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ラサ商事 Research Memo(8):大型案件獲得の影響を除けば、中期経営計画の想定内の動き(2)

■ラサ商事の今後の見通し

3. 資本コスト経営の取り組み
同社は、株主資本コストをCAPM(資本資産価格モデル)から約4~7%と推計する一方、投資家の期待値としては8%程度が求められると認識して、株主資本コストを上回る水準にROEを向上させることを目指してきた。しかし、ROEが想定する株主資本コストを上回った時点においても、株価収益率(PER)や株価純資産倍率(PBR)で見て株価が割安な水準にとどまると判断し、成長戦略の推進やさらなる株主還元、IR活動の強化、人的資本経営の推進等の取り組みが必要との認識に至った。こうした認識の下、同社は2025年5月14日開催の取締役会において「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」について決議した。背景には、東証がプライム市場及びスタンダード市場の全上場会社を対象に、資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応を要請するなど、世の中の大きな流れの変化もある。

上記決議の具体的内容として「成長分野への投資」「資本政策」「収益性の向上」「IR活動のさらなる充実」が挙げられるが、その多くは中期経営計画の方針や目標と重複する。むしろ、中期経営計画の株主還元方針や経営目標を決めるうえで、資本コストを意識したものと捉えられる。中期経営計画の内容と重複しない項目としては「IR活動のさらなる充実」が挙げられ、決算説明会(年2回)、個人投資家向け説明会(年数回)、機関投資家とのスモールミーティング(随時)などの回数をさらに増やすとともに、各種メディアを活用したIR活動のほか、機関投資家向けIRレポートを展開していく方針である。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 古川 聖治)

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