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アピリッツ Research Memo(1):2027年1月期第1四半期は不採算案件が収束し収益性改善。通期は利益回復へ

■要約

アピリッツは、2000年7月に設立され、ECサイトやWebシステムの企画及び構築などを行うWebソリューション、デジタル人材の育成及び派遣、スマートフォン向けゲームの開発・運営及びファンクラブサービスの企画・開発・運営など、総合的なITサービスを展開している。同社の特徴は、顧客から受けた依頼に対して単に受託開発を行うだけではなく、事業企画など上流工程から開発・保守運用に至るまで一気通貫でサービスを提供している点である。

1. 2027年1月期第1四半期の業績概要
2027年1月期第1四半期の業績は、売上高が前年同期比0.9%増の2,498百万円、営業利益が40百万円(前期は2百万円の利益)、経常利益が38百万円(同0百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純利益が3百万円(同9百万円の損失)となった。売上面では、推しカルチャー&ゲーム事業が既存タイトルの安定運営や複数案件の運営継続により前年同期比7.3%増収となり、全社売上をけん引した。Webソリューション事業は同6.0%減収ながら、大型不採算案件の収束に伴い前四半期比25.2%増収と回復した。デジタル人材育成派遣事業も待機人員の解消が進み、同1.4%増収となった。利益面では不採算案件の収束に伴う外注費削減、受注選別及び案件管理の強化などにより原価負担が低減し、営業利益率は同1.5ポイント改善の1.6%となった。

2. 2027年1月期の業績見通し
2027年1月期通期の連結業績は、売上高が前期比8.9%増の10,843百万円、営業利益が228百万円(前期は309百万円の損失)、経常利益が174百万円(同317百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純利益が114百万円(同465百万円の損失)と、増収及び各段階利益の黒字回復を見込んでいる。利益改善の中心は、Webソリューション事業における大型不採算案件の収束と、デジタル人材育成派遣事業の待機人員減少に伴う稼働率の回復である。第1四半期は売上高がおおむね計画線で推移する一方で、営業利益は中間期計画を大幅に上回った。Webソリューション事業では原価と外注費が正常化し、第2四半期以降は収益性の一段の改善が期待される。デジタル人材育成派遣事業も人員再配置とコスト最適化により損益改善が進む見通しである。加えて、推しカルチャー&ゲーム事業は既存タイトルの安定運営と外注費削減により高い収益性を確保しており、今後の案件獲得や稼働率改善の進捗次第では、会社計画を上振れる余地がある。

3. 中長期の成長戦略
同社は2024年3月に公表した中長期の成長戦略「VISION2030」において、2030年1月期を最終年度とする定量目標(売上高20,000百万円、営業利益2,000百万円、営業利益率10.0%、連結社員数1,700人、退職率8%台等)を掲げていたが、同社は2027年1月期中にこれらの目標値を見直す予定としている。従来は社員数の拡大を軸とする人月型モデルで成長してきたが、生成AIの普及を踏まえ、既存の「Delivery」型開発基盤を生かしながら、顧客と事業機会を創出する「Discovery」型への転換を進める。上流機能の強化により、フロー型収益に加えてストック型やレベニューシェア型の収益機会を増やし、高付加価値化と収益性向上を図る。人材面では、ミドル・シニア層やフルスタック人材の拡充、生成AIを活用した少数精鋭体制の整備、教育体系や企業文化の構築を進める。また、「SAKURA STAGE BASE」を核に社内外の人材や技術を結び付け、自ら事業機会を生み出す仕組みを構想する。加えて、H2L(株)との資本業務提携によるフィジカルAI領域への参入や、年間1〜2件以上の中小規模M&A、少数出資を活用し、人材・技術・顧客基盤の獲得と新規事業創出を進める。

■Key Points
・2027年1月期第1四半期は不採算案件が収束し、営業利益が黒字化
・2027年1月期は各利益の黒字回復を見込む。会社計画の上振れ余地も
・新領域の価値創出に向け「Discovery」型への転換を推進。中長期の定量目標は2027年1月期中に見直しを予定

(執筆:フィスコ客員アナリスト 吉林 拓馬)

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