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iーplug Research Memo(3):アプローチの起点など競争優位性の高い「OfferBox」

■i-plugの事業概要

1. 「OfferBox」
新卒オファー型就活サービス「OfferBox」の企業側のビジネスフローは、企業情報や採用担当者の紹介文など自社のプロフィールを入力した後、検索機能を利用して学生を検索、気になる学生を見つけたらプロフィールを確認して、説明会や面接への参加を促すオファーを送る。学生がオファーを承認したら、少人数座談会や個人面談などに招待し学生との相互理解を深める。企業は一連のフローのなかで選考し、採用したい学生を決定したのちに入社合意の確認をする、という流れになっている。

「OfferBox」の仕組みに関わる特徴は、企業からアプローチする仕組み、豊富な学生プロフィール情報、行動データを用いた機械学習、適性検査結果を含む多様な検索軸、決定に導くナレッジと支援体制など多岐にわたる。一方、こうした仕組み自体は模倣可能であり、現に類似サービスも出てきている。しかし、そのなかで「OfferBox」が高い成長性を持続できているのは、独自モデルによる競争優位性と、それを可能にした企業文化にある。特に競争優位性は、情報強者の企業から情報弱者の学生にアプローチするモデルになっているためミスマッチが発生しにくいこと(アプローチの起点)、企業が学生の充実したプロフィールを見てダイレクトにアプローチするため必然的に出会いの確率が高くなるWin-Winのマッチングであること(採用手法の構造)、オファー送受信数制限機能の実装や改善の積み重ね、リアルイベントの開催など登録した学生と企業を「動かす」様々な仕組み(ビジネスの要所)という3つの違いに起因する。これにより、プラットフォームとして、オファーの質や開封率の高さといった質的競争優位性、1学年24万人近い登録学生数や22,000社を超える登録企業数といった量的競争優位性を構築した。

その他の特徴として、「OfferBox」には成功報酬型と早期定額型という2つの料金体系がある。同社は、成功報酬型を入口に独自の営業マーケティングによってリピート利用企業数を伸ばすことで、安定収益源となる早期定額型を着実に増やしていく手法を取っている。成功報酬型は、3月1日の採用広報解禁日からオファー送信ができ、入社合意に至った時点で費用が発生する。導入のための費用がないうえ、入社以前に学生が内定を辞退した場合は成功報酬を返金する契約となっており、初めてダイレクトリクルーティングを利用する企業にとって利用しやすいという特徴がある。早期定額型は、3年生時のインターンシップへの参加促進など採用広報解禁以前からオファー送信が可能となっている。契約時に利用料金と採用枠料金を一括して支払い、内定辞退が生じた場合でも返金しない契約となっているが、1人当たりの採用単価を低く抑えられるうえ、長期間サービスを利用できることから採用の可能性を一層高められる(さらに通常の早期定額型より最大2ヶ月早くオファーできるEXオプションもある)。近年の採用活動の早期化やダイレクトリクルーティングというサービスの認知度向上により、新規契約時から早期定額型を選択する企業が増えている。なお、早期定額型で超過した採用枠を、成功報酬型でカバーするケースもあるようだ。また、受注時に料金が一括入金されるため、営業キャッシュ・フローは営業利益に対して大きくなる傾向があり、財務基盤が良化するという特徴もある。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田 仁光)

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