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芙蓉リース Research Memo(1):2026年3月期は再エネ関連損失による影響を除けば、総じて計画線で推移

■要約

芙蓉総合リースは、1969年に(株)富士銀行(現 (株)みずほ銀行)をはじめとする芙蓉グループ6社にて設立された総合リース会社である。「不動産」や「エネルギー環境」などに強みがあり、年間の契約実行高は2兆2,011億円(2026年3月期実績)、営業資産残高は3兆2,531億円に上る(2026年3月末現在)。海外再エネ関連の損失計上により、足元業績は一旦後退したものの、一過性損失を除けば、成長ドライバーに位置付けた事業分野の営業資産が着実に増加していることに加え、M&Aやパートナー各社との協業を通じた事業領域の拡大等により、業績は順調に拡大してきた。2023年3月期から中期経営計画「Fuyo Shared Value 2026」(5ヶ年)をスタートし、「社会課題の解決」と「経済価値」の同時実現による持続的な成長を目指している。

1. 2026年3月期の業績概要
2026年3月期の業績は、営業利益が前期比37.4%減の405億円、経常利益が同44.6%減の382億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同52.4%減の216億円と、海外再エネ関連の損失計上により大きく下振れた。ただし、当該損失を除くと、国内金利上昇に伴う資金原価増を含む、各種コストの増加をベース利益の伸びで打ち返し、経常利益は前期を上回る水準を確保した。特に、注力する「モビリティ/ロジスティクス」が順調に伸びたほか、「不動産」における売却益の拡大が寄与した。また、活動面については、引き続き専門性の高いパートナー各社(海外を含む)との協業やグループ内連携等により、各方面で将来を見据えた取り組みが進展している。

2. 2027年3月期の業績予想
中期経営計画の最終年度となる2027年3月期の連結業績について同社は、営業利益を前期比72.7%増の700億円、経常利益を同96.1%増の750億円、親会社株主に帰属する当期純利益を同122.6%増の480億円と、各段階利益で大幅な増益を見込んでいる。前期業績を下押しした海外再エネ関損失がなくなることが大幅増益の主因である。また、引き続き国内金利の上昇による影響が想定されるものの、成長領域を中心に資産を積み上げ、ベース利益の底上げを図る計画である。

3. 中期経営計画
2023年3月期よりスタートした中期経営計画「Fuyo Shared Value 2026」(5ヶ年)は、社会課題の解決と経済価値の同時実現により持続的な成長を実現する戦略をベースとしている。経営目標についても財務、非財務の両方の項目を掲げている。今回、再エネ関連の損失計上により業績は一旦後退したものの、今後の方向性や最終年度の目標値に現時点で見直しはない。1) 社会的な地殻変動を捉えた戦略的成長を目指すライジングトランスフォーメーション(以下、RT)分野(モビリティ/ロジスティクス、サーキュラーエコノミー)、2) 市場トレンドを捉えた加速度的成長を目指すアクセラレーティングトランスフォーメーション(以下、AT)分野(エネルギー環境、BPO/ICT、ヘルスケア)、3) 中核分野の安定的成長を目指すグロウイングパフォーマンス(以下、GP)分野(不動産、航空機)を成長ドライバーとしたうえで、マーケットの拡大・創出が見込まれるRT及びAT分野へ経営資源を集中投下する方針だ。GP分野については差別化による収益性の向上を図る戦略である。財務目標は、経常利益750億円、ROA2.5%、自己資本比率13~15%、ROE10%以上を目指す。非財務目標は、環境(脱炭素社会、循環型社会)、社会とひと、人材投資を中心に取り組むべき項目を設定している。

■Key Points
・2026年3月期は海外再エネ関連損失により一旦後退するも、当該損失を除けば経常利益は前期を上回る水準を確保
・2027年3月期は大幅増益を見込み、中期経営計画の達成を目指す
・最終年度を迎えた中期経営計画「Fuyo Shared Value 2026」では、ひとの成長と対話を通じた「社会課題の解決」と「経済価値」の同時実現による持続的な成長を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)

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