本日のご説明内容
柴本守人氏(以下、柴本):株式会社サンリツ代表取締役社長の柴本です。ただいまより、2026年3月期株式会社サンリツ決算説明を行います。どうぞよろしくお願いします。
本日は、直近の決算期である2026年3月期の決算概要に加え、先日公表した、2027年3月期から2029年3月期までの3ヶ年にわたる新中期経営計画の概要についてご説明します。
1-1. 2026年3月期 決算概要
2026年3月期の決算概要についてご報告します。売上高は前期比4億1,000万円増の205億3,200万円となりました。特に日本国内において、工作機械や電力変換装置を中心とした大型精密機器の取扱いが非常に好調に推移しました。
一方、米国事業では関税政策の影響を大きく受け、取扱いが大幅に減少しました。売上全体としては、米国の落ち込みを国内の好調でカバーする結果となっています。
利益面においては、米国事業が非常に高い利益率を誇る事業であるため、同事業の落ち込みが大きな影響を及ぼしています。営業利益は前期並みの10億3,500万円となりました。
経常利益は、前年に計上した営業外業務委託料および貸倒引当金繰入額の減少に伴い、前期比1億8,500万円増益の9億8,700万円となりました。当期純利益は前期比2億1,900万円増益の6億8,700万円となりました。
1-2. 取扱製品群別売上高増減
取扱製品群別の売上高増減です。スライドの図のとおり、前期は大型精密機器の取扱いが大きく伸びたことが、1つの大きな特徴であったと考えています。
AI関連の需要が依然として旺盛であることを背景に、電力変換装置や半導体製造装置の取扱いが大きく伸びた結果、前期比で5億1,000万円の増収となっています。
一方、工作機械は前期比で2億5,000万円の減収となりました。日本国内における工作機械の取扱いは好調に推移しましたが、冒頭でお伝えした米国事業における工作機械の取扱い減少が大きく影響し、連結全体では前期比で減収という結果になっています。
小型精密機器や医療機器の製品群は堅調に推移しました。
1-3. セグメント別実績
セグメント別の実績です。2026年3月期は梱包および倉庫のセグメントで売上が増加しました。
梱包部門では、先ほどご説明したとおり、日本国内における取扱いが非常に好調に推移したことから、セグメント売上が増収となっています。一方で、米国事業における工作機械の梱包取扱いが落ちたことが大きな影響を与え、セグメント利益は減益という結果になりました。
倉庫部門では、一昨年10月に開設した府中倉庫が本格稼働したことに加え、倉庫の空きスペースが解消に向かって着実に進んだことを背景に、増収増益となりました。
運輸部門では、運輸の主力事業である医療機器の輸送の取扱いが軟調に推移しました。結果として、運輸部門のセグメント売上高は減収となっています。一方で、輸送費の見直しやお客さまへの価格交渉が計画どおりに進展した結果、その効果が大きく表れ、セグメント利益は増益となりました。
賃貸ビル部門では、本社ビルの稼働率低下に伴い、減収減益という結果となりました。ただし、本社ビルの空きフロアの問題は、現在解消に向けて進んでいる状況です。
1-4. 地域別売上高
地域別の売上高です。国内は、前期比10億円増収の191億4,000万円と好調に推移しました。一方、米国事業は前期比4億1,000万円減収の13億9,200万円、売上高構成比は6.8パーセントとなりました。
この米国事業の落ち込みに対して早期回復を図ることが当面の重要課題の1つであると認識しており、今期以降、しっかりと取り組みを進めていきたいと考えています。
以上が2026年3月期の決算概要です。
2-1. 前中計の振返り①【2024年3月期~2026年3月期】
先日5月14日に公表した2027年3月期からの3ヶ年にわたる新中期経営計画の概要についてご説明します。まず、前回の3年間の中期経営計画の振り返りです。
前回の中期経営計画では、環境変化を踏まえつつ収益体質への転換を目指し、取り組みを進めてきました。
事業戦略においては、成田新倉庫およびアメリカ東海岸サバンナの倉庫の2つの倉庫の建築が進んだほか、府中倉庫の開設といった拠点への投資も、この3年間、計画どおりに進めてきました。また、顧客に対する価格転嫁、値上げ交渉も概ね計画どおりに進展しています。
一方で、当初はヨーロッパへの進出を計画し、海外戦略を打ち立てていましたが、お客さまの動向や、海外事業に対するリソースを当面米国に集中させる方向性から、ヨーロッパへの進出は見送ることとしました。
また、当社はDX投資を進めてきましたが、当初想定していた効果が十分に発揮されておらず、利益を確保するためのビジネスモデルの構築において課題が残る結果となったと考えています。
2-2. 前中計の振返り②【2024年3月期~2026年3月期】
スライドは前回の中期経営計画の計数です。最終年度を前期末とし、売上高220億円、営業利益11億円を目標に掲げて取り組んできました。
結果として、前期末の実績は売上高が205億3,200万円、営業利益が10億3,500万円となり、残念ながら売上高・営業利益ともに目標計画値に達しませんでした。
主な要因として、先ほどお伝えしたヨーロッパ事業への進出を見送ったことが挙げられます。代わりに米国東海岸のサバンナ倉庫建設に投資を変更しましたが、その開設が昨年8月であったため、前回の中期経営計画期間の3年間において十分な売上・利益を出すまでには至りませんでした。
同時に、前期において米国で工作機械の取扱いが大きく減少したことが、売上高・利益が目標に届かなかったもう1つの大きな要因であると考えています。
一方で、営業利益率は目標であった5.0パーセントを達成しました。国内事業が好調に推移したことに加え、お客さまに対する価格転嫁、価格交渉が計画どおりに進んだことが、利益率をしっかりと下支えした大きな要因であったと考えています。
2-3. 前中計の振返り③【2024年3月期~2026年3月期】
取扱製品群別の過去3年間の状況です。特に目立つのは、スライドのグラフに濃いオレンジ色で示されている大型精密機器の部分です。前回の中期経営計画が始まった時点ではこの構成比が16.4パーセントでしたが、中期経営計画最終年度の前期末には22.4パーセントと大きく伸びました。取扱いが大幅に増加したことが非常に重要なポイントであると考えています。
この成長は、電力変換装置を中心に取り扱う府中倉庫の開設に加え、半導体製造装置の過去3年間にわたる非常に堅調で強い動きに大きく牽引されたことによるものと考えています。
一方、ピンク色のグラフの工作機械は、中期経営計画開始時点で構成比が33.1パーセントだったものが、前期末には22パーセントへと大きく減少しました。特に前期の米国での取扱い低下が大きく影響していると考えています。
2-4. ビジョン(中長期的に目指す姿)
ここからは、次の3年間にわたる新中期経営計画の概要についてお話しします。まず、ビジョンは従来から変更していません。「オペレーションからソリューションへ」という思いの下、新中期経営計画をしっかりと推進していきたいと考えています。今後、利益体質をさらに強化し、より利益に特化した企業を目指していきます。
当社は約80年の歴史の中で磨き上げてきたオペレーション力に自信を持っていますが、今後、業界内での競争を意識する中で、オペレーション企業からさらに一歩抜け出す必要があると考えています。
お客さまに対して新しい価値を提供できるパートナー企業への変革が不可欠であると認識しています。
お客さまにソリューションを提供して新しい価値をもたらし、その新しい価値に対してお客さまから対価を受領する活動を一つひとつ積み重ねることで、高収益の体質を生み出していけると考えています。
2-5. 新中期経営計画(事業トレンド)
次の3年間における事業トレンドをまとめています。物流業界全体のトレンドとして、依然として人材不足が業界の大きな課題であると考えています。各社、DXや省人化への対策を進めており、今後、それらの活動が加速度的に進展することが予想されます。
当社においても、DXや省人化に向けた対策を、費用対効果を見極めつつ、しっかりと推進していきたいと考えています。
その下には、当社が取り扱っている製品群および業界のトレンドをまとめています。キーワードとしては、AIが各業界に浸透している状況が挙げられると思います。
AIの進展に伴い、データセンターのさらなる活況も見込まれている中で、当社は関連の製品群や今後の成長が期待される製品群、およびお客さまにしっかりとフォーカスし、売上拡大や業務拡大に取り組んでいきたいと考えています。
2-6. 新中期経営計画(事業環境)【2027年3月期~2029年3月期】
外部環境および当社グループに対する影響、機会・リスクをまとめたスライドです。当社は、この激しい事業環境の変化を、貨物取扱量を増加させて付加価値を高めていくための転換期と捉えており、取り組みを進めることで取扱量の増加や付加価値の拡大につなげていきたいと考えています。
詳細をご説明します。現在、当社に最も大きく影響を与える外部環境の要因は、地政学リスクです。
足元では中東情勢の緊迫化により、石油製品やナフサ関連の不足が取り沙汰されています。当社においても包装資材の調達が厳しくなり、価格の上昇といった影響がすでに現れ始めています。
このような状況の中で、当社はまず供給と調達の確保を進めるとともに、代替製品を提案しながらコストの抑制に努めています。また、コストが上昇した部分については、お客さまとの交渉をしっかりと進めることで、現在直面している問題に対応していきたいと考えています。
また、アメリカと中国の関係についてですが、現在主力としている半導体製造装置においても、この米中関係の動向次第でさまざまな影響が予想されます。
この部分に関しては、情報収集を徹底するとともに、当社の米国子会社との情報共有を密に行いながら、先手を打ってさまざまな状況に対応できるよう、積極的な取り組みを進めていきたいと考えています。
環境・政策リスクとしては、労働人口の不足が挙げられます。これは当社に限らず、企業全体の今後の生命線となり得る課題だと考えています。
当社としては、賃上げを含めて人材確保にしっかりと取り組みながら、DXや自動化を取り入れて業務効率化を進めていくという、この両輪で問題への対応を図っていきたいと考えています。
2-7. 新中期経営計画の概要①(経営目標)
新中期経営計画の計数目標です。最終年度である2029年3月期では、売上高235億円、営業利益16億円、営業利益率6.8パーセントを計画値としています。
前期末と比較すると、売上高は14.5パーセント、営業利益は54.5パーセントの伸びを見込んでいます。また、最終年度である2029年3月期のROEは6.6パーセントを計画しています。
特に営業利益は非常にチャレンジングな目標設定と認識していますが、利益体質の追求を最重要視しています。後ほどご説明する施策を一つひとつ確実に実行し、この目標を着実に達成していきたいと考えています。
2-8. 新中期経営計画の概要②(国内・米国)
新中期経営計画における国内と米国の売上高についてです。最終年度の計画では、売上高235億円のうち、国内は215億円、海外は20億円を見込んでいます。
米国は前期末に大きく売上を落としましたが、しっかりと回復を図り、この3年間で新たな成長拡大フェーズへと確実に移行させたいと考えています。
2-9. 新中期経営計画の概要③(取扱製品群別)
取扱製品群別の今後3年間の計画です。前回の中期経営計画期間と同様の状況です。大型精密機器が次の3年間でも当社事業を牽引する非常に重要な製品群であると捉えています。前期末に22.4パーセントであった構成比率は、3年後には28.7パーセントまで取扱いを拡大する計画です。
現在、多くのお客さまとお話しする中で、依然としてデータセンターの活況が伝わってきています。また、データセンター関連の製品群を製造しているメーカーからは、非常に強気な意見をいただいています。
当社としては、そのような部分を取りこぼさず、お客さまに対して適切な提案を行い、業務獲得につなげていきたいと考えています。
また、工作機械は、前期末の米国での落ち込みにより売上が減少しました。構成比は3年後も大きく変わっていない見通しですが、国内では引き続き取扱いが好調に推移していることに加え、米国事業の回復を通じて、この3年間で売上高をしっかりと伸ばしていきたいと考えています。
2-10. 新中期経営計画の主な施策
新中期経営計画における主な戦略施策についてお話しします。まず、事業面での重点戦略として「収益力の向上」「付加価値の最大化」「業域の拡大」の3点を掲げており、これらに注力していきます。
収益力向上の施策としては大きく2点あります。1点目は国内物流拠点の拡充です。具体的には、この7月に竣工予定の成田新倉庫の確実な立ち上げと早期収益化が、当社の最重要課題の1つであると認識しています。
2点目は、既存アセットの最大活用です。国内最大の拠点である横浜事業所は、主に工作機械を取り扱う施設です。この拠点で業務の効率化を図り、収益性の向上を目指します。成田と横浜という、当社にとって重要な2拠点を活用しながら進めていきます。
次に、付加価値の最大化の施策です。まず1点目は、米国における倉庫起点の高付加価値サービス展開です。こちらについては、後ほど詳細をご説明します。
もう1点は、国内における付帯サービスの価格最適化です。当社のビジョンであるソリューションの質をさらに高める活動を展開することで、お客さまが得られる価値を一層向上させていきます。
その結果、当社がいただける対価も増加するため、価値の最大化を目指す中で、まずはソリューションの質を徹底的に高めることに取り組んでいきたいと考えています。
3点目の業域拡大の施策は、既存事業領域の深化です。この3年間は、既存顧客へのアプローチを徹底的に行う期間としたいと考えています。一人ひとりのお客さまに対して、シェアの拡大だけでなく、物流領域の中でまだ当社が取り組めていない部分にも注力し、シェアと領域の両面で拡大を図っていきます。
すでに既存のお客さまには当社のことを認知していただいており、当然、当社もお客さまの仕事内容について理解しています。このような活動を推し進めることで、より高い収益性が期待できるとの思いの下、この取り組みを進めていきます。
基盤戦略としては、引き続きサステナビリティを推進していきます。
財務・資本戦略としては、キャッシュアロケーションを意識しながら、成長への投資と株主のみなさまへの還元をバランスよく推進していきたいと考えています。
2-11. 事業/重点施策:収益力向上
個別の施策をいくつかご紹介します。まず、先ほどお話しした成田新倉庫ですが、来月7月に竣工予定です。この成田新倉庫は半導体製造装置や電子部品をはじめとした各種精密機器群をターゲットにしており、延べ床面積約8,000坪の梱包施設や冷蔵・冷凍施設を備えた非常に多機能な倉庫となっています。
成田新倉庫がもたらす売上や利益は、会社全体の業績に大きく寄与すると考えています。早期の立ち上げと収益化に向けて全力で取り組む方針です。この新倉庫は、半導体製造装置メーカーからの引き合いがあるほか、120坪の冷蔵・冷凍設備に対しても、多くのフォワーダーさまから非常に高い関心を寄せられています。
新倉庫のさまざまな機能について積極的にPRを行い、業務の拡大を図っていきたいと考えています。
スライドの下段では、先ほどお話しした工作機械を取り扱っている横浜事業所をご紹介しています。特徴の1つとして、環境配慮型梱包(Steel梱包)をメインとした事業となっている点が挙げられます。今後は、お客さまの環境配慮という観点から、このSteel梱包が持つ可能性に大きく期待しています。
横浜事業所での展開にとどまらず、このSteel梱包をさらに強く発信し、アピールしていく必要があると考えています。
2-12. 事業/重点施策:付加価値の最大化
米国における倉庫を起点とした高付加価値サービスの展開について、具体的にご説明します。従来、当社は米国の西海岸と東海岸それぞれに倉庫を構え、製品や部品の保管を中心にオペレーションを行ってきました。
今後は、倉庫内にお客さまのテクニカルセンターのような機能を持たせる計画を進めています。これにより、通常の製品保管機能に加え、簡単な修理を当社の倉庫で対応できるサービスをお客さまとともに展開していきたいと考えています。
同時に米国では、これまでは日系の工作機械メーカーさまが主要顧客でしたが、今後は同じく日系の大型精密機器や小型精密機器メーカーさまに対しても積極的に営業を行い、景気の波に左右されにくい企業体質を構築していきたいと考えています。
2-13. 基盤戦略:サステナビリティの推進
サステナビリティの推進についてです。当社の企業理念である「美しく魅力のある会社の実現を目指す」の下、サステナビリティ基本方針に基づき、環境への配慮、安全・安心で働きがいのある職場の提供、ダイバーシティ、ガバナンスといった観点から、取り組みを進めていきます。
特に環境への配慮においては、コスト削減と環境負荷の低減を両立する物流サービスを提供していきます。この2つはトレードオフの関係にありますが、これまで培ってきた梱包に関する知見を活かしてしっかりと提案することで、両面の課題を解決していくことが当社に求められていると考えています。
今後もこれまでの経験を活かしながら、確実に取り組みを進めていきたいと考えています。
また、安全で安心し、働きがいのある職場を目指し、従業員が心身ともに健康で活き活きと活躍できる環境を実現していきます。
これまでも取り組んできた職場環境の改善や安全対策の徹底について、さらにレベルを向上させます。加えて、ダイバーシティの活動を踏まえ、従業員が主役であり中心であるとの思いを大切にしながら、サステナビリティ活動も推進していきます。
2-14. 財務・資本:企業価値向上に向けた取り組み
財務・資本戦略です。現在、当社の大きな課題として、株価、とりわけPBRが非常に低い状態にあると認識しています。PBRや株価の改善を通じて企業価値を向上させるためには、ROEを向上させる取り組みが不可欠であると考えています。
事業戦略の面では、先ほどからお話ししている各種施策を確実に実行しながら、成長分野への投資を継続し、事業拡大につなげる取り組みを引き続き推進していきます。
効率性改善については、スライドに「バランスシートスリム化」と記載していますが、自社倉庫を含む固定資産の配置やその活用方法をしっかりと見直していきます。投下資本とそれに対する利益を意識した経営を今後進めていきたいと考えています。
株主還元強化の観点では、配当性向30パーセントを目安とした安定配当の継続を基本としながら、必要に応じて自己株式の取得も今後検討していきます。
併せて、IR活動の継続および情報開示の充実化も進めていきたいと考えています。
2-15. 財務・資本:キャッシュアロケーション
キャッシュアロケーションです。成長投資として26億円を計画しており、この一部には来月竣工する成田新倉庫の建築費用が含まれています。それ以外にも、経営基盤の強化を見据え、特に人的資本への投資をこの3年間でしっかりと進めていきたいと考えています。
当社が目指すお客さまにとっての真のソリューションを今後実現する上で、人の力は不可欠だと考えています。人に対する投資が将来の収益につながるという思いの下、人材育成、職場環境の改善、業務効率の向上に向けた投資を積極的に進めていきます。
また、配当性向を基本的に30パーセントとしていますが、財務健全性を意識しながら、継続的かつ安定的に株主のみなさまに還元するという思いで設定しています。
2-16. 財務・資本:株主還元
配当政策です。配当性向30パーセントを基準として、中期経営計画の最終年度である2029年3月期には、1株当たり47円の配当を計画しています。
3-1. 連結業績予想
今期の業績予想についてご説明します。2027年3月期においては、来月竣工予定の成田新倉庫稼働に伴う売上と利益の押し上げが見込まれています。また、国内では引き続き、半導体製造装置を中心とした大型精密機器の伸びが期待されています。併せて、工作機械も堅調に売上を伸ばしています。
また、米国においても回復を目指しており、売上高は前期比14億6,800万円増収の220億円を計画しています。営業利益は前期比3億1,500万円増の13億5,000万円、営業利益率は前期末の5.0パーセントに対し、今期末は6.1パーセントを目標としています。
3-2. 取扱製品群別売上予想
取扱製品群別の売上予想です。スライドの図のとおり、今期2027年3月期においても、大型精密機器が中心となり大きく牽引する計画で、前期比で12億4,500万円の増収を見込んでいます。
この12億円には、先ほどお話しした成田新倉庫での売上増加分も多分に含まれていますが、大型精密機器が全体的に押し上げ傾向にあります。先ほど中期経営計画3年間のご説明でもお話ししたとおり、当社としても、大型精密機器の取扱い増加にはかなり期待を寄せています。
一方で、工作機械では前期に売上が落ち込む結果となっていましたが、国内での取扱いが好調であることに加え、米国での取扱いをしっかりと回復させていくことで4億円ほどの増収を見込んでおり、確実に売上を上げていきたいと考えています。
3-3. 地域別業績予想
地域別の業績予想です。2027年3月期において、国内では前期比10億円の増収となる202億円を見込んでいます。また、米国事業については売上回復を図る中で、前期比4億円の増収となる18億円を計画しています。売上高構成比は8.2パーセントで、前期に比べて2ポイント弱の増加を見込んでいます。
3-4. 配当方針
配当方針です。2026年3月期は1株当たり36円の配当を予定しています。2027年3月期も配当性向30パーセントの基本方針に則りながら、株主のみなさまへの還元を予定しており、2027年3月期末には1株当たり38円の配当を予定しています。
引き続き、増収増益を着実に続けながら、配当というかたちで株主のみなさまに還元していく方針です。
足元では、経済状況が非常に不透明な状況が続いています。ただしそのような中で、当社は成田新倉庫を含めた積極的な投資を続けながら、事業の拡大に努めていきます。
今後3年間において利益と収益性を向上させることにフォーカスした事業運営をしっかりと行い、収益性を向上させた上で、次の3年間につながるような延長線上に事業をうまく持っていくことができるように、3年間を進めていきたいと考えています。
以上で2026年3月期の決算説明を終了します。ありがとうございました。
質疑応答:ナフサ不足による資材値上がりと2027年3月期の計画への影響について
質問者:ナフサ不足による影響について、現場ではシュリンクラップやバンド、ラベルなど、さまざまな資材の値上がりが発生し、調達の手配が難しくなっていると思います。
この点は先ほどの予想には織り込まれていないかと思われますが、このような値上がりの影響をどのように吸収し、今期の業績目標の達成を目指すのかお聞かせください。
柴本:ナフサに関連する資材について、今期の業績見通しには具体的な数字として織り込んでいません。実際に5月や6月頃から値上げのお話をいただいていますが、当社としては、まずお客さまへの価格転嫁交渉を最優先に進めていく考えです。
同時に、値上がりをただ受け入れるだけではなく、代替製品をしっかりと提案しながら、可能な限りコスト抑制を図りつつ、価格が上がった部分を吸収する方針で進めていきたいと考えています。
また、調達が非常に難しくなっている商品も一部生じています。そうした場合は、一部商品を中国からコンテナ単位で納品していただくなどの工夫を行い、供給を最優先に進めています。
質疑応答:欧州進出見送りと今後の海外事業展開について
質問者:欧州進出の計画を見送るとのお話がありましたが、その検討を再開する時期はいつ頃なのか、もしくはアジアへの再進出を検討しているのか、または欧州やアジアではなく、米国に集中するという判断であれば、その理由を教えてください。
柴本:海外進出について、現時点でヨーロッパやアジアを含めた米国以外への具体的な進出計画はありません。
先ほどご説明したとおり、米国事業の回復が最優先課題であり、この事業をもう一度回復させてさらなる成長を目指すことが当社にとって最も重要な取り組みだと考えています。そのため、当面は米国事業の回復に注力していきます。
また、海外事業を展開する上で、現在は人的リソースが潤沢であるとはいえない状況です。このような状況で複数の国に人的リソースを分散させるよりも、目の前にある課題に集中し、売上を確実に上げて利益をより稼ぐ体制を作ることが重要だと考え、米国に集中する方針を決定しました。
質疑応答:サバンナ倉庫および成田新倉庫の業績寄与時期について
質問者:2026年3月期には、有形固定資産の資産取得に44億円を投資し、建設仮勘定が33億円まで増加しています。現在進行中の大型案件について、業績への寄与はいつ頃を見込んでいるのでしょうか?
柴本:2026年3月期におけるこれらの投資のほぼすべては、アメリカ東海岸のサバンナ倉庫と来月7月に竣工予定の成田新倉庫の2つに集中しています。
サバンナ倉庫については、昨年8月に竣工済みで今期から業績にしっかりと寄与しています。また、成田新倉庫も7月竣工予定で、すでに引き合いをいただいています。
成田新倉庫の有効フロアは4フロアあり、3フロアについてはすでに引き合いをいただいており、残り1フロアの業務についても早期に整備を進め、今期中には売上と利益を確実に出せる状態にしていきたいと考えています。
質問者:そちらの件は、計画の中に売上高や利益を織り込んでいるのでしょうか?
柴本:今期の業績予想および中期経営計画においても、サバンナ倉庫と成田新倉庫は計画の数値にしっかりと織り込んでいます。
質疑応答:新中期経営計画における業域拡大の具体的な内容について
質問者:新中期経営計画の主な施策として、業域の拡大が挙げられています。物流領域の中でまだ手がけていない部分にも広げていくというお話がありました。差し支えなければ、具体的にどのようなものを想定されているのか教えてください。
柴本:もちろんお客さまによってさまざまなパターンが考えられます。一例としてお伝えすると、当社はこれまで主にお客さまの工場で製造された後の製品物流を中心に活動してきました。
一方で、お客さまの工場で製造される前の工程における物流については、まだ手がけられていないケースが非常に多くあります。
工場で製造された後の製品物流を主に行っているため、逆に前工程においてもさまざまな提案が可能ではないかと考えています。製造という工程を境に、製造後だけでなく製造前にも着手するというイメージです。
例えば、現在はお客さまによって海外の手前までしか対応できていない部分を、海外先まで幅を広げて当社で対応するなど、お客さまの現状に応じた多様なパターンがあると考えています。こうしたイメージを基に、業域の拡大を進めていきたいと考えています。