■要約
1. 会社概要
フェイスネットワークは、東京都の城南3区(世田谷区、目黒区、渋谷区)を中心に、不動産投資支援事業及び不動産マネジメント事業を展開している。不動産投資支援事業では、不動産投資用の新築一棟RC(鉄筋コンクリート)マンション、不動産小口化商品の企画・開発・販売を行っている。一方、不動産マネジメント事業では、不動産オーナー及び同社が保有する不動産の管理・運営(Property Management=プロパティ・マネジメント。以下、PM)を行っている。土地の仕入れから設計、施工、さらには賃貸募集、物件管理、一棟販売に至るすべての工程を自社で一括管理する「ワンストップサービス」を提供している。そのなかでも、設計と施工を外部に委託せず自社で直接手がけている点が、最大の強みである。
2. 業績動向
2026年3月期の業績は、売上高が32,916百万円(前期比10.0%増)、営業利益が5,632百万円(同24.6%増)、経常利益が5,165百万円(同25.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が3,586百万円(同29.5%増)と、中期経営計画で掲げた利益目標を達成し過去最高益を更新した。特に注目すべきは、物件の価値を高める取り組みが成果を上げ、売上総利益率が着実に向上している点である。不動産投資支援事業においては、収益性の改善と物件価値の向上に向けた施策が、全体の利益成長を大きくけん引した。また、不動産マネジメント事業においても、高級賃貸の需要を順調に取り込んでいる。主力ブランドである「GranDuo」シリーズは、竣工と販売のいずれも好調に推移しており、2027年3月期以降のさらなる成長が期待できると弊社では見ている。
3. 成長戦略
同社は中期経営計画「NEXT VISION 2029」を策定しており、2029年3月期に売上高50,000百万円、経常利益7,500百万円という収益目標を掲げている。さらに、計画期間を通じてROE30%以上を維持する方針を示しており、高い資本効率を重視した経営を今後も継続していく構えである。株主還元についても、配当性向35%以上を目指すとともに、新たに累進配当を導入することでさらなる強化を図る。現在の事業環境は引き続き良好であり、対象エリアにおける競争優位性も確保されている。その上、物件の大型化や価値向上に向けた施策が成果を上げていることから、これらの数値目標を達成する可能性は高いと弊社では見ている。
■Key Points
・東京都の城南3区を中心に不動産投資支援事業及び不動産マネジメント事業を展開
・2026年3月期は物件価値の向上施策が奏功し売上高と各段階利益で過去最高を更新
・新中期経営計画を策定、2029年3月期に売上高50,000百万円、経常利益7,500百万円を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木 稜司)