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新興市場見通し:日米韓の大型生成AI関連株決算にらみ、TOPIX採用候補にも注目

 

■買いに慎重な雰囲気が強まった

今週の新興市場は下落。日経平均は先週末比0.73%高と3週ぶりに反発したが、グロース市場指数は同1.08%安、グロース250指数は同1.30%安と、ともに3週連続で下落した。先週までの株価急落で投資余力が低下しているところに日米の金利上昇が重なり、買いに慎重な雰囲気が強かった。中東情勢の先行き不透明感が再び増したことも弱材料。時価総額最上位グループの銘柄を算出対象とするグロース市場コア指数も同0.76%安と3週連続下落した。

時価総額上位銘柄では、GOが先週末比7.30%高。上場3週目から今週まで4週連続上昇した。野村証券が21日付で投資判断「Buy」、目標株価3400円(21日終値2806円)で新規にカバーを開始したと伝わり、人気を呼んだ。時価総額首位のトライアルホールディングスはもみ合いの末、同0.03%高とほぼ横ばい。高市首相が公約に掲げた消費減税を巡る協議の難航やインフレ加速観測が弱材料となる一方、生成AI関連以外の黒字銘柄を買う動きが株価を支えた。一方、パワーエックスは戻り売りに押され、同4.22%安と先週の4.57%高をほぼ帳消しにした。

その他、アイズが年初来高値を更新し、今週の上昇率は79.59%とグロース市場1位。23日に、売掛債権を現金化するファクタリングのオンラインサービスを個人事業主にも提供すると発表し、事業拡大の期待が高まった。令和アカウンティング・ホールディングスは上場来高値を更新し、同22.37%高。4-6月期営業利益が前年同期比51.2%増と躍進したことが好感された。一方、サクシードは6営業日続落し、同48.73%安と値を崩した。信用取引の増担保措置(27日解除)から買い物が薄い中、6月29日高値示現後の値幅整理が続いた。

今週は、22日に自動運転ベンチャーのティアフォーがグロース市場に上場した。赤字上場とあって買いに慎重な雰囲気が強く、初値は1009円と公開価格1085円を7.0%下回った。

■好決算で日米韓の超大型株がアク抜けとなるか

来週の新興市場は、日米韓の大型生成AI関連株の決算発表後の値動きが地合いを左右しそうだ。29日にアドバンテスト、韓国SKハイニックス、米マイクロソフトが決算発表し、翌30日は東京エレクトロン、韓国サムスン電子、米アップル、31日はキオクシアホールディングスと業績開示が続く。好決算で日米韓の超大型株がアク抜けとなれば、パワーエックスやQDレーザ、データセクションなどに買いが向かおう。

ただ、業績成長期待の高い業種であることから、大型生成AI株が決算発表後もさえない値動きが続けば、引き続きTerra Droneなど防衛予算獲得が見込まれるドローン関連株や、10月のTOPIX組み入れ観測があるジーエヌアイグループやパワーエックス、MTGといった大型銘柄に物色の矛先が向かおう。

今週末大引け後に情報開示のあった銘柄では、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の公募事業に、子宮頸がん向けリンパ球再生医療等製品開発が採択されたリプロセルや、6月のストック売上高が好調だったラストワンマイルなどが注目されそうだ。

来週は、29日に2社のIPOが予定されている。スタンダード上場のビーエイブルは原子力発電所の建設や廃炉を手掛け、グロース上場のアイ・グリッド・ソリューションズは太陽光開発や電力小売り事業を展開する。いずれも原油高騰下で注目されやすいエネルギー関連株であり、好調な初値が期待できそうだ。

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