■要約
リソー教育グループは“完全個別指導”と“進学指導”を組み合わせた独自の高付加価値型ビジネスモデルによる学習塾を運営する(株)TOMASを中核に、名門小学校・幼稚園受験指導の(株)伸芽会や家庭教師派遣の(株)名門会、学校内個別指導の(株)スクールTOMAS、ツアー体験企画や体操教室等を運営する(株)プラスワン教育などを傘下に置く教育サービス企業で、2025年9月に持株会社体制に移行した。
1. 2026年2月期の業績概要
2026年2月期の連結業績は、売上高で前期比2.5%増の34,240百万円、営業利益で同7.8%減の2,704百万円、経常利益で同7.0%減の2,732百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同7.3%減の1,615百万円となった。売上高は各事業で増収となり過去最高を連続更新したものの、人件費や賃借料など固定費の増加を吸収できず各利益は3期ぶりの減益に転じた。「TOMAS」や「伸芽会」などは、下期に入って生徒数が回復傾向となったことや、2025年9月に持株会社体制に移行したのを機にグループ各社の経費見直しに取り組んだ結果、下期だけで見ると売上高で前年同期比4.0%増の17,478百万円、営業利益で同30.5%増の1,924百万円と2ケタ増益に転じ、4期ぶりに過去最高益を更新した。
2. 中期経営計画
同社は、2029年2月期を最終年度とする3ヶ年の中期経営計画を発表した。2029年2月期の業績目標は売上高で39,100百万円、営業利益で3,640百万円とし、年率4.5%増収、10.4%増益を目指す。基本戦略として、既存事業では「グループ間生徒紹介の仕組化」により、在籍生徒数の増加と売上単価の向上を図るとともに、「DX推進による業務効率化」による利益向上施策を実施することで堅実な成長を図る。あわせて新規事業の育成を進めることで、さらなる成長につなげる。新規事業では「TOMASの映像授業コンテンツの全校展開」「名門会のオンライン授業のFC展開」「スクールTOMASの事業拡大」「こどもでぱーとの新規展開」に注力する方針である。
3. 2027年2月期の業績見通し
2027年2月期の連結業績は、売上高で前期比4.1%増の35,640百万円、営業利益で同6.3%増の2,875百万円、経常利益で同2.5%増の2,800百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同5.2%増の1,700百万円となる見通しである。売上高は在籍生徒数の増加により各事業で1ケタ台の増収を見込んでいる。人件費や賃借料の増加が続くものの、生成AIの活用などDX推進による業務効率化やグループ各社の経費見直しに取り組むことで吸収する。また、利益率の高い学校内個別指導事業の拡大が続くほか「伸芽会」の売上も回復に転じることから、営業利益率も前期の7.9%から8.1%と上昇に転じる見通しである。株主還元については配当性向「50%以上」を目安に実施する方針で、2027年2月期の1株当たり配当金は前期と同額の10.0円(配当性向100.2%)を予定している。
■Key Points
・2026年2月期業績は減益決算ながら、下期は過去最高益
・2029年2月期までの中期経営計画を策定、年率10%増益を目指す
・2027年2月期は増収増益予想、上振れ余地を残す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)