マネーボイス メニュー

NexTone Research Memo(5):DD事業の成長やビジネスサポート事業の黒字化により増収増益の見通し

■NexToneの今後の見通し

1. 2027年3月期の業績見通し
2027年3月期の連結業績は、売上高が前期比5.9%増の22,000百万円、営業利益が同23.0%増の1,600百万円、経常利益が同19.9%増の1,600百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同26.3%増の1,000百万円と、増収増益を予想している。

事業セグメント別では、著作権管理事業は売上高が前期比6.3%増の17.0億円、営業利益が同横ばいの7.0億円、DD事業は売上高が同10.3%増の114.0億円、営業利益が同5.8%増の11.0億円、音楽配信事業は売上高が同5.4%減の73.0億円、営業利益が同16.7%減の13.0億円、その他は売上高が同21.8%増の24.0億円、営業利益が1.0億円(前期は3.2億円の損失)の予想である。同社は管理楽曲数及び取扱原盤数の増加、既存サービスの拡大、新規サービスの展開により増収増益を計画している。2026年3月期は期初計画を下回ったものの、2027年3月期はDD事業の成長やビジネスサポート事業の黒字化などが利益拡大に寄与する見通しであり、各施策の進捗が業績回復の確度を高めていくだろう。

2. 中期業績計画
同社は2027年3月期から2029年3月期までの中期業績計画を開示している。2桁増収増益基調が続く見通しであり、2029年3月期には売上高260億円、営業利益23億円、営業利益率8.8%を目標としている。同社が経営上重要視している経営指標を事業KPI(Key Performance Indicator=重要業績評価指標)と財務KPIに分けて開示している。事業KPIについては、著作権管理事業の取扱高は伸長率10%以上、著作権使用料の徴収額シェアは中期的に10%、長期的に50%、著作権管理楽曲数が毎期10万曲以上増加、取扱原盤数が毎期16万原盤以上増加を目標としている。財務KPIについては、2029年3月期の売上高260億円以上、売上高の前期比増減率が10~20%、営業利益率が9%以上を目標としている。また、プライム市場上場に向けた経常利益の目標として、2027年3月期までに直近2年間の合計で25億円を充足する方針である。収益の中核である著作権管理事業及びDD事業は、管理楽曲数や取扱原盤数の拡大により成長が継続する見通しである。加えて、ビジネスサポート事業の黒字化及び利益拡大が進めば、収益源の多様化にもつながる。音楽及びエンタテインメント領域における権利管理、流通、利用促進を一体で支える事業モデルは維持されており、今後は既存事業の着実な拡大に加え、新規サービスの収益化を進めることで、中長期的な企業価値の向上を目指す局面にあると考えられる。

3. 株主還元
同社は株主に対する利益還元を重要な経営課題と位置付け、企業体質の強化と将来の事業展開に向けた成長投資としての内部留保の確保を前提としつつ、安定的かつ継続的に業績に見合った配当を行い、原則として減配せず、維持、または、業績の拡大状況を踏まえながら増配をする「累進配当」とする方針である。2026年3月期の1株当たり年間配当金は20円(期末配当20円)とし、配当性向は24.7%、純資産配当率は3.8%である。2027年3月期は年間22円(中間配当11円、期末配当11円)と増配を見込んでいる。親会社株主に帰属する当期純利益は前期比26.3%増の1,000百万円と増益を見込んでおり、利益成長に応じて株主還元を引き上げる姿勢がうかがえる。今後も成長投資とのバランスを取りながら、安定配当の継続と段階的な増配が期待される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 吉林 拓馬)

シェアランキング

編集部のオススメ記事

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
MONEY VOICEの最新情報をお届けします。