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ソリトンシステムズ、売上総利益・営業利益・純利益で過去最高 通期予想を上方修正、中計目標を1年前倒しで達成見込み

目次

鎌田理氏:みなさま、こんにちは。株式会社ソリトンシステムズ代表取締役社長の鎌田です。当社グループの決算説明動画をご視聴いただき、ありがとうございます。本日は、2026年12月期中間期の業績をご報告し、後半では主要事業の概況と最近の重要トピックについてお話しします。

業績ハイライト(中間期)

2026年12月期中間期の実績についてご説明します。連結業績のサマリーは、スライドに記載のとおりです。売上高は前年同期を大きく上回り、利益は中間期として3つの指標で過去最高を更新しました。

売上高は前年同期比15.1パーセント増の100億2,200万円、売上総利益は前年同期比29.9パーセント増の50億1,800万円、営業利益は前年同期比124パーセント増の17億7,700万円、親会社株主に帰属する中間純利益は前年同期比150.8パーセント増の14億4,700万円となりました。

営業利益と親会社株主に帰属する中間純利益は、それぞれ前年同期比で2倍、2.5倍を超える大幅な増益となっています。

業績ハイライト(中間期)

当中間期の業績ハイライトについて説明します。現在、当社は自社製品・サービスを軸とした収益構造への転換を進めていますが、当中間期はその成果が着実に表れた期間となりました。

連結損益計算書(中間期)

売上高から順に、増収増益の要因をご説明します。

売上高は100億2,200万円で、前年同期比15.1パーセントの増収となりました。主力製品である認証アプライアンス「NetAttest EPS」の旧バージョンが6月末にEOLを迎え、これに伴う更新需要が重なり、ITセキュリティ事業における自社製品・サービスの販売が大きく拡大したことが要因です。

売上総利益は50億1,800万円で、前年同期比29.9パーセントの増加となりました。利益率の高い自社製品・サービスの構成比が高まったことが寄与しています。

営業利益は17億7,700万円で、前年同期比124パーセント増と大幅な増益となり、利益の伸びが売上を大きく上回りました。営業利益率も前年同期の9.1パーセントから17.7パーセントへと改善し、会社計画を上回る水準です。

経常利益は18億8,200万円で、前年同期比140.8パーセント増となりました。これには営業増益に加え、資金運用による受取利息1億1,600万円を営業外収益に計上したことも寄与しています。

親会社株主に帰属する中間純利益は14億4,700万円で、前年同期比150.8パーセント増と、最終利益段階でも高い成長を実現しました。

営業利益の増減要因(前年同期比)

営業利益の増減要因についてご説明します。

当中間期の営業利益は前年同期比124パーセント増となり、大幅な増益を達成しました。最大の要因は売上高の伸長で、前年同期比13億1,100万円、15.1パーセントの増加となっています。

一方で、利益率の高い自社製品やサービスの構成比が高まった結果、売上原価の増加は前年同期比1億5,700万円、3.2パーセント増にとどまりました。

販売管理費については、ITセキュリティ事業のクラウド化やアナログエッジAIチップの研究開発といった成長投資により、前年同期比1億7,000万円増加しています。生産性向上により人件費を抑え、同時にコストの最適化も進めています。

連結貸借対照表

連結貸借対照表については、スライドのとおりです。

資産合計は269億1,000万円、純資産は141億9,600万円で、増益を反映して自己資本が積み上がりました。自己資本比率は50.5パーセントから52.7パーセントに改善し、引き続き健全な財務体制を維持しています。

なお、現預金の減少は、金利上昇を受けて一部をリスクの低い金融商品での運用に振り向けたためです。

通期見通し【業績修正】

2026年12月期の連結業績予想についてご説明します。

上半期の業績が当初の想定を大きく上回ったことを踏まえ、2026年12月期の通期連結業績予想を上方修正します。修正後は、売上高223億円、営業利益39億円を見込んでいます。

売上高および各利益ともに過去最高水準となる見通しで、中期経営計画で掲げた2027年12月期の目標を1年前倒しで達成する見込みです。下期も自社製品を軸とした高収益体制の強化を進め、この見通しを確実に実現します。

通期業績予想に対する進捗【業績修正】

修正後の通期業績予想に対する進捗についてです。上期を終えた時点で、売上高の進捗率は44.9パーセント、営業利益の進捗率は45.6パーセントとなっており、修正後の計画に対して順調に進捗しています。

下期は外部環境に不透明さが残るものの、各種施策を着実に推進し、修正後の連結業績予想の達成を目指します。

業績予想の上方修正に伴い、配当を12円増額へ

株主還元についてご説明します。

年間配当予想を72円に増額修正します。業績予想の上方修正を受け、利益成長の成果を株主のみなさまと共有するため、当初の60円から12円の増額となります。予定どおり実施されれば、7期連続の増配となります。

内訳は、中間配当30円を8月20日から支払い、期末配当は42円を予定しています。配当の基本方針は、必要な内部留保を確保しつつ、安定した配当を継続することです。目安として、配当性向50パーセント程度、または株主資本配当率8パーセント程度としています。

今回の修正後、配当性向は50パーセント程度、株主資本配当率は9.3パーセントとなる見込みで、いずれも利益成長を反映し、目安を上回る水準となります。今後も事業成長による利益拡大を通じて、株主のみなさまへの還元充実に努めていきます。

各事業部の概況

それでは、事業別の業績概況についてご説明します。

ITセキュリティ事業の収益の分解(前年同期比)

ITセキュリティ事業についてです。引き続き好調であり、自社製品・サービスの売上拡大によりセグメント利益は前年同期比85.8パーセント増となり、営業利益率は24.8パーセントへと改善しました。

特に主力製品「NetAttest EPS」は、旧バージョンの保守終了に伴う更新需要を確実に取り込み、売上高を前年同期比28.8パーセント増の35億3,100万円へ大幅に伸ばしました。

ストックビジネスであるクラウドサービスも前年同期比15パーセント増と堅調に積み上がっており、収益基盤の安定化が着実に進行しています。今後も、自社製品を軸とした高収益体制のさらなる強化を進めていきます。

民需・公共別の売上の状況

民需・公共分野別の売上状況についてです。主力製品の更新需要を確実に取り込み、両セグメント合計で前年同期比22パーセントの増収を達成しました。

民需分野は前年同期比24パーセント増、公共分野は前年同期比17パーセント増となっています。公共分野で実績を積み重ねたソリューションが民需分野へ横展開された結果と考えています。

ストックビジネスへの移行(収益の安定化)

当社は、製品のクラウドサービス化を進めるとともに、保守売上を含めたストックビジネスの比率を2028年に55パーセント程度まで高める計画です。

2026年上半期は、一括売上型であるオンプレミス製品比率の高い「NetAttest EPS」の更新需要が旺盛だったため、比率の上昇は一時的に緩やかとなりました。一方、クラウド型の主力製品である「Soliton OneGate」は順調に成長しており、今後も着実に向上していく見込みです。

一方で、公共・防衛案件を中心にオンプレミス製品の需要も引き続き高いため、ストック比率のみに注力するのではなく、オンプレミスとクラウドの両輪で安定的な成長を目指していきます。

顧客のクラウドシフトを認証で支援

クラウドシフトの具体的な施策をご説明します。主力製品である「NetAttest EPS」は、RADIUSアプライアンス市場で20年以上連続して国内シェアナンバーワンを維持しています。

この顧客基盤を活用し、クラウド製品「Soliton OneGate」への段階的な移行を可能にする新ライセンスの提供を開始しました。提供開始から半年で、17万人のユーザーが導入を決定しています。

クラウド認証への提供拡大によるARPUの向上

クラウド売上のARPU向上施策は2つあります。1つ目は、エントリーライセンスの単価引き上げです。提供価値に合わせて価格を見直し、収益基盤を底上げします。2つ目は、アップセル導線を強化する新ライセンスの導入です。これにより、ARPUを段階的に高めていきます。

今後の公共案件に影響する構想やガイドライン

今後の公共案件の成長に関係する主な構想やガイドラインについてです。自治体、教育、医療の3分野において、政策やガイドラインの改定が2030年にかけて進み、公共分野での事業機会は中期的に拡大すると想定しています。

自治体分野では、今年度から第3期強靭化対応に伴う内部分離や端末1台化の案件が始まり、来年度にはさらに活発化する見込みです。

文教分野では、第2期「GIGAスクール」端末の更改に続き、今年度からはネットワークインフラの更改や校務システムのクラウド化、セキュリティ対策の需要が見込まれます。

医療分野では、2027年12月期末の二要素認証の必須化や病院DXに関連するセキュリティ強化の需要が継続すると見込まれます。当社は、こうした動きを捉え、公共案件の継続的な獲得を目指します。

民間企業に関係する構想やガイドライン

民間企業に関係する動向やガイドラインについてです。2026年以降、セキュリティ対策のマイルストーンが次々と示されており、当社の事業機会には追い風になると判断しています。

重要インフラ分野では、フロンティアAI対応やAI活用の広がりを背景に、「Non-Human Identities」に関連する市場が拡大し、認証対象が広がっています。

金融業では、量子コンピューター時代への対応としてPQC対応が急務となり、ポスト量子暗号を見据えた電子証明書の重要性がさらに高まっています。

製造業では、サプライチェーン強化を目的としたSCS評価制度への対応が事実上の取引条件となり、認証強化への需要が増加しています。

これらはいずれも、当社の認証技術や電子証明書技術が強みを発揮できる領域です。こうした事業機会を着実に獲得し、持続的な成長に結びつけていきます。

映像コミュニケーション事業の収益の分解(前年同期比)

映像コミュニケーション事業の損益状況について、前年同期比でご説明します。国内外のパブリックセーフティ分野、すなわち防衛、公共安全、災害対処の各領域向けに、「Smart-telecaster」シリーズの販売が好調を維持しました。

この結果、商品・製品の売上高は前年同期比49.3パーセント増の2億3,100万円となり、製品レンタルの減少による役務・その他収益の減少を補い、セグメント売上高は前年同期比16パーセント増の4億9,500万円となりました。

一方、セグメント損益は、サーバー価格の上昇などにより原価が増加し、1億3,100万円のマイナスとなりました。増収を着実に利益へ結びつけるため、原価の適正化と高採算案件の積み上げを進めていきます。

UNDPとウクライナ復興の遠隔施工普及に向けた協力覚書を締結

映像コミュニケーション事業では、国連開発計画(UNDP)と共同で、ウクライナにおける建設機械の遠隔施工技術の普及を目指し、協力覚書を締結しました。国土交通省とUNDPの協力枠組みの下、日本発の技術をもってウクライナの復興に貢献していきます。

Eco新規事業開発事業の収益の分解(前年同期比)

Eco新規事業開発の状況についてです。商品・製品では、需要増に伴い人感センサー用ICの増産が継続し、前年同期比37.5パーセント増の8,100万円となりました。

一方、前年同期にあった開発案件の売上が剥落したことにより、役務・その他収益は前年同期比77.6パーセント減少の800万円となりました。この結果、セグメント売上高は前年同期比6.2パーセント減の8,900万円となりました。

セグメント利益は、アナログエッジAIチップの開発が最終盤を迎え、費用が拡大したことで1億1,300万円の損失となりました。

以上をもって、2026年12月期中間期決算のご説明とします。

当社は、社会の安全と安心を支える企業として、持続的な成長と企業価値の向上に引き続き真摯に取り組んでいきます。株主のみなさまをはじめ、ステークホルダーのみなさまのご期待にお応えできるよう、全社一丸となって挑戦を続けていきます。

今後とも、変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。本日は、ご清聴ありがとうございました。

質疑応答(要旨)① 利益の一過性について

Q:主力製品「NetAttest EPS」のEOLに伴う更新需要が業績を押し上げたとのことですが、この特需要因を除いた場合でも来期以降の成長は継続できると考えていますか?

A:当中間期の大幅な増収増益には、「NetAttest EPS」の旧バージョンEOLに伴う更新需要が寄与しており、この部分には一時的な要素が含まれます。一方で、更新需要を除いても、「Soliton OneGate」を中心とするクラウドサービスは前年同期比15.0パーセント増と堅調に推移しています。

また、民需では医療・金融分野の認証強化や製造業のサプライチェーン対策、公共では自治体・防衛・文教分野の需要が拡大しています。こうした継続的な需要を取り込み、オンプレミスとクラウドの両輪で成長を継続していく方針です。

質疑応答(要旨)② 「NetAttest EPS」更新需要の反動減リスクについて

Q:2026年は更新需要を取り込めていますが、2027年以降に反動減が発生する可能性はないのでしょうか? その場合の成長ドライバーを教えてください。

A:2027年以降は、2026年に集中した「NetAttest EPS」の更新需要の反動が生じる可能性を一定程度想定する必要があると認識しています。一方、更新を単発の製品販売で終わらせず、「Soliton OneGate PKIプラン for EPS」を通じてクラウド認証やシングルサインオン(以下、SSO)などの追加機能へ展開し、ストック売上と顧客単価の向上につなげていきます。

加えて、自治体強靭化、校務DX、医療機関の認証強化、製造業のサプライチェーン対策など、中期的な需要拡大が見込まれる分野で成長を補完していきます。

質疑応答(要旨)③ ストックビジネス比率55%の実現性について

Q:2028年にストックビジネス比率55パーセントを目指していますが、オンプレミス需要も依然強いとのことです。目標達成に向けた最大の課題は何でしょうか?

A:最大の課題は、公共・防衛分野を中心に一括売上型のオンプレミス需要が強い中でも、クラウドサービスの成長を着実に上回らせ、事業全体に占めるストック比率を高めていくことです。

2026年上半期は一括売上となる「NetAttest EPS」の特需もありましたが、それでもストックビジネス比率は前年同期を上回っており、「Soliton OneGate」を中心としたクラウド事業は順調に拡大しています。既存の「NetAttest EPS」顧客を「OneGate」へ段階的に接続し、クラウド認証やSSOなどへのアップセルを進めることで、2028年の55パーセント達成を目指します。

なお、比率のみを追求するのではなく、複数年契約が中心となる公共・防衛案件も安定収益として取り込み、オンプレミスとクラウドの最適な組み合わせを重視します。

質疑応答(要旨)④ 配当方針について

Q:今期は72円配当へ増額し7期連続増配を予定していますが、今後も利益成長に応じて増配を継続する方針でしょうか? それともM&Aや成長投資を優先する局面もあり得るのでしょうか?

A:当社は、将来の事業展開と経営体質の強化に必要な内部留保を確保しながら、安定配当を継続することを基本方針としています。配当性向50パーセント程度、またはDOE8パーセント程度を目安とし、今期は業績予想の上方修正を踏まえて年間72円への増額を予定しています。

今後も利益成長の成果を株主のみなさまと共有していく考えですが、配当額は各期の業績、財務状況、研究開発、M&Aを含む成長投資の機会を総合的に勘案して決定します。還元と成長投資のいずれか一方を優先するのではなく、持続的な企業価値向上につながるバランスを重視します。

質疑応答(要旨)⑤ 映像コミュニケーション事業の黒字化時期について

Q:売上は伸びている一方でセグメント損失が続いています。黒字化の目途と、利益率改善のための具体策を教えてください。

A:中期経営計画では、映像コミュニケーション事業について2028年度に売上高16.5億円、営業利益1.7億円、営業利益率10パーセントを目標としています。当中間期は「Smart-telecasterシリーズ」の販売が好調で売上高は16.0パーセント増となった一方、映像配信システムを構成するサーバー価格の上昇などにより、損失が拡大しました。

下期以降は、価格適正化、原価管理、高採算案件の積み上げを進めます。併せて、公共安全・防災分野での販売拡大、遠隔施工・遠隔操縦用途の拡大、海外展開を通じて売上規模を高め、2028年度の黒字化目標の達成を目指します。

質疑応答(要旨)⑥ 中期経営計画の上方修正について

Q:2026年に中計の2027年目標を前倒しで達成する見通しですが、中期経営計画そのものの上方修正や新たな資本政策を検討する考えはありますか。

A:2026年度の修正後予想は売上高223億円、営業利益39億円で、中期経営計画における2027年度目標を1年前倒しで達成する見通しです。

一方、今回の上方修正には「NetAttest EPS」の更新需要など当期特有の要因も含まれるため、現時点では2028年度目標を単純に引き上げるのではなく、下期の進捗や更新需要一巡後の収益水準、クラウド化の進展、投資事業の収益化状況を精査することが重要と考えています。

中期経営計画の掲載数値は2026年度期末時点で見直す予定です。資本政策についても、配当方針、手元資金、R&Dや人的投資、M&Aを含む成長投資の必要性を踏まえ、企業価値向上の観点から検討します。

※質疑応答部分は、企業提供の要旨になります。

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