関連の売上が合計3,000万円となりました。

また、新規の開発案件として8,200万円分の売上があります。昨年は2,900万円からスタートしましたが、今回は3月に国の機関向けの大きなプロジェクトを無事納入したことにより、8,200万円の数字を計上しています。

次に、SI案件についてです。昨年度は1,700万円でしたが、今年度は700万円となっています。スロースタートではありますが、SI案件もこれから確実に伸ばしていけると考えています。

以上の結果、最終的には売上が3億7,200万円、営業利益が6,300万円となっています。

決算推移(FY2023~FY2025)

このスライドは決算推移を示しています。すでに、収入については予想を公表しています。当社が考える予想としては、2026年通期の売上高が15億2,000万円、営業利益が3億100万円を目標に、現在取り組んでいます。

主要製品CIERTOに関わるKPI

「CIERTO」は、当社ビジネスの約9割を占める重要な商品です。こちらに関わるKPIが、今後のビジネスで最も重要なポイントであると考えています。

まず、ARRについて、2025年第1四半期は8億2,900万円という結果でした。2026年の第1四半期には10億2,400万円までジャンプアップし、さらに積み上げを進めています。

最終的に、スライド右側に記載されている2026年通期には12億1,800万円を目指し、現在も活動を続けています。

新規件数について、重要なポイントをご紹介します。昨年度は第1四半期に13件の「CIERTO」の新規件数が発生しました。今年は19件に増加し、増減率は46.1パーセントとなっており、この数字は非常に重要です。

通期の件数について、昨年度は46件でした。今年の予想では大きく増加し、70件を目標としています。この数値を達成することで、来年度のARRを12億1,800万円に近づけながら大きな増加率を実現し、売上を伸ばしていきたいと考えています。

「CIERTO」の解約率について、昨年度第1四半期は0.50パーセントでした。今年度第1四半期は若干上昇して0.70パーセントとなっています。また、通期の解約率は昨年度の2.44パーセントに対し、今年度は2.4パーセントで収束させる見通しで進めています。

KPI推移(FY2024-FY2026)

KPIの推移です。ARRは12億1,800万円と、非常に重要なポイントとなると考えています。件数は昨年の295件から、年末には346件まで伸ばしていきたいと思っています。この数値では解約率を計算していないため、解約が発生しないよう、着実に件数を伸ばしていくことが重要と考えています。

以上、第1四半期の数字についてご説明しました。

質疑応答:業績とサブスクリプションビジネスの利益率について

上野詩歩氏(以下、上野):マーケティング担当の上野です。投資家のみなさまからいただいたご質問についていくつかお聞きします。業績についてお聞きしたいと思います。第1四半期の業績は、とても順調な結果でした。特に利益が前年と比べて大きく伸びていましたが、どのようなことが一番大きな要素でしたか?

三村:資料を参照しながら少しお話ししますが、一番大きなポイントとしては、昨年積み上げたARRが順調に伸びたことです。特に第1四半期の中で、「CIERTO」と自動車会社に導入した「APROOVE」というワークフローシステムによる20件の新たな伸びが、非常に大きかったです。これらがサブスクリプションビジネスのSaaS、および継続性のあるARRが持つ高い利益率に寄与しています。

スライドの上部に記載したARR(継続SaaS/保守)、新規「CIERTO」ライセンス、新規SaaS/保守、新規初期費用(SE)の利益率は、非常に大きなインパクトを持っています。

新規開発案件(開発・SE)や新規SI案件(機材・SE)は重要なポジションではあるものの、利益率としてはサブスクリプションビジネスに比べると劣るのが現状です。したがって、「CIERTO」および「APROOVE」の件数が増加したことが利益に貢献したと考えています。

会社紹介

それでは、本日初めて当社を知る方や、興味を持っている方もいらっしゃると思いますので、簡単に会社紹介をします。

当社は1994年1月6日に設立され、比較的長い社歴を持つ会社です。現在、本社は恵比寿ガーデンプレイスにあり、本日はここから映像をお届けしています。また、大阪と沖縄に事務所を構えており、社員数は現在95名です。うち沖縄の事務所では約40名が勤務しています。

主に技術者としてお客さまのサポートを行うカスタマーサクセス部隊のほか、「CIERTO」におけるパッケージシステムのカスタマイズ案件に関わる技術者が在籍しております。

事業内容はDAM(Digital Asset Management)です。デジタル資産管理という少し複雑な名称ですが、企業の事業活動における媒体、例えばWeb、EC、SNS、カタログ、映像、出版といったものと、それらに含まれるコンテンツの制作・管理・配信を支援するDX事業を展開しています。

決して媒体コンテンツを作る事業ではなく、制作プロセスと配信プロセスを効率的に行うためのDX事業であると理解していただければと思います。制作システムの事業ではありません。

また、昨年度に上場を果たし、現在の資本金は2億700万円です。

ビジネスアウトライン

いくつかポイントを簡単にご紹介します。まずは、ビジネスのアウトラインについてです。「CIERTO」に関して、当社は「圧倒的な製品力」と考えており、お客さまにもそのように評価いただいているかと思います。この製品は企業のデジタル資産を守るソフトウェアであり、100パーセント自社開発のプロダクトとなっています。

スライド左側の上から2番目に、「APAC(Asia-Pacific) No.1」と記載されています。こちらは、アジア太平洋地域における「G2.com」というカテゴリ別の調査機関によるランキングに関するものです。

この調査機関は、ERP等の様々なソフトウェアの各カテゴリ別に順位を決定することで知られており、世界で最も有名な会社の1つです。当社の「CIERTO」は、アジア太平洋地域のDAMソフトウェア分野で日本を代表するNo.1に選ばれています。

次に、3つ目のポイントとして、総務省が支援する「ASPICクラウドアワード」という、国内の優秀なクラウド、IoT、AIサービスを毎年表彰する制度があります。この制度において、2019年に「CIERTO DAM」がグランプリを受賞しました。

また、先ほど紹介した「CIERTO」の「PIM」(Product Information Management)というシステムも、高く評価されています。「CIERTO PIM」に関しては、2024年に準グランプリを受賞しました。いずれにしても、国内外において大変高い評価をいただいていると考えています。

スライド中央の2つ目に、「堅牢なビジネスモデル」と記載されています。先ほど第1四半期の数値についてご説明しましたが、ストック収益を基盤とした安定的な成長を続けていくことが、最も重要なポイントだと考えています。

また、当社はDAMとPIMの2つの技術を融合したかたちで提供している、国内唯一の上場企業であると自負しています。

DAMに関しては、海外ベンダーが若干入り込んでくる場合もありますが、APACでの当社の評価をご覧いただいたとおり、この分野では日本で圧倒的な強みを持っていると考えています。

また、PIMとして展開されるソフトウェアもいくつか存在しますが、DAMとPIMを組み合わせたソリューションを提供しているのは、ビジュアル・プロセッシング・ジャパンだけです。非常に重要なビジネスモデルだと考えています。

同時に、自己資本比率は75パーセント、営業利益率は19パーセントと、非常に堅固なビジネスモデルを基盤に事業展開を進めています。

スライド右側の「高成長市場でのリーダーシップ」についてです。後ほど詳しくご説明しますが、国内市場の「CIERTO」のポテンシャルに触れると、50人以上の企業のお客さまが主に利用している市場です。

この50人以上の企業の総数は約10万社とされており、この市場が非常に大きなビジネスターゲットになると考えています。

さらに、スライド右側の上から2つ目に示されている、アジア太平洋地区(APAC)市場についてです。当社はAPACへ積極的に挑戦する方針であり、今年度中にビジネスパートナーをアサインしながら展開を進めていく予定です。

大事なポイントとして、さまざまな調査機関が提示するデータによると、DAMのCAGR、つまり成長率は、世界的には13.7パーセントあると一般的に示されています。

一方で「CIERTO」の成長率は、2024年から2025年における当社の実績として、ユニット数ベースで48.3パーセントの上昇を記録しています。

このような背景から、DAMに関しては日本国内ではまだ成長過程にあるものの、当社としては、この分野でCAGR13.7パーセント以上の成長を達成できる環境を整え、さらなる増加を目指せると考えています。

経営理念「自立と継続」

会社の経営理念についてです。こちらは、創業以来変わっていません。まず、「自立と継続」を掲げています。他者への依存率を可能な限り下げ、自分たちの力で開発・拡販していくことを基本的なコンセプトとしています。

つまり、プロダクトに関しても、自社製品で自立したものでなければ、戦略を立てることが非常に難しくなると考えているため、ここには非常に重きを置いています。

同時に、作ったプロダクトが十分な規模の市場に適合し、マーケティングを行う必要があると考えています。これが「継続性」という観点であり、2つ目の重要なポイントです。

次に、確立された自社ブランドについてです。先ほどもご説明したように、自社の技術が国内外で評価されることで、より効果的なマーケティング活動が可能になると考えています。

そのような中で、「経営の自立」として、適切な自己資本比率や高収益をもたらす展開を重視しています。自社製品を持つことは、一般的に高い粗利益をもたらします。

一方、人材派遣やシステムインテグレーターのような分野では、自社製品を組み込むことが難しいケースも多いため、このようなアドバンテージを「CIERTO」を通して十分に活かすことが、当社の経営理念および会社運営における哲学となっています。

CIERTO DAM|PIMコンセプト

それでは、「CIERTO」についてご説明します。「CIERTO」は媒体コンテンツ制作の制作管理、配信環境を劇的に変革する「攻め」と「守り」を組み合わせたプラットフォームです。

事業活動において多くの企業が市場展開を行う中で、スライド左側にある販促・マーケティング活動は非常に大きな役割を果たします。

自社の製品やサービスを確実にお客さまに届け、ニーズを喚起するアクティビティとして、販促・マーケティング活動の重要性は高まっています。「CIERTO」の最大のポイントも、ここに焦点を当てています。

もう1つの重要な側面は、ナレッジと知財管理、すなわちIP(知的財産)です。知財を適切に管理する必要があり、ナレッジや知財管理、販促、マーケティングすべてにおいて、写真や映像、図面をはじめとしたデジタルアセットが中心的な役割を担っています。これらを管理するための仕組みが「CIERTO」です。

スライドの中央にある小さな画像に示されているとおり、多様なフォーマットの写真データやグラフィックデータ、3次元データ、さらには動画データも含め、すべてを一元管理できる仕組みになっています。

加えて、普通のファイルサーバーでは対応できないプレビュー機能がきちんと実装されている点も、大きなポイントの1つです。

「攻め」の販促・マーケティング活動を支援するCIERTO

「攻め」と「守り」2つのポイントについて説明します。1つ目は「攻め」の販促、そしてマーケティング活動を支援する「CIERTO」です。

企業の多くが、自社の製品やサービスを市場に伝えるために、積極的にさまざまな媒体を活用していると言えます。このような活動を行っていない企業は、ほとんどないと思われます。それは、自社の製品や技術を市場に訴求し、それを利益の源泉とするために取り組んでいます。

スライド右側に示した媒体をご覧ください。まず、Webサイトを持っていない企業はほとんど存在しないと思います。また、近年ではECを活用して業績を伸ばそうとする企業も非常に増加しています。

「EC」と言っても、モール型ECと自社ECがあります。モール型ECとしては「Amazon」「楽天」「Yahoo! JAPAN」などが挙げられます。一方、最近は自社ECを立ち上げ、手数料を抑えながら利益拡大を目指す企業が非常に増えています。

自社ECの事例としては「Shopify」が挙げられるほか、国内では「ecbeing」が特に成功している会社の例として注目されています。加えて、SNSによる商品紹介や、流通企業でよく活用されるデジタルサイネージを通じた製品やサービス紹介も見られます。

一方でアナログなマーケティング手法として、カタログやダイレクトメールが並行して使用されており、これらは依然として大きなメリットを持つ場合があります。

このような多様な手法を活用する上で、いずれにしてもDAMとPIMを用いたデータの一元管理が重要です。

スライド上部に販促やマーケティング活動のプレイヤー、下部に制作・管理・配信に貢献するプレイヤーが示されています。

これらのプレイヤーは、Adobeの「Photoshop」や「Illustrator」、映像制作では「Premiere」、Macの世界では「Final Cut Pro」などのツールを駆使してコンテンツを制作しています。

同時に、販促マーケティング活動に関わるプレイヤーの方々は、実際にご自身のPCにそのようなアプリケーションを入れていないため、例えば「Photoshop」や「Illustrator」のデータを見ようとしても、閲覧できません。

しかし、前のページでお話ししたように、すべてのデータをプレビューで確認できる機能があります。このプレビュー機能により、マーケティング活動に関わる営業やグローバル拠点のスタッフ、マーチャンダイジング部門、教育部門の担当者等、それぞれが高額な専用アプリケーションを所有していなくても、動画や写真などのコンテンツを閲覧することが可能です。

最終的にはこの方々が共同して作業し、右サイドのWebに展開したり、モール型のECに送ったり、自社オリジナルのECサイトやSNS、サイネージ、印刷カタログなどのかたちでマーケティング活動に活用していく流れが、「CIERTO」の最も重要なポイントとなっています。

企業が直面する販促・マーケティング活動の課題

複雑なお話となりますが、当社のお客さまにアピールしていく中で、社内のIT設備が分散しているケースは多々見られます。重要なプレゼンテーションデータや画像データを自分のPCに保存している場合もあれば、ファイルサーバーに保存している場合もあります。最も大変なのは、外注先にすべてを預けているケースです。

例えば、ECサイトを活用し、自社の商品を市場にアピールしようと考えた際、多くの会社が商品のスペックなどの商品情報をExcelで管理しています。また、商品の写真や動画はオンラインストレージやファイルサーバー、場合によっては個人PCに保存していることもあります。このような状況で販促やマーケティング活動を進めることは困難であり、多くの損失が発生します。

具体的には、データがどこにあるのか、使いたいコンテンツが見つからない、あるいは著作権・肖像権が管理されていないなどの問題が生じるわけですが、それらも管理が行き届かず、タレントを起用する際にミスが発生し、危険な状況になることがあります。

また、フォーマットやカラースペースは多種多様で、それぞれが統一されていません。例えばECサイトの「楽天」と「Amazon」を比較しても、規格や画像のピクセル数などが異なります。しかし、それらも「CIERTO」を使用することですべて変換が可能です。

次に挙げるのは、コンテンツの作り直しについてです。媒体が3つある場合、それぞれに対して自社製品を展開しようとすると、三重の労力が必要となります。しかし、「CIERTO」を利用すれば非常に軽い作業で対応可能です。

CIERTOの活用による販促・マーケティング活動の課題解決

スライドに記載されたような管理を「CIERTO」で一元化し、最終的に目的となる媒体へコンテンツを送り込むことができる点が、「CIERTO」の最も得意とする点ではないかと思います。このように、生産性の向上と売上の拡大が実現していくと考えています。

「CIERTO」はすべて一元管理されています。商品情報も正確に一元管理されており、カタログへの展開や、EC、Web、サイネージへの展開時に省力化が図れるシステムとなっています。

「守り」のナレッジ・知財管理を支援するCIERTO

2つ目の「守り」のナレッジ・知財管理を支援する「CIERTO」についてです。会社の規模を問わず、小規模から中規模の企業においても、多くの部門の人々がさまざまなかたちで参加している基盤があると考えられます。

ナレッジや知財管理を効率的に行うため、多くの情報に対するアクセス制限を設定しなければならない場面など、「CIERTO」はそのような機能をすべて網羅しています。

IP制限やアクセス制限に加え、場合によっては電子透かし(ウォーターマーク)を付けて管理するほか、ワークフローの承認機能を厳重化します。

知財管理を行うお客さまに適した機能として、画像や動画の知的財産(IP)を持っている場合、「CIERTO」を用いてハッシュ値を基に画像の正当性を確認することが可能です。これにより、偽物の発見が可能となります。

さらにはバージョン管理(世代管理)や監査ログによる状況の確認、承認機能のチェックなどのシステムも搭載しています。

企業が直面するナレッジ・知財管理における課題

「CIERTO DAM|PIMコンセプト」でご説明した機能の実現が可能ですが、多くの企業では「CIERTO」購入前の段階では、先ほど述べたように、多岐にわたる分野でデータが分散管理されている状態が実情ではないかと思います。分散管理をしている場合、誤りが非常に多くなることや、著作権や肖像権の管理が十分に行えないことがあります。

また、社内の重要なプロジェクト情報や製品情報に関連するドキュメント、トレースされた動画など、さまざまなデータに対する管理方法がしっかりと確立されていないことも問題です。

中にはデータが重複している場合もあれば、コンテンツ制作の工程が不透明で、進捗管理や過去の経緯が把握できないといった課題もあります。しかし、「CIERTO」はこれらの課題を解決するため、バージョン管理を徹底する仕組みを提供しています。

CIERTOの活用によるナレッジ・知財管理の課題解決

スライドのビフォーアフターを見ていただくと、非常にシンプルです。すべてが「CIERTO」の中に一元化され、プレビューが見られるため、効果的な運営が可能になります。

「CIERTO」による自動的な「置き場」から損失の解決が進み、能動的に一元化された「ナレッジ・知財のガバナンス」へのパラダイムシフトが実現します。これが、「CIERTO」の代表的な機能の2つ目となっています。

導入実績

導入実績です。先ほどお話しした分野別のパーセンテージは、スライドに記載のとおりです。小規模企業から大規模企業に至るまで、さまざまなユーザーがいらっしゃいます。こちらについては、後ほど「国内におけるDAM|PIM市場のポテンシャル」にて詳細な資料を基にご説明します。

CIERTO活用による投資対効果

投資対効果です。当社では必ずROI(投資利益率)を算出しており、さまざまな業界で効果を出しています。スライドに記載したようなROI効果を基に導入された「CIERTO」は、解約率が比較的少なく、長期間ご利用いただいています。2016年のリリースから約10年が経過していますが、現在まで継続してご使用いただいているお客さまが多数いらっしゃいます。

CIERTOの市場の評価

市場の評価です。国内でのアワードおよび海外での評価を示しています。

業績の推移(2016年~2025年)

こちらは業績の推移です。

DAMの歴史と当社ビジネスの変遷

最後に、DAMの歴史と当社ビジネスの変遷についてお話しします。最近、DAMの知名度が少し上がってきましたが、実際には1990年代、ちょうどAppleがコンテンツ制作分野で頭角を現してきた時期に、印刷・出版・広告業界で使われるようになったことがきっかけです。

国内では、当社が印刷・出版・広告業界に向けてDAMを展開し始めたのは1996年です。その後、2000年代に入るとWebが発展し、さらに2010年頃からはモバイルデバイスの普及が進みました。スマートフォンやタブレットなどが登場し、同時期には一般企業でもDAMを利用するようになったのが、大きな流れではないかと思います。

90年代から2000年代前半にかけては、主に印刷・出版・広告業界を対象としていましたが、この分野のお客さまは現在も約15パーセント残っています。

一方、一般企業がDAMを利用するようになったのは2010年以降です。そして「CIERTO」を新たに開発したのが2016年からとなっており、以上が当社ビジネスの変遷となっています。

少々長くなりましたが、当社ビジネスの内容についてご紹介しました。

質疑応答:今後成長が見込まれる業界について

上野:幅広い業界で導入され、活用されていますが、今後成長が見込まれる業界があれば教えてください。

三村:本当に幅広いですが、昨年、一昨年頃から非常に需要が増えてきたのは、製造業と流通業です。これらの企業の目的は、やはりECや自社のWebサイトで自社製品のマーケティングやサービスを顧客に伝えることです。そのビジネス基盤として「CIERTO」を採用したいという需要が増加しており、今後もこの流れは続くと思っています。

一方、知財管理も比較的進んでいます。例えば、トムス社は映像制作で有名な会社ですが、知財管理を行うことでさまざまな展開が考えられます。ただし、一番大きく伸びているのはやはりECやWebの分野です。今後もますます拡大していくと予想されます。

質疑応答:「CIERTO」の受け入れられている理由について

上野:「CIERTO」が非常に受け入れられている大きな理由を教えてください。

三村:やはり、国内で開発されたDAMとしての実績と価格戦略です。ここでは海外のベンダーと競合することもありますが、かなり優位な立場にあると考えています。

また、開発リソースが40人近くおり、カスタマイズを重視する日本市場で受け入れられている点も大きいです。

ポイントとして、DAMとPIMの両方をハイブリッドで備えている会社は、世界でも3社しかありません。そのため、VPJの評価は非常に高いと思います。

DAMの市場環境と将来性

時間も限られているため、簡単にお話しします。先ほど冒頭で少し触れた、DAMの市場環境と将来性についてです。DAMは、世界規模のマーケティングカテゴリに位置付けられます。日本では知名度がまだまだ低い状況でしたが、最近少しずつ上がってきています。このようなDAMに関する調査は多くの調査機関が行っているとされています。

CAGRは世界で13.0パーセント、日本では13.7パーセントとなっており、世界規模では1兆円を超える規模に成長していると考えられる、今後も成長が期待されるマーケットです。これに対して、「CIERTO」の高い成長率は更に影響を受ける可能性があるのではないかと考えています。

国内におけるDAM|PIM市場のポテンシャル

先ほど紹介した「CIERTO」のマーケットを分析した数字についてです。当社のお客さまにおける「CIERTO」のユーザー規模は、50人から99人の構成が全体の21.7パーセント、100人から300人弱の構成が24.4パーセント、1,000人以下の規模が22.0パーセントとなっています。1,000人以上の大企業が占める割合は最も大きく、31.9パーセントを占めています。

したがって50人以上の規模、すなわちデータを共有しながら仕事を進める必要があるサービスや商品の開発に取り組む企業は、「CIERTO」のようなツールを活用することで、生産性を非常に向上させることができます。この分析を踏まえると、10万社規模のマーケットポテンシャルがあると考えています。

CIERTOの優位性/参入障壁の高さ

収益の優位性については、先ほどもお話ししましたように、DAMとPIMの統合が挙げられます。また、オポチュニティとしては、コンテンツ市場の急拡大および需要の増加は間違いないと考えています。

一方でウィークネスとしては、国内外における知名度の低さが課題です。「CIERTO」というよりも、DAMという概念自体の知名度がまだ低いため、ここを大きく広げることで、さらに市場に浸透できる可能性があると考えています。競合との差別化や解約防止の徹底は、これからますます重要になってくると考えています。

成長戦略(CIERTOのSaaSビジネスの拡大)

成長戦略としては、営業戦略と製品戦略があります。このゴールは、件数の拡大とクロスセルおよびアップセルの拡大を進めていくことが重要だと思っています。

営業戦略①:販売代理店ビジネスの強化

営業戦略について簡単にご説明します。当社は、約2年前から代理店展開を強化していますが、それ以前は直販が中心でした。

昨年はTOPPAN社や富士フイルムビジネスイノベーションジャパン社と代理店契約を締結し、現在稼働中であり、すでに一定の実績も上がっています。

また、NTTドコモビジネスX社とも展開しており、今年度は新たな販売代理店を開拓することで、さらにボリュームを拡大できると考えています。

営業戦略②:アライアンスパートナーの活用

2つ目は、アライアンスパートナーの活用です。先ほど言及したように、Webサイトを構築するCMSを展開する企業は数多く存在しており、国内だけでも数十社あると思われます。

また、自社ECサイトの構築ソフトウェアを提供する企業もあります。「ecbeing」「Shopify」「GMOクラウドEC」の3社については、当社が一緒に業務を行える体制を整えています。

日本製のCMSとしては、「HeartCore」が最も売れています。さらに、世界的に大きなシェアを持つ「WordPress」と比較するとビジネス規模は異なるものの、CMSを提供する企業は非常に多く存在します。

このようなベンダーと協力しながら、「CIERTO」の潜在力やビジネスチャンスをさらに拡大できると考えています。

営業戦略③:APACへのビジネス展開

冒頭にもお話ししましたが、APAC市場、つまりアジア・パシフィックへのチャレンジについて、年内には確実に取り組みを進めていきたいと考えています。

ヨーロッパや米国のDAMやPIMのベンダーが参入してきても、当社にとっては十分なアドバンテージがあると考えています。具体的には、時差がまったくないことが強みとなり、欧米のベンダーと競合しても十分に戦えると感じています。

さらに、いくつかAPAC企業からも好意的なフィードバックもいただいているため、ぜひ挑戦してこれをうまくまとめていきたいと思っています。

製品戦略①:積極的なプロダクトアウトの継続

製品戦略についてです。現在の「CIERTO」の状態は、プロダクトアウトに近いアプローチを取っています。

市場がさらに拡大すればマーケットインのフェーズに移行することも考えられますが、現在はプロダクトアウトを進めない限り、市場にDAMとPIMの必要性を伝えるのが難しい状況です。

そのため、市場の開拓に注力し、しっかりと取り組んでいきたいと考えています。良い点は、価格の主導権がプロダクトアウトすることで得られることです。マーケットインで市場に近づきすぎると、競合が必ず現れる場合があります。

一方、DAMやPIMは新しい分野であるため、むしろプロダクトアウトを重視しながら着実に利益を上げていくことが適切だと考えています。

②クラウド環境の原価削減による増益

当社は、サブスクリプションビジネスを主体に取り組んでいます。現在は「Microsoft Azure」をベースに進めていますが、最近ではハイブリッド版による取り組みも行っています。

個別のシングルテナント方式と、共有プール方式の両方の良い点を組み合わせたハイブリッド型クラウド環境の構築を、着実に進めています。

これによって原価を削減し、性能を向上させることが可能になります。完成すれば、現在以上に利益率を向上させることができると考えており、これが製品戦略の大きなポイントの1つとなっています。

製品戦略③:AIの活用と共存コンセプト

製品戦略の最後は、AIの活用です。当社の「CIERTO」は、マーケティング活動、知財管理を行うための管理機能によるガバナンスを非常に重視しています。

AIにはAPIを通じて公開することになりますが、当社の「CIERTO」を使用している企業は、自社の「CIERTO」で管理しているデータを外部に出そうとは考えていません。必ず自社内で管理し、一般的なAIにデータを触れさせて操作をさせることは一切行っていない状況です。

ただし、現在のようにAIエージェントが非常に優秀になってきている中では、さまざまな制作アプリケーションやワークフローアプリケーションが出てくると考えられます。

したがって、それらを「CIERTO」の基本機能と連携させることが重要だと思っています。そのために、「CIERTO」はすべてのAPIを公開可能な状態にしています。こちらは有料サービスですが、APIやMCP、エージェントが共通のプラットフォームに必ずアクセスできる仕組みがすでに整ってきました。

したがって、エージェントがMCP、APIの他に「CIERTO」という仕組みの入口を設け、ECコンテンツ、Webコンテンツ、SNSコンテンツ、カタログコンテンツなども、エージェントが生成AIのように作り上げていくことを実現します。

さらに、エージェントに対して配信の機会を提供する仕組みも右側に示されています。こちらも重要なポイントになると考えています。

なお、「CIERTO」で利用したいと考えているAI機能については、すでにスライド下部に記載されているとおり、類似画像検索や自然言語検索が含まれています。例えば、自然言語検索では「海と山が一体になっている面白い画像を探して」と入力すると正確に結果が表示され、自動タグ付けにも対応可能です。

また、OCR機能では画像を完全にテキスト化し、検索が可能となる仕組みが実装されています。これらのAI機能は、すべて「CIERTO」内のシステムとして運用されています。

私からの説明は以上です。

質疑応答:営業戦略における重要なポイントについて

上野:成長戦略についてお聞かせください。営業戦略における重要なポイントは何でしょうか? 

三村:営業戦略において、これからはパートナーが重要であり、さらに社内の営業リソースの強化がポイントです。パートナーについては先ほどお話ししたとおりですが、社内の営業強化については、今年、新入社員を営業本部で6人採用しました。引き続き、来年、再来年も中途採用を含めて強化していきたいと考えています。

質疑応答:製品戦略における重要なポイントについて

上野:製品戦略における重要なポイントは何でしょうか?

三村:私自身が最も重要だと考えているのは、世の中で話題になっているAnthropicによる「SaaSの終わり」のような話題が出ていることです。当社のシステムがSaaSであるかもしれませんが、AIに無料で公開するシステムではないということを、これからもきちんと伝えていく必要があると思います。

また、もう1つの重要な点としては、クラウド環境を最先端のハイブリッド版にすることで、共有したい人と絶対に共有したくない人がいる状況に対応することです。この組み合わせを作ることで原価をさらに下げ、利益率を向上させたいと考えています。

三村氏からのご挨拶

長い時間、さまざまなお話をしました。わかりにくい点も多々あったかと思いますが、機会を見つけて引き続き当社の現状を発信していきたいと考えています。

IPOをしてちょうど1年が過ぎたところですが、投資家のみなさまにはぜひ当社のビジネスを気に入っていただき、今年も昨年以上に良い成績を残せるよう努力していきますので、引き続きよろしくお願いします。ありがとうございました。

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