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DAIKOX Research Memo(6):事業シフトによる効果で粗利率は上昇

■DAIKO XTECHの業績動向

1. 2026年3月期の業績概要
2026年3月期の連結業績は、売上高が前期比0.4%減の42,500百万円、営業利益が同21.0%減の1,903百万円、経常利益が同20.2%減の1,991百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同14.3%減の1,442百万円となった。販売面においては、利益率の低いハードウェア販売の抑制やネットワーク工事の減少により減収となった。一方で、同社が注力する既存システムの刷新需要(モダナイゼーション案件)やストックビジネスを中心にソフトウェアソリューションが伸長した。これにより、受注高は前期比2.1%増の43,167百万円、受注残高は同6.9%増の10,351百万円となり、将来の業績へつながる先行指標は堅調な推移を示している。

売上総利益は前期比1.3%増の10,688百万円となり、売上総利益率は前期の24.7%から25.1%へと上昇した。モダナイゼーションの一部大型案件における手戻りや追加開発といったプロジェクトロスによる追加原価があったものの、ソフトウェアソリューションへの事業シフトによる収益性の向上がそのコスト増を上回り、売上総利益の増益と売上総利益率の改善に寄与した。一方、販管費が8,784百万円と前期比で7.8%の増加となり、営業利益率は前期の5.6%から4.5%へと低下した。販管費の増加は、自社ソリューションの研究開発費、人的資本への投資(処遇改善や教育投資)に加え、採用強化による人員増といった投資費用の増加による。

ソフトウェアソリューションへの事業シフトとストックビジネスへの転換は順調に進展

2. 事業区分別動向
(1) 重点ソリューション
2026年3月期の売上高は9,142百万円(前期比3.9%増)、受注高は8,872百万円(同0.4%減)、売上総利益は3,051百万円(同0.4%減)となった。文書管理システム「EdiGate DX-Pless」などのペーパーレスソリューションや生産管理システム「rBOM」といったインダストリーソリューションが堅調に伸び増収となった。これまで、ペーパーレスソリューションやインダストリーソリューションの引き合いは電子化・効率化を先行して進める大企業が中心だったが、その流れが中堅・中小企業へと波及し始めており、大企業のみならず中堅・中小企業に強みを持つ同社の顧客カバレッジの広さが功を奏した。本社エリアにおいて製販一体体制への移行に伴う一時的な立ち上がりの影響を受け、受注高はほぼ前年並みにとどまったが、その後、組織の定着が進んだことで、2026年3月期第4四半期には本社エリアの受注も回復した。

(2) コアビジネス
2026年3月期の売上高は33,357百万円(前期比1.6%減)、受注高は34,295百万円(同2.7%増)、売上総利益は7,637百万円(同1.9%増)となった。ハードウェア販売の抑制方針により減収となったが、モダナイゼーション案件やストックビジネスを中心にソフトウェアソリューションが堅調に推移した結果、受注高に関しては前期を上回る実績となった。さらに、ビジネスシフトを通じた収益性の向上により、売上総利益も増加した。

3. ソリューション区分別動向
(1) プロダクトソリューション
売上高は17,457百万円(前期比6.6%減)、受注高は17,746百万円(同0.7%減)、売上総利益は3,394百万円(同0.8%減)となった。売り切り型のハードウェア販売を抑制する戦略を進めたことによるもので、減収は計画どおりである。一方で、ストックビジネスである保守サービスは稼働資産の積み上げにより堅調な推移を示した。

(2) ソフトウェアソリューション
売上高は22,191百万円(前期比6.8%増)、受注高は22,516百万円(同5.1%増)、売上総利益は6,435百万円(同4.2%増)となり、業績をけん引した。モダナイゼーション案件の需要に加え、クラウド利用やシステムサポートなどのストックビジネスが堅調であった。ソフトウェアソリューションにおいては、ストックビジネスは売上の約50%を占めるまでに成長している。また、既存顧客との長期的な関係の構築による更新需要も、好調な売上を下支えしている。

(3) ネットワークソリューション
売上高は2,851百万円(前期比11.7%減)、受注高は2,905百万円(同3.3%減)、売上総利益は858百万円(同10.6%減)となった。売上高、受注残高とも減少しているが、プライム案件(直接取引案件)に注力する方針を徹底したことにより、粗利率はやや改善している。重点ソリューションにまたがるIoTやトータルオフィスサービスなどの分野に注力している。

4. 財務状況と経営指標
2026年3月期末の財務状況を見ると、資産合計は前期末比1,197百万円増加の28,038百万円となった。現金及び預金が2,476百万円減少したが、売掛金561百万円の増加、有価証券1,999百万円の増加、前払費用828百万円の増加などにより、流動資産が1,144百万円増加したことによる。

負債合計は前期末比165百万円増加の14,285百万円となった。主に、短期借入金の470百万円減少のほか、契約負債の788百万円増加によるものである。純資産合計は、前期末比1,032百万円増加の13,753百万円となった。親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の808百万円増加、その他有価証券評価差額金の162百万円増加が主な要因である。

経営指標では、主に短期借入金の減少とその他有価証券評価差額金の増加により、安全性の指標である自己資本比率は47.2%から49.1%へと上昇、財務基盤はさらに強化された。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 西村 健)

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