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オプティム Research Memo(6):2027年3月期はスマート農業サービスが伸び、二ケタ増収見込み

■オプティムの今後の見通し

2027年3月期の連結業績は、売上高で前期比10.6%増の12,980百万円、営業利益で同0.5%増の1,980百万円と連続増収及び営業増益を見込んでいる。引き続き第4次産業革命の中心的な企業になるべく、積極的な成長投資を継続する。なお、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益については、同社が支配していない関連会社の損益について合理的な見積りが困難であることから、具体的な数値の開示は行わない方針である。

売上高については、同社の巡航速度である前期比10%成長であり、創業来27期連続となる過去最高売上高を目指す。基本戦略としては、安定的かつ予見可能性の高いストック型ビジネスモデルからの豊富なキャッシュ・フローをもとに、積極的な投資を行い、急速に拡大するDX・AX市場でイノベーションを創出する。AX事業では、情シスAXの中心として、高い利益率と継続率を誇るモバイルマネジメントサービス「OPTiM Biz」を中核として安定的な収益基盤を強化する。情報システム担当者の担うあらゆる業務を効率化・自動化することを目指して設計された「OPTiM Biz Premium」に関しては、直販に加えて販売パートナーとの連携を通じ拡販を進める。AX事業の売上高は91.8億円(前期比0.8億円増、その他サービスを除くと2.8億円増)を見込む。アグリテック事業では、農作物栽培から販売までのあらゆる工程に対応したスマート農業サービスを提供する 「Agri Buddy」構想の実現を目指す。米作を中心としたドローン農薬散布サービスが順調に拡大するとともに、他作物、他工程へのスマート農業サービスの拡充を進める。アグリテック事業の売上高は38.0億円(同11.7億円増)を見込む。過去26期にわたって増収を続けてきており、ストック型収益基盤を中心に安定成長を実現できるビジネスモデルであることから進行期の売上予想も信頼できる。

利益については、AIサービスの開発・サービス体制への大幅な投資の実施を計画しており、ゆるやかな利益成長を予想している。投資の中身としては、人材への投資がメインとなり、激しい人材獲得競争のなかで、事業成長において最重要な要素である優秀な人材の獲得や定着を図る。全エンジニアに「AIコーディングアシスタント」を導入済であり、進行期も生産性向上が期待できる。セグメント別では、AX事業のセグメント利益は49.8億円(前期比0.1億円減)と前期並みを予想する。成長が加速するアグリテック事業に関しては、セグメント損失が3.5億円(前期は4.6億円の損失)と先行投資のピークを越える。各業界でAI活用が活発になっているなか、競合技術・サービスも一部で出現しているため、同社が優位性を確保する重要な時期であり、進行期の積極投資は賢明な判断だと弊社では考えている。

■株主還元策

株主優待を通じた還元策を開始。上場維持基準の適合に向けた取り組みを加速

同社は成長のための投資を優先する方針であり、現在、配当は行っていない。日本では稀有な技術力・構想力を持つベンチャー企業だけに、投資には中長期の視点が必要だろう。

同社は、事業の理解促進と株式投資の魅力向上を目的として株主優待制度を導入している。2026年3月末時点の株主(100株以上保有)に対して、令和7年度産スマート米の1,600円割引が受けられる株主優待商品券が贈呈された。

資本効率の向上も重要な経営課題と捉え、2026年2月に自己株式60万株の取得を行い、2026年3月に取得株式全株を消却した。市場需給の影響を抑えつつ、確実に流通株式比率を向上させるとともに、1株当たりの持分価値を高めることによる株主還元の強化をねらった取り組みである。

同社は2026年3月31日時点において、東証プライム市場の上場維持基準に対して、流通株式時価総額について基準に適合していない。改善期間は2027年3月31日までであり、上場維持基準の適合に向けた具体的な取り組み計画を、2026年6月30日までに東証へ提出・開示する。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)

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