マネーボイス メニュー

藤商事 Research Memo(3):2026年3月期は厳しい環境下で販売が低迷、4期ぶりに損失を計上

■藤商事の業績動向

1. 2026年3月期の業績概要
2026年3月期の連結業績は、売上高が前期比32.0%減の23,542百万円、営業損失が3,902百万円(前期は3,192百万円の利益)、経常損失が3,711百万円(同3,406百万円の利益)、親会社株主に帰属する当期純損失が2,083百万円(同2,568百万円の利益)と2期連続の減収となり、段階利益は4期ぶりに損失を計上した。遊技ホール数の減少に伴い、遊技機器の市場規模も緩やかな減少基調をたどるなかで、販売台数の大幅減が収益悪化要因となった。また、会社計画比では発売した機種の販売に苦戦したことに加え、パチスロ遊技機で第4四半期に予定していた1機種の販売を延期したことも下振れ要因となった。特別利益として投資有価証券売却益1,753百万円を計上したが、本業での損失分を埋めきれなかった。

売上総利益は前期比31.6%減の12,073百万円となり、売上総利益率は同0.2ポイント上昇の51.3%となった。売上総利益率の上昇要因は、前期の売上総利益がパチンコ遊技機本体枠の在庫評価損約10億円の計上により低かったためで、同要因を除けば約2.6ポイント低下したものと見られる。パチンコ遊技機では、新規タイトル4機種がスマート遊技機となり、相対的に原価率の高い本体販売の比率が上昇したことも一因だ。パチンコ遊技機の販売形態には、本体枠も含めて販売する本体販売のほか、盤面(パネル)とサイドユニットのみ交換して販売するパネル販売がある。スマート遊技機は内部機構が従来機と異なるため、従来機と入れ替えする場合は必然的に本体販売となり、本体枠分の原材料費が販売価格に含まれるため販売単価及び原価率が高くなる傾向にある。

販管費は前期比10.4%増の15,976百万円となった。項目別の前期比増減を見ると、人件費が賞与引当金の減少により396百万円減少したほか、販売台数の減少により販売手数料が259百万円減少した。一方で、研究開発費が1,770百万円、広告宣伝費が235百万円、その他販管費が155百万円それぞれ増加した。研究開発費については、新枠・新筐体の開発やパチスロ遊技機の開発ライン数を増やしたことが増加要因となった。広告宣伝費は、パチンコ遊技機の新機種で新たに搭載した「BIGスタート」の特別プロモーション施策や、2024年7月より開始した「anime blast(アニメブラスト)※」の運営費用等が増加要因となった。なお、直販比率が若干上昇したことにより、販売手数料の対売上比率は前期の1.6%から1.2%に低下した。2026年3月末の従業員数は主に開発人員の増員により、前年同期比15名増の473名となった。

※ YouTube、X、Instagram、TikTokでアニメの声優陣なども出演してアニメコンテンツ自体の魅力を発信している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

シェアランキング

編集部のオススメ記事

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
MONEY VOICEの最新情報をお届けします。