■児玉化学工業の株主還元策
2026年3月期は、事業再生ADR手続の完遂後の収益基盤強化と買収による業容拡大を踏まえ、1株当たり年間10.0円(配当性向0.7%)の期末配当を実施し、1998年3月期以来の28年ぶりの復配となった。2027年3月期も年間10.0円(同11.1%)を予定している。
同社では、株主への利益還元を経営の最重要課題の1つとして位置付け、現中期経営計画期間中は、年間10.0円を堅守することを基本としつつ、計画を上振れる場合は自己株買いも検討し、総還元性向は10%以上の維持を目指している。既に、6月10日付で、発行済株式数(自己株式を除く)に対する割合で0.77%にあたる120,000株を上限(金額上限は7000万円)とする自己株買いが公表されており、計画比で業績が上振れていけば、さらなる自己株買いが実施される可能性が高い。
なお、現状のPBRは0.5倍を切る水準で推移しているが、事業再生途中にある柳河精機の国内事業を黒字化させるなど、各事業セグメントの収益基盤強化を進めるとともに、シナジー発現、ハブ&サテライト構想などの成長戦略の着実な進展を見せることで、株価水準の見直しを目指している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 渡邉 俊輔)