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AZ丸和HD Research Memo(3):2026年3月期は増収増益

■AZ-COM丸和ホールディングスの業績動向

1. 2026年3月期の業績概要
2026年3月期の業績は、売上高が前期比10.6%増の230,531百万円、営業利益が同8.3%増の11,864百万円、経常利益が同7.7%増の12,530百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同2.4%増の7,448百万円と、増収増益で着地した。計画(売上高220,000百万円、営業利益11,900百万円、経常利益12,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益7,300百万円)に対しては、売上高は4.8%超過、経常利益は4.4%超過、親会社株主に帰属する当期純利益は2.0%超過となった一方、営業利益は0.3%未達となった。

ドメイン別売上高では、輸配送事業のうちラストワンマイル事業でネットスーパー等の一部事業譲渡の影響により前期比1.1%の減収となった一方、EC常温輸配送事業が幹線輸送の需要増に対する増車対応や新たな輸配送サービスの拡大により同14.6%増と大きく成長した。3PL事業においても、前期に開設した大手ネット通販会社向け物流センターの通期稼働や新たなセンター開設が寄与したEC常温3PL事業(同14.9%増)を筆頭に、低温食品3PL事業や医薬・医療3PL事業も新規拠点の稼働や取扱物量の増加により順調に推移し、物流事業全体で増収となった。

経常利益の主な増減要因については、新規拠点開設に係る一時費用(「AZ-COM Matsubushi EAST」への先行投資592百万円を含む)による1,326百万円、不採算業務の撤退や拠点統廃合による1,284百万円、社員賃金のベースアップ影響による900百万円、既存物量減による316百万円が減益要因となった。一方で、新規顧客獲得及び既存事業拡大による1,888百万円、料金改定及び生産性向上、コスト削減による2,161百万円、及び前期に発生した株式公開買付け関連費用の減少による674百万円が増益に寄与し、最終的に増益を確保した。

2. 事業セグメント別動向
物流事業の売上高は前期比10.6%増の227,377百万円、営業利益は同2.9%増の11,650百万円となり、その他事業の売上高は同13.8%増の3,154百万円、営業利益は同26.1%増の527百万円となった。物流事業セグメントにおける各事業の売上動向は以下のとおりである。

ラストワンマイル事業の売上高は前期比1.1%減の38,916百万円となった。セール等への積極的な増車対応による稼働率向上はあったものの、ネットスーパー等の一部事業譲渡に伴う減少が影響し、減収となった。

EC常温輸配送事業の売上高は前期比14.6%増の61,171百万円となった。幹線輸送の需要増に対する増車手配の強化に加え、既存取引先との新たな輸配送サービスの拡大が寄与した。

EC常温3PL事業の売上高は前期比14.9%増の74,068百万円となった。大手ネット通販会社向け物流センターの通期稼働や新たな物流センターの開設、さらには既存取引先における取扱物量の増加により、2ケタ成長を維持した。

低温食品3PL事業の売上高は前期比9.8%増の26,606百万円となった。新たなスーパーマーケット向け物流センターの稼働に加え、既存取引先との事業領域拡大や取扱物量の増加が寄与し、堅調な成長を示した。

医薬・医療3PL事業の売上高は前期比10.2%増の26,614百万円となった。拡張した物流センターの通期稼働に加え、新店舗の展開や季節商品の出荷に伴う取扱物量の増加が寄与した。

3. 財務状況と経営指標
2026年3月期末の資産合計は、前期末比17,111百万円増加の155,661百万円となった。主な増減要因は、現金及び預金が21,172百万円減少したことなどにより流動資産が19,483百万円減少し47,090百万円となった一方、固定資産が36,594百万円増加し108,571百万円となったことによる。固定資産の内訳としては、建物及び構築物(純額)が20,552百万円増加、機械装置及び運搬具(純額)が3,138百万円増加、工具、器具及び備品(純額)が1,376百万円増加、投資有価証券が2,998百万円増加、長期預金が9,979百万円増加した一方で、新規物流センターの完成に伴い建設仮勘定は1,222百万円減少した。

負債合計は、前期末比12,178百万円増加の90,297百万円となった。主な増減要因は、流動負債が、買入消却により1年内償還予定の転換社債が20,146百万円減少したことなどにより、17,498百万円減少の33,183百万円となったことである。一方で固定負債は、2030年満期ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債の発行により転換社債が22,000百万円増加、長期借入金が6,468百万円増加したことなどにより、29,677百万円増加の57,113百万円となった。

純資産合計は、前期末比4,932百万円増加の65,364百万円となった。利益剰余金は3,120百万円増加し、その他有価証券評価差額金は1,437百万円増加した。自己資本比率は40.1%となり、前期末の41.7%と比べ1.6ポイント低下したが、財務の健全性は良好であると評価できる。

4. キャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは13,362百万円の収入(前期は8,897百万円の収入)となった。これは主に、税金等調整前当期純利益12,062百万円、減価償却費4,131百万円、のれん償却額569百万円、賞与引当金の増加53百万円があった一方で、仕入債務の減少276百万円、法人税等の支払額4,024百万円などがあったことによる。投資活動によるキャッシュ・フローは、39,173百万円の支出(前期は10,606百万円の支出)となった。これは主に、有形固定資産の取得による支出27,839百万円、定期預金の預入による支出9,950百万円、投資有価証券の取得による支出828百万円、敷金及び保証金の差入による支出517百万円などがあったことによる。財務活動によるキャッシュ・フローは、4,654百万円の収入(前期は3,035百万円の支出)となった。これは主に、転換社債の発行による収入22,000百万円、長期借入れによる収入14,230百万円があった一方で、転換社債の償還による支出20,000百万円、長期借入金の返済による支出6,624百万円、配当金の支払額4,327百万円があったことによる。

現金及び現金同等物の減少額は21,157百万円(前期は4,744百万円の減少)となり、期末における現金及び現金同等物の残高は19,979百万円で、期首の41,136百万円から減少した。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 星 匠)

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