アウンコンサルティングは7月10日、2026年5月期連結決算を発表した。売上高が前期比6.0%減の2.54億円、営業損失が0.57億円(前期は1.05億円の損失)、経常損失が0.50億円(同0.92億円の損失)、親会社株主に帰属する当期純損失が0.42億円(同1.15億円の損失)となった。一部既存案件の解約等の影響により売上高は減少したものの、収益性を重視した案件運営や徹底したコスト管理、販管費の抑制が奏功し、売上総利益は前期比5.0%増の1.72億円と増益に転じた。各段階損失も前期から大幅に縮小し、営業黒字化に向けた収益構造の改善を着実に進めている。
主力のグローバルマーケティング支援においては、生成AIの急速な普及に伴う情報検索行動の変化を捉え、AI検索に対応した新たなSEO施策である「AIO(AI Optimization)コンサルティング」の提供を開始した。顧客からの引き合いは前期と比較して大きく増加しており、AI HackやCOLOR ADSといった外部パートナーとのアライアンスを通じて一気通貫の総合支援ソリューションを展開している。主力サービスであるSEOは自社リソースを活用した高粗利なモデルであり、収益性を重視した案件運営や生成AIを活用したオペレーション効率化により1人当たりの対応能力を向上させ、販管費削減(前期比14.7%減)を実現した。また、アウトバウンド施策では特定の国・地域に偏らない多言語対応を推進し、インバウンド施策では欧米の富裕層や長期滞在者をターゲットとした施策へシフトするなど、市場環境の変化に即した提案力を強化している。
収益源の多様化を目的として事業譲受した損害保険申請サポート「ミエルモ」においては、既存のコンテンツを大幅に刷新し、全国のリフォーム会社とのネットワーク整備を構築している。同社が長年培ってきたSEOや広告運用技術を結集し、需要が高まる時期に向けた集客体制の強化を図っている。一方、経営資源の選択と集中も加速させており、海外拠点については東京本部へのリソース集中を進める方針に転換し、業務効率化と固定費の削減を推進する。なお、出資先であるベトナムの高級ビーチリゾート開発会社等からのインカムゲインも確保しており、安定した財務基盤を背景に機動的な事業運営を継続している。
2027年5月期通期の連結業績予想については、業績に影響を与える未確定要素が多く合理的な算出が困難であることから未定としているが、最低限の営業黒字化の達成を最優先目標として掲げている。成長軸であるAIOサービスおよび「ミエルモ」の早期収益化に加え、AIとグローバル領域への積極的なリソース投入を推進する。株主還元に関しては、まずは事業の黒字化達成と利益の積み増しを通じた非連続な成長による株価向上を最優先課題とし、将来的には中長期保有の機関投資家比率向上と継続的な配当還元体制の構築を目指していく。