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デリカフHD Research Memo(7):外食・中食産業のインフラ事業者として売上1,000億円を目指す(2)

■デリカフーズホールディングスの今後の見通し

(3) 財務戦略
財務戦略としては、キャッシュ・フローの配分適正化を進めるほか、株主還元の強化や資本コストを意識した経営に取り組む。また、今後の物流事業の成長に向けた投資資金を確保すべく、DBJを割当先とする転換社債(7.5億円:物流拠点への投資に充当)及び新株予約権(7.5億円:将来のM&A・アライアンス資金に充当)を発行し、DBJと資本業務提携を行った。転換価額及び行使価額はいずれも881円で、株価が1,000円を超えた場合に限り行使可能な条件となっている。このため、株価が1,000円未満では、今回のエクイティファイナンスによる売り需要は発生しないことになる。

DBJは今後、同社の次期中期経営計画の検討・開示支援、並びに戦略的M&Aや中長期成長戦略の検討・実行支援等を行う。また、同社は食農・デジタル分野を中心としたDBJの国内外のネットワークを活用して、青果物サプライチェーンの強靭化や経営の高度化・効率化を推進する。

(4) 長期ビジョン
同社は長期ビジョン(10年後のありたい姿)として、第1に、野菜の価値と可能性を徹底的に追求して農業と健康増進に貢献する「野菜の総合加工メーカーとしてのポジションを確立」すること、第2に、農業従事者の高齢化が進み将来の野菜の国内自給率低下が懸念されるなか、「持続可能な農業の実現」に貢献すること、第3に、「個人の幸福と会社の繁栄の両立を実現」し、人々から選ばれ社会から必要とされる企業になることの3点を挙げており、これらのビジョンを実現することで、2034年度に売上高1,000億円、経常利益率4~5%、ROE10~15%の水準を目指す。特に今後は、物流事業を成長ドライバーとして積極的に拡大していくことで、「業務用青果物の卸売事業者」から「外食・中食産業のインフラ事業者」への進化が見込まれる。

今後の成長戦略として、青果物の加工流通事業では、各種ポートフォリオの変革、海外進出、M&Aによる事業拡大などに注力し、物流事業では、3PL事業の拡大やM&Aによる事業基盤の拡大を推進していく。また、調達の安定化に向けては、貯蔵施設の設置と拡大、自社農場の拡大、農作業領域の転換などに取り組み、持続可能な農業の実現に向けては、輸入野菜の国産化、業務加工用野菜の推進、就農支援事業の育成などに取り組んでいく。特に物流事業については、コスト上昇と人手不足を課題としている顧客企業も多く、自社物流ネットワークを構築している強みを生かして受注を獲得し、高成長を実現する可能性が高いと弊社では見ており、今後の動向が注目される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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