■サクシードの事業内容
4. 家庭教師事業
同社が展開する「家庭教師のサクシード」では、家庭教師サービスを対面型とオンライン型の2通りの方式で提供している。従来の対面型では、主要大学が置かれている首都圏・関西圏にサービスが限定され、地域によって紹介可能な教師が限られてしまうなど、地域間で学習機会に格差が生じていた。一方、オンライン型では、全国の生徒に首都圏・関西圏からも多様な家庭教師を紹介できるため、教育の地域間格差の解消につながっている。そのうえ、IT技術や運営・管理方式の進歩によって2通りの方式の間で学習効果の差がなくなってきたうえ、教師側は通勤、家庭側は教師の受け入れといった管理やコストの面で負担を削減できるメリットもある。生成AIとの相性も良く、時間外の質問や主要教科以外の対応など活用場面が増えると予測されている。こうしたことから、都市部においてもオンライン型を選択する顧客が増加している模様で、同社はオンライン型で全国展開を進めている。一方、対面型も大都市圏で拡充する方針で、2025年に東海支店を開設した(個別指導教室と同時立ち上げ)。
放課後等デイサービスなどを展開
5. unico事業
unicoは、児童福祉法による児童発達支援・放課後等デイサービス・保育所等訪問支援事業を展開している。専門家チームが独自に開発した療育手法「unicoメソッド」による質の高い支援により、発達障がいのある子どもたちとその家族を支える地域に密着したサービスを提供している。福岡県を中心に直営15、FC(フランチャイズ)12の施設を擁している(2026年3月末)。施設の投資額は個別指導教室と同程度のうえ、国からの助成金で保護者負担が1割のため、一度利益が出ると業績は安定するようだ。定員があるため効率を大きく引き上げることはできないが、強いニーズがあることから同社の出店ノウハウと人材供給力を生かすことで成長事業へと育成させる。
生成AI活用プラットフォーム「スクールAI」の導入を支援
6. その他(教育向けAIプラットフォーム事業)
みんがくは、総合教育DX推進コンサルティング事業を展開し、なかでも自社開発した生成AI活用プラットフォーム「スクールAI」の導入を推進している。「スクールAI」の特徴は、生成AIによる校務DXや学習指導の効率化、教員の業務負担軽減、生徒一人ひとりに最適な学びの提供、教育格差の是正と多様な学習者への対応支援、産学官による共同研究における利用などにあり、面接練習や小論文対策にも対応している。現状、教育現場でAI活用が急速に進んでおり、「スクールAI」も利用者ID数が12万を超えている(現在はトライアルの無料IDが大半だが、トライアル終了後の有料化を計画)。同社は営業力を駆使して「スクールAI」を拡販するほか自社運営の個別指導塾や家庭教師サービスにも活用する。
強みはマッチング、人材共有、自社マーケティング
7. 同社の強み
同社の強みは、きめ細かなマッチング、登録人材の共有、自社内のマーケティングチームの3点にある。マッチング面では、専任コーディネーターが登録者から詳細をヒアリングすることで、細分化された職種において専門性の高い大量の人材データベースを構築している。同じ業種や職種でも微妙な違いのある求職者と求人企業の個別ニーズに応じて、迅速かつ機動的で正確なベストフィットのマッチングができるため、早期離職を防ぐことが可能である。登録人材の共有については、人材サービスと教育サービスの各事業で必要とする人材を一括で募集するため、募集費を抑えることができるうえ、人材を質量両面で確保することができる。さらに、学校教員の募集サイトで集めた登録者に対して同社の個別指導教室や学童保育の仕事を斡旋したり、教育サービスで競合する他社学習塾に紹介したりと、事業領域を超えて豊富な人材を生かすこともできる。また、自社内にマーケティングチームを擁しているため、専門性の高い様々な職種に特化したオウンドメディアやLPなどの募集サイトを、機動的に制作・展開することができる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田 仁光)