日経平均は反発。629.62円高の64654.22円(出来高概算10億2551万株)で前場の取引を終えている。
前日8日の米国株式市場はまちまち。ダウ平均は80.77ドル安の50786.01ドル、ナスダックは220.23ポイント高の25929.66で取引を終了した。トランプ大統領がイスラエルとイラン両国に対し攻撃を停止するよう要請したため、和平合意期待に寄り付き後、上昇。しかし、中東を巡る懸念は完全に払しょくせず、原油価格が下げ止まると相場は失速。年内の利上げ観測を警戒し、ダウは下落に転じた。ナスダックは半導体インテルなどがけん引し、終日堅調に推移した。
米株式市場の動向を横目に、9日の日経平均は600.66円高の64625.26円と4日ぶり反発して取引を開始した。前日の米市場でナスダックが上昇した流れを受け、東京市場でも半導体関連株を中心に買いが先行した。大きく下げていた値がさハイテク株に自律反発狙いの買いが入り、指数を押し上げた。一方、米利上げ観測や中東情勢への警戒は残り、原油価格の下げ渋りも投資家心理の重荷となった。前場は買い優勢も、戻り待ちの売りが出やすく上値の重い展開となった。
個別では、東エレク、アドバンテ、イビデン、キオクシアHD、太陽誘電、村田製、レーザーテック、スクリン、ディスコ、キッコマン、リクルートHD、HOYA、東京海上、ローム、コマツなどの銘柄が上昇。
一方、ソフトバンクG、住友電、日東電、ソニーG、コナミG、ファナック、中外薬、三井金属、大塚HD、住友鉱、メルカリ、味の素、信越化、豊田通商などの銘柄が下落。
業種別では、海運業、証券・商品先物取引業、保険業などが上昇した一方で、非鉄金属、情報・通信業、ガラス・土石製品業などが下落した。
後場の日経平均株価は、戻りを試しつつも上値の重い展開が見込まれる。昨日の海外市場で原油先物価格が落ち着いた動きだったことが安心感となったほか、日経平均が昨日までの3日続落で4300円下落したことから、押し目待ちや自律反発狙いの買いが入りやすい状況となっている。加えて、日経平均は昨日段階で63500円台に位置する25日線が下値支持線として意識され、ここからの下値余地は大きくないとの見方もある。ただ、米国では年内利上げ観測が残っており、金利先高感はグロース株の上値を抑える要因となる。中東情勢では停戦要請が伝わったものの、原油価格は下げ渋っており、インフレ再燃への警戒は完全には後退していない。そのほか、今週は、米国で明日10日に5月の米消費者物価指数(CPI)、11日に5月の米卸売物価指数(PPI)が発表され、週末12日には米スペースXのナスダック上場とイベントが相次ぐことから、これらを見極めたいとして積極的な買いを見送る向きもありそうだ。外部環境の不透明感を背景に、後場は戻り待ちの売りをこなしながら方向感を探る展開となろう。