マネーボイス メニュー

FJネクHD Research Memo(1):2026年3月期は過去最高業績更新、2027年3月期も好調継続し増配予定

■要約

1. 会社概要
FJネクストホールディングスは、東京都心を基盤とした単身者向け資産運用型マンション自社ブランド「ガーラマンションシリーズ」、ファミリー層向けマンション自社ブランド「ガーラ・レジデンスシリーズ」の開発及び販売を主力事業としている。また、販売した物件を中心に不動産管理事業も手掛けている。デザイン性や安全性、快適性など、居住者目線に立った企画・開発により高い入居率を確保していることが「ガーラ」ブランドの価値を高めている。将来の年金受給に対する不安や相続税対策などの課題を抱える個人からの購入需要も底堅く、同社の業績は順調に拡大してきた。2021年3月期はコロナ禍の影響により業績は一旦後退したものの、2022年3月期にV字回復すると、2024年3月期の売上高は初めて1,000億円を突破した。2026年3月期は過去最高売上高を3年連続で更新し、同社がまだ成長過程にあることを示すことができた。

2. 2026年3月期の業績
2026年3月期の業績は、売上高が前期比26.6%増の142,374百万円、営業利益が同51.8%増の14,402百万円と計画を上回る増収増益となり、過去最高業績を大きく更新した。主力の「不動産開発事業」におけるマンション販売戸数は3,878戸(前期比629戸増)となり、中古マンション販売を含めて過去最多を更新した。「不動産管理事業」も賃貸管理戸数の積み上げにより着実な伸びを実現した。さらに「建設事業」は好調な受注環境を背景に完成工事件数を大幅に伸ばすことができた。利益面でも、工事原価の高騰や中古マンション販売の構成比の高まりが利益率を下げる要因となったものの、増収による固定費軽減効果に加え、採算管理の徹底や選別受注などにより、営業利益率は10.1%(前期は8.4%)に改善し、大幅な増益を実現した。

3. 2027年3月期の業績予想
2027年3月期の業績予想について同社は、売上高を前期比6.8%増の152,000百万円、営業利益を同4.2%増の15,000百万円と増収増益を見込んでいる。引き続き「不動産開発事業」と「建設事業」の持続的成長が増収に寄与する。「不動産開発事業」における販売戸数は4,000戸(前期比122戸増)を見込む。利益面でも、各セグメントにおける原材料価格の高止まりが見込まれるものの、増収による収益の押し上げにより増益を確保する。また、年間配当については、前期比14円増(普通配当比24円増)の1株当たり80円を予定する。

4. 成長戦略
同社は資産運用型マンション事業を通じて、人口回帰の進む都心エリアへの良質な賃貸住宅の提供、一般サラリーマン向けを中心とした長期的な資産運用機会の提供など、社会的意義を担うことにより持続的な成長を実現する方針である。金融環境や物価動向などを含め、先行き不透明感が漂うなかでも、家賃収入は総じて上昇傾向にあり、資産運用型マンションへの投資意欲も根強いことが確認された。フローとストックを組み合わせた独自のビジネスモデルの強みを生かし、資産価値の維持・向上を図るとともに、供給エリアを都心から段階的に拡大し、収益基盤の拡充を目指す。売上高は既に1,000億円を超え、新たなステージを迎えるなかで、今後、どのような進化を遂げるのかが大いに注目される。

■Key Points
・2026年3月期は計画を上回る増収増益となり、過去最高業績を更新
・2027年3月期も拡大基調の継続により、大幅増配を予定
・フローとストックを組み合わせた独自のビジネスモデルの強みを生かし、供給エリアの拡大・収益基盤の拡充を進め、持続的な成長を目指す

■会社概要
東京都心を基盤とする「ガーラ」ブランドの資産運用型マンション事業が主力
1. 事業内容
同社は、東京都心を基盤とした資産運用型マンション「ガーラマンションシリーズ」、ファミリー層向けマンション「ガーラ・レジデンスシリーズ」の開発及び販売を主力事業としている。また、販売した物件を中心に不動産管理事業も手掛けている。事業セグメントは、「不動産開発事業」「不動産管理事業」「建設事業」「旅館事業」の4つに分類されるが、主力の「不動産開発事業」が売上高の89.7%を占めている。

2. 沿革
同社は、現 代表取締役会長の肥田幸春(ひだゆきはる)氏が、「人々が高い次元で生活を堪能するための住空間の創造や、長期にわたって資産価値を維持するための総合的な資産運用・管理システムを構築することで、お客様の資産運用をサポートし、不動産の価値を高めたい」と考え、「都市住空間への挑戦と創造を通して、豊かな社会づくりに貢献していく。」という経営理念の下、1980年7月に「不動住販(株)」として設立された。

1991年6月には「(株)エフ・ジェー・ネクスト」に商号変更した。1994年から資産運用型マンション自社ブランドの「ガーラマンションシリーズ」の分譲を開始すると、首都圏の賃貸需要、並びに購入需要の拡大を背景として順調に業績を伸ばした。特に、「ガーラ」ブランドに対する信頼性や認知度の向上が同社の業績を支えてきた。

2004年に東京証券取引所(以下、東証)JASDAQ市場に上場すると、これまでの供給実績に加えて、上場会社としての信用力や資金力などが販売面や仕入開発面でアドバンテージを高め、同社の成長を加速させてきた。2005年に首都圏投資用マンション供給戸数ランキング((株)不動産経済研究所調べ)で初の第1位を獲得し、以降、常にトップ水準を維持してきた※。2007年3月に東証二部に上場すると、2013年10月には一部指定となった。2021年10月1日付でグループ企業価値の向上を目的として持株会社体制へ移行し、商号を「(株)FJネクストホールディングス」へ変更した。また、2022年4月からは東証新市場区分であるプライム市場へ移行した。2024年6月には、肥田恵輔(ひだけいすけ)氏が新社長に就任した。

※ 最近の実績では、2023年に5年連続で第1位、2025年8月発表の最新データによると2024年は3位を獲得。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)

シェアランキング

編集部のオススメ記事

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
MONEY VOICEの最新情報をお届けします。