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くすりの窓口 Research Memo(7):2026年3月期は予想を上回る大幅増収増益で過去最高業績

■くすりの窓口の業績動向

1. 2026年3月期の業績概要
2026年3月期の連結業績(第4四半期よりメディ・ウェブ及びイーディライトを新規連結)は、売上高が前期比10.1%増の12,330百万円、営業利益が同37.3%増の2,681百万円、経常利益が同37.4%増の2,666百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同45.1%増の2,952百万円、EBITDAが同28.3%増の4,186百万円となった。期初予想(2025年5月14日付の公表値、売上高12,300百万円、営業利益2,200百万円、経常利益2,135百万円、親会社株主に帰属する当期純利益2,240百万円)及び2度の修正予想(2026年2月13日付で各利益を上方修正、同年4月24日付で売上高、各利益とも上方修正)を上回る大幅増収増益で過去最高となった。全体としてストック売上高とストック粗利が順調に積み上がり、販管費の適切なコントロールも寄与した。事業別では、基幹システム事業において前期の特需の反動があったものの、メディア事業とみんなのお薬箱事業の高成長がけん引した。全社ベースのストック売上高は同18.3%増の8,573百万円、ストック粗利は同24.4%増の3,580百万円、ストック粗利率は同2.1ポイント上昇して過去最高の41.8%となった。また全社ベースの顧客数は前期末比20.4%増の53,441施設、施設ARPUは同1.1千円増加して15.9千円となった。

決算短信上の全社ベース売上総利益は前期比7.7%増加し、売上総利益率は同1.3ポイント低下の56.5%となった。売上総利益率は先行投資の影響でやや低下した。販管費はグループ全体での適正なコスト削減により同5.1%減少し、販管費率は同5.6ポイント低下の34.8%となった。グループ従業員数が減少(期末時点の従業員数は前期末比21人減の650人、内訳は従業員数がM&A等により同9人増の531人、業務委託が同30人減の119人)したが、DXによる業務効率化でカバーした。この結果、営業利益率は同4.4ポイント上昇の21.8%、経常利益率は同4.3ポイント上昇の21.6%となった。親会社株主に帰属する当期純利益については、2025年9月1日に実施した減資に伴い、繰越欠損金に係る繰延税金資産を追加計上したことも寄与した。ROEは同2.3ポイント上昇の29.8%となった。

メディア事業とみんなのお薬箱事業が高成長

2. 事業別の動向
メディア事業は売上高が前期比13.9%増の5,020百万円(ショット売上高が同11.5%減の1,197百万円、ストック売上高が同25.2%増の3,823百万円)で、ストック粗利が同51.9%増の1,805百万円だった。ショット売上高は前期の特需(調剤報酬改定による加算要件のサービス需要)が一巡したため減収となったが、ストック売上高が施設保有数の増加及び処方箋ネット受付数の増加に伴って大幅増収となり、ストック粗利も大幅に増加した。期末時点の「EPARKくすりの窓口」の施設保有数は前期末比2,171施設増加して24,539施設となった。四半期別のストック粗利は第1四半期が388百万円、第2四半期が357百万円、第3四半期が426百万円、第4四半期が634百万円だった。第3四半期からはファストドクターとの業務提携効果、第4四半期からはメディ・ウェブ及びイーディライトの新規連結も寄与した。通期ベースでのストック粗利率は前期比7.6ポイント上昇して過去最高の47.2%となった。

みんなのお薬箱事業は売上高が前期比13.4%増の3,547百万円(ショット売上高が同20.6%増の557百万円、ストック売上高が同12.2%増の2,990百万円)で、ストック粗利が同16.8%増の1,523百万円だった。ショット売上高は「仕入れサポートサービス」の顧客獲得が回復基調となったことにより増収となった。ストック売上高は施設保有数の増加に伴って増収となり、ストック粗利も順調に増加した。期末時点の施設保有数は前期末比1,474施設増加の19,375施設となった。四半期別のストック粗利は第1四半期が383百万円、第2四半期が369百万円、第3四半期が383百万円、第4四半期が388百万円だった。通期ベースでのストック粗利率は前期比2.0ポイント上昇して過去最高の50.9%となった。

基幹システム事業は売上高が前期比2.0%減の3,484百万円(ショット売上高が同7.9%減の1,878百万円、ストック売上高が同6.2%増の1,607百万円)で、ストック粗利が同17.7%減の483百万円だった。売上面ではショット売上高が前期の特需(補助金給付対象の「電子処方箋管理サービス」新機能の獲得増加)の反動影響で減収となったが、ストック売上高は調剤監査システムと電子カルテの導入により順調に増加した。ストック粗利は子会社でのストック売上・原価の定義変更及び新商品関連の先行投資の影響で減少した。期末時点の施設保有数は前期末比391施設増加の8,439施設となった。四半期別のストック粗利は第1四半期が139百万円、第2四半期が117百万円、第3四半期が112百万円、第4四半期が115百万円だった。通期ベースでのストック粗利率は同8.7ポイント低下の30.1%となった。

財務の健全性は良好

3. 財務状況
財務面で見ると、2026年3月期末の資産合計は前期末比5,659百万円増加の17,816百万円となった。主に現金及び預金が3,099百万円増加、売掛金が536百万円増加、のれんが362百万円増加、投資有価証券が323百万円増加、株主、役員又は従業員に対する長期貸付金が499百万円増加、繰延税金資産が562百万円増加した。負債合計は同2,711百万円増加の6,352百万円となった。主に運転資金を使途とする短期借入により長短借入金合計が2,757百万円増加の2,821百万円となった。純資産合計は同2,947百万円増加の11,464百万円となった。主に資本金が1,508百万円減少した一方で、資本剰余金が1,734百万円増加、利益剰余金が2,649百万円増加した。なお2025年9月1日付の減資によって資本の額を減少し、その他資本剰余金に振り替えたが、純資産額に影響はない。この結果、自己資本比率は同5.8ポイント低下の63.7%となった。自己資本比率は低下したが特に懸念する水準ではなく、キャッシュ・フローの状況を含めて財務の健全性は良好と弊社では評価している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展)

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