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Sイノベーション Research Memo(4):全社業務をAI駆動型へ変革

■今後の展望

Sharing Innovations の強みは、Salesforce、データサクセス、Open系開発などに広く対応可能な態勢を整え、マルチに対応できる総合的Integration力で顧客のニーズに応えている点にある。今後も競争の場である国内クラウド市場は、2028年まで年平均で成長率が約16%(経済産業省「IT人材需給に関する調査-調査報告書-」2019)となることが想定されるなど、成長余地が大きい。しかし、急激な収益を取り巻く環境の変化が同社に停滞をもたらし、その結果、意識改革をせざるを得ない状況に追い込まれた。

同社は前年まで、2025年を初年度、最終年度を2027年12月期として売上高100億円、営業利益10億円を目標とする3ヶ年の中期経営計画を立てていたが、これを取り下げて、市場環境変化機動性をもって適用することを重視するとともに、今後の経営指針については、マーケット環境に則して1年間の短いスパンで目標を定め、それをローリングしていく形に改めた。

昨今のDX需要は「システムを作る」ことから「AI活用で高度なデータ分析や業務変革」などへとシフトしていくことが想定される中、市場が求めるエンジニア像が急激に変化している。同社も採用強化やエンジニアセンターの新設などを進めたものの、外部環境が変化するスピードが速く、体制強化が追いつく前にDX案件の収益性が悪化した。

そこで、同社はこれまでの考えを転換し、AIを活用した高付加価値型の事業運営体制への移行を進めている。2025年度からはAI活用の実務検証やエンジニア向け研修、顧客プロジェクトへの適用を段階的に進め、その成果を踏まえ、2026年5月には全社業務を対象とした「AI駆動業務」への変革を公表した。これは、自らがAI活用を実践し、その知見を顧客提供価値につなげる姿勢を示すものといえる。

一方、今後の資金の使い道については、状況によっては自社株買いも検討するが、基本線として当面は株主還元よりも、成長するための投資を重視するという。そこではM&Aも有効に活用し、新規事業にかかる企業をターゲットに前向きに検討する意向だ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水野 文也)

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