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EG Research Memo(3):前年同期比減収となるも1Q比では反転。構造改革と人的投資が先行し減益に

■業績動向

1. 2026年9月期中間期の業績
イー・ガーディアンの2026年9月期中間期の連結業績は、売上高が前年同期比6.9%減の5,464百万円、営業利益が同39.0%減の567百万円、経常利益が同36.7%減の590百万円、親会社株主に帰属する中間純利益が同38.5%減の373百万円と減収減益となったが、第2四半期の売上高は第1四半期比で6.6%増の2,820百万円と底打ちが確認できる。

売上高に関しては、監視業務における既存大口先の売上減少及びゲームサポートの大型案件終了を主因として減収となった。ソーシャルサポート事業ではEC・フリマサイト向けのカスタマーサポートやFintech関連サービスの本人確認業務が、サイバーセキュリティ事業ではクラウド型WAF及びコンサルティングサービスがそれぞれ好調に推移したものの、監視業務やゲームサポートの落ち込みをカバーするに至らなかった。

利益面では、売上高の減少、AI戦略・営業・マーケティング分野の人材の採用、拠点再編に伴う一時費用などにより減益となった。営業利益率では前年同期比を5.4ポイント下回る10.4%となった。なお、減益要因はいずれも下期には解消されていくことが予想される。

業務種類別では、ソーシャルサポートの売上高は前年同期比6.0%減の3,472百万円となった。不動産や教育関連などの新領域への営業活動を強化し、新規顧客の売上高は増加している。ゲームサポートの売上高は同24.9%減の559百万円と減収となった。新規顧客のカスタマーサポート業務の売上高が増加したものの、前期の大型案件の反動減やヒットタイトル不足の影響を吸収するには至らなかった。アド・プロセスの売上高は5.8%減の613百万円と減収となった。新規顧客開拓に注力したものの、既存顧客の売上高の減少を吸収できなかった。サイバーセキュリティの売上高は同15.0%増の548百万円となった。クラウド型及びソフトウェア型ともにWAFの売上高が増加した。その他の売上高は同10.2%減の270百万円となった。

2026年3月末の財務指標では、自己資本比率89.9%、流動比率1,010.8%と極めて安全性が高い。現金及び預金10,638百万円、有利子負債ゼロと資金(調達)余力も十分であることから、今後のM&A戦略を推進するうえで財務基盤は健全である。ちなみに、2026年6月のアウトソーシングコミュニケーションズの株式取得における取得対価290百万円(アドバイザリー費用等を含めた取得原価の概算は294.5百万円)であり、財務力への影響は軽微である。

2026年9月期は売上高120億円、営業益16億円の期初予想を据え置き。下期の大型案件とAI実装効果を織り込む
2. 2026年9月期の業績予想
2026年9月期の連結業績予想は、売上高が前期比6.1%増の12,009百万円、営業利益が同6.7%増の1,604百万円、経常利益が同6.5%増の1,629百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同9.6%増の1,033百万円となり、売上高の再成長及び収益性の向上を目指す。通期売上高目標に対する進捗率は45.5%、営業利益は35.3%にとどまるが、下期には、ソーシャルサポートでの大型案件受注、センターの収支改善、AI実装に伴う利益率改善が見込まれるため、期初の業績予想を据え置いた。

BPO事業においては、これまでもAIの活用を進めてきたが、今後はその知見を応用し、AIを駆使したより迅速かつ正確な業務処理や分析サービスへと展開する方針である。目指す事業モデルとしては、次世代型「AI-BPO」を掲げ、労働集約型から高付加価値型へ、フロー型からストック型への転換を急ぐ。AI開発は、チェンジHDグループとの連携はもとより、AI戦略統括部の新設、すべてのセンター社員へのClaude Code環境の提供など矢継ぎ早に体制整備が進んでいる。

サイバーセキュリティ事業においては、機密情報の漏洩被害等のサイバー攻撃に加え、生成AIの普及に伴う新たなセキュリティリスクも著しく増加する外部環境の下、同社は脆弱性診断、WAF、コンサルティングサービスを軸に、市場の需要に応じてワンストップでサイバーセキュリティサービスを提供するため、サービスラインナップの拡充を継続する。能動的サイバー防御関連法の施行による今後のサイバーセキュリティ需要の裾野の拡大に対しては、セキュリティ研修やe-learningコンテンツの拡充を行った(上期末までに7講座357コンテンツ)。下期より売上貢献が始まるとともに、教育分野の顧客のアップセル・クロスセル展開を通じて成長を加速する。サイバーセキュリティ事業においても、AIによる既知リスクの自動対応の徹底などAI活用を推進し、未知のリスクや、より専門的な脅威分析には人が対応するハイブリッド戦略を展開し、セキュリティレベルの抜本的な向上と業務の高度化を実現する。

弊社では、BPO領域及びサイバーセキュリティ領域の外部環境がおおむね良好であることや、BPO分野でのAI活用や体制整備の急速な進展などから、通期の着地予想は妥当であると考えている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)

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