NANOホールディングスは31日、投資子会社Nano Bridge Investment(NBI)が運用するファンド「Bio Bridge I」が、ナティアスへ出資したと発表した。
NBIは、ナティアスの独自技術「Blockmer(R)」の世界的競争優位性や国家プロジェクト採択実績を評価し、日本の優れた技術を海外資本やグローバルネットワークと結び付けて企業価値向上を目指すNANOグループの「Gatewayモデル」と高い親和性があると判断した。
ナティアスは、核酸医薬、mRNA医薬、ゲノム編集向け核酸原料や製造技術を開発するディープテック企業である。中核技術のBlockmer(R)は核酸をブロック単位で組み立てる独自合成技術で、日本、米国、欧州、中国、インドで特許を取得している。従来は核酸を1塩基ずつ100回以上のサイクルを経て製造する方法であるのに対し、Blockmer(R)はあらかじめ作製した核酸ブロックを組み合わせる独自方式を採用している。これにより製造工程を大幅に削減でき、製造期間の短縮、コスト低減、不純物の低減による高純度化が期待できる。
核酸医薬やゲノム編集市場の拡大に伴い、長鎖RNAなど高品質な核酸原料の需要は急速に高まっている。一方で安定供給できる企業は限られており、Blockmer(R)はこうした成長市場において競争優位性を発揮できる日本の技術として期待される。
事業面では、既に、核酸原料の製造販売・ライセンス供与、核酸・mRNA関連部素材の受託開発製造を展開し、米国大手化学メーカーとのライセンス契約を通じ北米・欧州市場への展開を進めている。
こうした技術力は、国家プロジェクト等への採択実績にも表れている。AMED「CiCLE」ではBlockmer(R)を活用した液相セグメント合成法により、核酸原薬の1バッチ1kgスケール製造・精製試験を達成したほか、経済産業省「ワクチン生産体制強化事業」、中小企業庁「Go-Tech事業」、近畿経済産業局「J-Startup KANSAI」にも採択・選定されている。
NBIは、Blockmer(R)の技術的な優位性に加え、核酸医薬やゲノム編集市場の成長性、量産化に向けた実績、海外展開の可能性を評価し、今回の出資を決定した。NANOグループは今後、製造・品質管理体制の整備、国内外の顧客開拓、経営基盤の強化を進め、ナティアスの技術を世界市場で広く活用される事業へとつなげることで、企業価値の最大化を目指すとしている。
NANOホールディングスから、本件紹介動画も公開されている。