■タナベコンサルティンググループの事業概要
1. 会社概要
同社は1957年に「田辺経営相談所」として創業した日本の経営コンサルティングのパイオニアであり、業界大手の一角を占める。中堅企業を中心とした大企業から中規模企業(売上高1兆円〜30億円規模)に対して、経営戦略の策定からDX等による現場での経営オペレーションの実装・実行までを一気通貫で支援する経営コンサルティングモデルを地域密着で構築している。高度化・専門化・複雑化する経営課題に対して、チームコンサルティングを提供することで、顧客企業の持続的成長を支援している。
(1) 経営コンサルティングスタイル
「業種」特性・「戦略」課題・「地域」特性(国内外)を熟知した専門性の高いコンサルタントで組成されるチームが、顧客企業の経営者層・CEOの視点(トップマネジメントアプローチ)で戦略や組織を多角的に捉えて最適なメソッドを提供し、経営戦略の策定から現場における実装・実行までを一気通貫で支援するスタイルである。
(a) メソッドI:トップマネジメントアプローチ
主要な顧客ターゲットは、中堅企業を中心とした大企業から中規模企業のトップマネジメント(経営者層)であり、これらトップマネジメントに不可欠な経営技術やテクノロジーを領域とする経営コンサルティングを展開し、多種多様な経営課題を全方位から解決している。売上高の約62%はこれら中堅企業を中心とした大企業から中規模企業で占められ、グループ全体で1,350社以上の上場企業を支援しているほか、業界や地域を代表する優良中堅企業を顧客に多数持ち、地域創生にも貢献している。
(b) メソッドII:チームコンサルティング
経営コンサルティング領域としては、中長期ビジョンや経営戦略・業種別事業戦略の策定等を支援する「ストラテジー&ドメイン」、DX/AXビジョンの策定から具体的な実装・実行支援を行う「デジタル・DX」、HRビジョンを策定し、人事制度、人材採用・教育、働き方改革等の人的資本に関わる領域を支援する「HR」、企業価値向上の実現のために、事業承継やコーポレートファイナンス、クロスボーダーも含めたデューデリジェンスからPMIまでのM&A支援を行う「ファイナンス・M&A」、国内外でのブランド戦略の立案から実行支援、クリエイティブやPR・広報を支援する「ブランド&PR」の5領域がある。企業個別の経営課題に合わせて、業種に精通した専門コンサルタントや各経営コンサルティング領域における戦略を熟知した専門コンサルタント、地域特性を熟知した専門コンサルタントがチームとなり、高度な「専門性」と「総合性」を同時に追求する全方位支援を展開している。
(c) メソッドIII:一気通貫の支援モデル
チームコンサルティングによりトップマネジメントを支え、理念・パーパスや戦略の策定(経営の上流)からDX等による現場での経営オペレーションの実装・実行(経営の中流~下流)までを一気通貫で支援し、高い契約継続率を実現している。「ストラテジー&ドメイン」「デジタル・DX」「HR」「ファイナンス・M&A」「ブランド&PR」というトップマネジメントの課題を起点に変革し、現場の成果となるまで支援している。
事業所については、北海道から沖縄まで全国主要都市10地域に長年展開している。経営コンサルタントが全国各事業所に常駐し、ファーム形式で地域密着型の経営コンサルティングサービスを提供している点は、同社の特色であり強みでもある。また、各種経営コンサルティングサービスの企画・ディレクションや他社とのアライアンス、コンサルティング現場から収集した経営情報の分析・情報発信、中堅企業 ラボ等の機能を持つ戦略総合研究所に加え、IR・SR・PR、人材採用、M&A、サステナビリティ等のコーポレート機能を大阪・東京の両本社に設置することで、全国へのサポート機能の充実を図っている。また、顧客企業の海外展開をトータルで支援すべく、アジアや欧米の主要各国にもネットワークを構築している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)