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ヴィス Research Memo(3):「ブランド」×「チェンジマネジメント」のワンストップ(1)

■事業概要

1. 事業内容
ヴィスは「ワークデザイン」を、働く環境や働き方をデザインするサービスと定義している。ブランディング事業、データソリューション・プレイスソリューション事業の2セグメントを有機的に連携し、顧客企業の課題解決から継続的な伴走支援までをワンストップで提供している。

2026年3月期における売上構成は、ブランディング事業が15,887百万円(全体の96.3%)、データソリューション・プレイスソリューション事業が601百万円(同3.7%)であり、ブランディング事業が売上の大半を占める構造となっている。

競合関係については、商業空間プロデュースを手掛ける企業や、独立系デザイン会社、オフィス家具・什器メーカーが競合となるが、同社は8,500件を超えるオフィスデザイン実績で蓄積されたナレッジと、家具については特定メーカーに縛られず、最良の組み合わせを提案できる点が差別化の核心である。また、コンサルティングを通じた川上からのアプローチを行うため、他社とは利益構造が異なり、高い水準の利益率を確保している。

2. 各事業の内容
(1) ブランディング事業
ブランディング事業は、ワークプレイスデザイン・WEBデザイン・グラフィックデザイン・エクスペリエンスデザインをワンストップで提供するサービスである。単なる空間設計にとどまらず、コーポレートアイデンティティ(CI)やビジュアルアイデンティティ(VI)といった「企業ブランドを作る」川上のコンサルティングから提供できる体制を構築していることが同社の強みであり、この発想で取り組む競合はほかにはない。また、エージェントや下請けを介さない元請け直取引が収益構造の根幹をなしており、コスト・リスク・品質のコントロールを一元化することで、高い利益率を維持している。営業体制は1社1窓口制を採用し、プロジェクトごとにクリエイターをアサインしてチームアップする柔軟な体制をとっている。

また、チェンジマネジメントを通じて行動変容を促進するコンサルティングソリューションも開発・展開中である。顧客企業を運用面で伴走支援することで働き方そのものをデザインし、「エクスペリエンスデザイン」を提供することでプロジェクト単価と受注率を高め、同社の成長ドライバーとなっている。

(2) データソリューション・プレイスソリューション事業
データソリューション事業では、ワークデザインテクノロジーズが開発したワークプレイス構築DXツール「WDP」及びICTコンサルティング・販売を提供している。「オフィス完成がゴールではなくスタート」という思想の下、オフィス構築後にはWDPを活用したカスタマーサクセスで顧客に継続的に伴走するモデルを志向している。WDPは、ワークプレイスにおいて「空間稼働率分析」「コストシミュレーション」「従業員満足度サーベイ」の3つの視点から、場所・コスト・人的資本の課題をスコアリング(数値化)して可視化し、データに基づいた最適なオフィス構築や働き方のアップデートを支援するために自社開発したツールである。

プレイスソリューション事業では、フレキシブルオフィス「The Place」を展開している。2025年10月に東京都港区新橋に「The Place 新橋」を開設した。現在は大阪・名古屋・渋谷・新橋の4拠点体制となり、同社の安定収入となっている。同事業では、デベロッパーや不動産会社との連携により、オフィスビルのバリューアップ(改装や、遊休資産の再稼働など)も手掛けている。

ブランディング事業でオフィス環境を構築し、データソリューション事業で完成後のカスタマーサクセスを継続提供し、プレイスソリューション事業で企業のワークスタイル変革を実現するという一貫した流れが構築されている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 渡邉 俊輔)

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