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新興市場見通し:生成AI関連銘柄が敬遠され宇宙関連株が資金の受け皿に、金利上昇は要警戒

■新規資金流入観測もあり買いが優勢に

今週の新興市場は上昇。日経平均は節目の7万円前後でもみ合い、先週末比0.55%高と2週ぶりに上昇した。グロース市場指数は同7.34%高、グロース250指数は同7.41%高と、ともに6週ぶりに大幅上昇。グロース市場指数は、6月26日に年初来安値を付けて値頃感が増していたところに、日経平均の上昇が追い風となった。新四半期入りに伴う新規資金流入観測もあり、週末にかけて買いが優勢となった。時価総額最上位グループの銘柄を算出対象とするグロース市場コア指数も同9.77%高と5週ぶりに上昇した。

時価総額上位銘柄では、Synspectiveが先週末比12.37%高と3週ぶりに上昇した。野村証券が「株価調整を受けた宇宙サービス投資戦略」と題するレポートで、中長期成長力による銘柄選別が必要だと指摘し、同銘柄を「トップピック」としたことが買いを誘った。MTGは同11.57%高。AI関連株以外の銘柄への分散投資需要を背景に、週末3日に8380円まで買い進まれ、上場来高値を更新した。一方、QDレーザは同8.63%安と2週ぶりに下落。先週に量子コンピューター開発推進の米国大統領令を手掛かりに急伸した反動で売られた。

その他、アスタリスクが同91.18%高と、週間値上がり率はグロース市場首位となった。6月30日正午に、買い物かごをレジに置くだけで複数商品の値段を読み取るRFIDセルフレジの導入支援事業を本格展開すると発表し、買い人気に火が点いた。中村超硬は、芝浦工業大学とレアアースイオンの回収技術で共同研究を始めると発表し、同64.31%高と急騰した。一方で、LiNKXは6月30日まで5営業日連続ストップ高で同46.60%高の後、週末7月3日にかけて値を崩し、同2.05%安と上に「行ってこい」で終わった。

今週は、子供向け体操教室や放課後デイサービス施設などを運営するネイスが、6月30日にグロース市場に上場した。初値は1476円と公開価格1320円を11.8%上回った。

■生成AI関連以外の銘柄に買いが向かう展開か

来週の新興市場は、過熱感の強いキオクシアホールディングスなどプライム市場の超大型生成AI関連株の値動きを横目に、生成AI関連以外の銘柄に買いが向かう展開が予想される。複数年次にわたる防衛費増額の政府方針を底流に、Synspectiveやアストロスケールホールディングスなど、流動性の高い宇宙関連銘柄が資金の受け皿となろう。物価高騰下での短期就労ニーズの高まりから、タイミーも注目されそうだ。

長期金利の指標となる10年物国債利回りが今週末3日に2.810%と、29年ぶりの水準に上昇した。高市内閣の「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」原案が、日本円と日本国債売りの材料と市場で受け止められている。円安が進めば、輸入物価上昇によるインフレ加速懸念から金利がさらに上がり、新興市場を含めた東京株式市場全体に売り圧力が増すリスクが意識される。5月に付けた上場来高値からの調整過程にあるパワーエックスなどの一段安リスクに留意したい。

7月15日のチャットプラス上場までIPOの空白期間に入る。同社はAIを駆使したチャットによる顧客対応システムを開発するIT企業で、直近の初物人気もあって前評判は高い。4月9日上場のソフトテックスから6月30日のネイスまで8銘柄連続で初値が公開価格を上回っており、初物人気の継続が期待される。

今週は東証が、レシピ動画メディアの「デリッシュキッチン」などを展開するエブリーのグロース市場上場を承認した。上場予定日は8月4日。目論見書ベースの上場時価総額は50億円を下回る小型案件で、需給の引き締まりが予想される。

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