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クイック Research Memo(6):2027年3月期は、経営基盤強化へ向けた先行投資実施のため増収減益

■クイックの今後の見通し

1. 2027年3月期の業績見通し
2027年3月期の連結業績は、売上高が前期比2.6%増の34,800百万円、営業利益が同10.3%減の4,110百万円、経常利益が同10.0%減の4,220百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同32.5%減の2,805百万円と増収減益の見通しである。米国通商政策の動向や緊迫化する中東情勢など、外部環境が不透明さを増すなか、2027年3月期を将来的な持続的成長に向けた経営基盤の強化期間と捉えている。これに伴い、主力の人材サービス事業及びリクルーティング事業において、積極的な先行投資を実施する方針である。

2. 事業セグメント別の業績見通し
(1) 人材サービス事業
人材サービス事業は、売上高が前期比0.8%増の23,655百万円、営業利益が前期比3.3%減の3,518百万円を見込む。中長期的な競争優位性の確立に向け、今後の戦略の中核となる「アンドプロ」の機能強化やコンテンツ拡充への投資を最優先で推進する。また、コンサルタントの能力開発やAI活用による業務効率化に向けた基盤構築を積極的に進めるため、一時的に費用が先行し減益となる見込みである。一方、トップラインにおいては、各専門領域が順調に推移していくことが予想されているだけでなく、看護師派遣の料金交渉による単価アップ等の動きもあり、同事業セグメントに含まれる連結子会社のMBOがあるなかでも増収を確保する見込みだ。

(2) リクルーティング事業
リクルーティング事業は、売上高が前期比11.8%増の4,146百万円、営業利益が前期比4.5%減の1,094百万円を見込む。具体的な戦略として、単なる求人媒体の提供にとどまらず、アグリゲーション型求人サービスに採用コンサルティング等を融合させた総合的な提案を展開する。顧客の採用課題に対する提供価値を最大化することで、確固たる競争優位性を築き、顧客数と収益性の双方を拡大させる。新卒看護領域では「看護roo! 就活」の機能進化や就活セミナー実施校の戦略的開拓を推進し、医療機関とのエンゲージメントを深化させ、事業基盤を強化していく。

(3) 地域情報サービス事業
地域情報サービス事業は、売上高が前期比3.4%増の3,156百万円、営業利益が前期比0.8%増の494百万円を見込む。メディア事業においては、SNS広告やIndeedの拡販、さらにはイベント連動型の提案を展開することで売上拡大と収益力向上を進める。ポスティングサービスでは、需要の取り込みを確実なものとするために配布組織の安定化と取扱商材の拡充を徹底する。また、転職領域においては、さらなる事業拡大のために人員体制の強化を進める。

(4) HRプラットフォーム事業
HRプラットフォーム事業は、売上高が前期比1.1%減の1,115百万円、営業利益が前期比20.0%減の380百万円を見込む。イベントの開催形態の見直しやマッチング施策の強化を軸とした事業展開を行うことで、顧客が実感する投資対効果を高め、競合他社に対する優位性の構築を図る。並行して、主要プラットフォームである「日本の人事部」サイトにおいて、独自コンテンツの拡充による会員数の拡大に努める。さらに、人事コミュニティの運営を通じてユーザーとの関係深耕に注力する。

(5) 海外事業
海外事業は、売上高が前期比6.6%増の2,726百万円、営業利益が前期比0.4%減の168百万円を見込む。北中米においては、米国での待遇改善による定着率向上や、メキシコでの人員・マーケティング強化を行い、欧州では新規顧客開拓を重点的に推進する。アジアにおいては、ベトナムにおける日本人の人材紹介事業の組織再構築や、タイでの新たな領域開拓の強化を図る。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 西村 健)

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