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IXナレッジ Research Memo(5):業種・顧客ポートフォリオ、DX案件加速、人材マネジメント力が強み

■アイエックス・ナレッジの事業内容

4. 人材マネジメント力
同社では、人材の「採用」「育成」「処遇」における優れた人材マネジメント力が奏功し、人材不足が叫ばれるIT業界にあっても計画どおりの人材確保を実現している。これまで毎年継続的に80名前後の新卒採用を実施しており、2026年4月には81名が入社した。2027年4月入社の新卒採用についても、前年並みの規模を想定している。現在、システムインテグレーター間の人材獲得競争はますます激化している。そのなかにあって、社員1,000名規模以上の大手・中堅SIベンダーは相対的に計画どおりの採用を進めており、同社もその一角を占めている。また近年は、ユーザー企業などの事業会社がIT人材を直接採用する動きも活発化しており、業界の枠を超えた獲得競争が展開されている。このような環境下において、同社はオンライン採用を効果的に活用することで、従来はアプローチが困難であった地方の優秀な人材の確保に成功している。さらに、数年前から注力してきた中途採用についても、即戦力を確保するための有効な手段として定着している。

同社のパートナー企業は全国に200社を超えており、プロジェクトの組成や需要変動への柔軟な対応において重要な役割を担っている。同社はこれらのパートナー企業と一体となった運営を重視しており、パートナー企業の従業員までを含めた教育体制を構築している。さらに、戦略として掲げる「DXニーズへの対応」に向け、クラウドネイティブ人材の育成に注力している。AWSの技術者育成においては、2022年12月に認定資格取得数が200を超える企業として「AWS 200 APN Certification Distinction」の認定を受けるなど、積極的な人材投資を継続してきた。近年では、Microsoft Azureの技術者育成にも力を入れているほか、クラウド領域にとどまらず、アジャイル開発やセキュリティ、AIといった先進技術の習得にも注力している。今後も顧客のDXニーズへの対応力をさらに強化すべく、計画的に資格取得者の育成を推進していく方針である。

同社は、処遇の改善や働き方改革にも積極的に取り組んでいる。子育て支援やワークライフバランスの推進においては、2026年3月に「くるみん認定」を取得した。育児休業取得率は男性が90.9%、女性が100%に達している。このほか、女性の就業環境整備や時間外労働の削減、テレワークの推進、さらには「健康経営優良法人2026」への継続認定など、多彩な施策を展開している。こうした取り組みの結果、同社の平均勤続年数は15年2ヶ月と長期に及んでいる。この定着率の高さは、職場としての魅力を裏付けるものであると同時に、長期にわたって安定した顧客関係を維持するための大きな強みとなっている。

5. 中長期のM&A加速
同社は、2024年10月に経営統合から25周年の節目を迎えた。もともと2社の合併によって誕生した経緯があり、その後も継続的にM&Aを実施してきた実績を持つ。近年、M&Aの検討体制の大幅な刷新を図っている。これまでは外部から提案された案件を個別に評価する受動的なスタンスであったが、現在は経営戦略に基づき、主体的なターゲットの探索や迅速な意思決定を行える体制へと移行している。想定されるM&Aの方向性としては、顧客業種の拡大(実例としてのシーアンドエーコンピューターなど)、サービス提供エリアの拡張、あるいはDX関連の新技術強化などが挙げられる。同社は実質無借金に近い強固な財務基盤を維持しており、こうした積極的なM&A戦略を推進するための資金余力を十分に備えている。その具体的な成果として、2026年5月には、鉄道や交通、電力、上下水道といった社会インフラ分野のシステム開発を手掛けるスタイルを子会社化した。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)

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