トーカイ
【介護用品レンタル、調剤薬局、病院業務受託】。2029年3月期までの営業利益CAGR(2026年3月期の実績値と比較)を+4.2%と予想、今後1年程度の目標株価を2,910円とした。
■業績概況/中期経営計画の進捗状況
超高齢社会の進展を背景に、底堅い需要が継続。M&Aを含む積極的な投資により、市場を上回る成長を目指す。コスト増加や制度改定の影響があるなか、サービス価格の適正化や構造改革を通じて付加価値の維持・向上を図る。
■直近決算
・概要
2026年3月期の業績は、売上高159,664百万円、営業利益9,382百万円の増収増益となった。主力のレンタル売上が順調。調剤薬局事業も計画を上回った。また、シルバー事業の原価圧縮、給食事業の不採算事業所撤退が奏功し、大幅増益を達成。
・当社アナリストのコメント
2026年3月期は、売上高・営業利益ともに過去最高を更新。3ヶ年の中期経営計画の初年度として、計画を上回る進捗を示した。シルバー事業、調剤薬局事業では、各種施策の推進により継続的な売上成長につながる取り組みが進展した。
■中期経営計画
・概要
2028年3月期までの3ヶ年の中期経営計画では、最終年度に売上高170,000百万円、営業利益9,500百万円、ROE 8%の達成を掲げる。病院給食のセントラルキッチン化やAI清掃ロボット導入による「事業構造改革」を推進し、M&Aを含み累計250億円の「成長投資」を行う。長期ビジョン「Vision 2035」の実現に向けた「収益性向上と新たな価値創出に向けた種まき」の期間と位置付け。
・当社アナリストのコメント
中期経営計画において、シルバー事業では積極的な出店やM&Aを推進し、国内シェア10%超を目指す。2027年3月期はエネルギーコスト増などで一時的な減益を予想するが、最終年度の利益目標達成に向けた先行投資の側面が強い。構造改革による収益体質の強化が着実に進んでおり、中長期的な企業価値向上への期待は高い。
■投資のポイント
・強み/競争力の源泉
強固かつ広範な顧客基盤を持ち、ストックビジネスによる安定した収益力を確保。高度な供給・メンテナンス体制によるコスト競争力や、多角的な事業展開を通じたグループシナジーを創出。
・株価のアップサイド要因/変化の兆し
中期経営計画の達成は十分可能な水準であり、PBR1倍の回復も期待される。高齢者向け新サービスの実装、出店、M&Aなどの積極投資による収益貢献が進展すれば、目標株価は3,000円(PER15倍水準)も視野に入る可能性がある。
・株主還元
中計期間中累計で「総還元性向70%超」を目安としていたが、達成の目途あり。ROE8%目標に向け必要な株主還元策を検討する。累進配当および配当性向40%超の安定的な配当を継続。また、3%台半ばの配当利回りは魅力的な水準である。
(執筆:フィスコアナリスト 渡邉俊輔)