エグゼクティブサマリ
徳重浩介氏(以下、徳重):株式会社BuySell Technologies代表取締役社長兼CEOの徳重です。よろしくお願いします。それでは、2026年12月期第2四半期決算についてご説明します。まず、エグゼクティブサマリから主要KPIまで、私のほうでご説明します。
サマリです。2026年度累計の連結売上高は前年同期比プラス50.7パーセントの723億6,100万円、営業利益は前年同期比プラス90.8パーセントの92億4,300万円、営業利益率は前年同期比プラス2.7ポイントの12.8パーセント、純利益は前年同期比プラス114.3パーセントの59億7,700万円で着地しました。
FY2026第2四半期累計業績は、出張訪問買取セグメントと店舗買取セグメントのいずれも、再訪・リピートや単価向上施策が奏功し、買取が堅調に推移しました。
販売面では、第1四半期に実施した出張訪問買取による在庫やキャリー在庫を含めた販売促進、そして第2四半期に店舗買取セグメントの在庫を計画どおりに販売促進したことにより、大幅な増収増益を達成しました。
また、第1四半期に公表した上方修正計画を超過して着地しており、順調に事業が進んでいると考えています。
エグゼクティブサマリ
スライドは、中期経営計画2027の最終年度に関する財務ガイダンスの更新です。FY2027第1四半期決算時に上方修正したFY2026計画に対して、上期の業績が順調に推移しました。
現状の利益創出力をあらためて精査した結果、中期経営計画最終年度であるFY2027の財務ガイダンスを更新し、売上高を前年比プラス24パーセントの1,730億円、営業利益を前年比プラス28パーセントの200億円へ上方修正します。
中国において、合弁会社設立に向けた基本合意書の締結を決議しました。これにより中国のみならず、米国を含む当社海外ライブコマース販売網の確立に向けて大きく前進しています。この合弁会社は、将来的な子会社化を計画しています。
また、今年1月のグループ会社統合時に見込んでいた税金計算や税効果の影響を精査した結果、FY2026の当期純利益を94億円から98億円、EPSを152.3円から158.5円へ上方修正しました。さらに、1株あたりの配当予想も22円から27円に増配しました。
以上が、サマリとなります。
2026年12月期 第2四半期連結損益計算書
詳細をお伝えします。まず、第2四半期の損益計算書(P/L)です。売上高は前年同期比プラス50.7パーセントの723億6,100万円、営業利益も前年同期比プラス90.8パーセントの92億4,300万円となりました。営業利益率は前年同期比2.7ポイント向上し、12.8パーセントとなっています。
出張訪問買取セグメントや店舗買取セグメントともに再訪・リピート施策や単価の向上により、買取が堅調に推移しました。販売については、四半期ごとにセグメント別の戦略的な販売アロケーションを実施した結果、連結売上高および各段階利益ともに計画を上回りました。
売上総利益に関しては、第2四半期に相対的に粗利益率の低い店舗買取経由の在庫販売を進めたことにより、ミックス上で前年同期比での変化が見られますが、大きな問題なく計画どおり進捗していると考えています。
四半期推移(連結)
四半期ごとの推移についてです。第2四半期の売上高は前年同期比プラス63.8パーセントの403億円、営業利益は前年同期比プラス70.3パーセントの41億2,000万円となり、単独の四半期として大幅な増収増益で着地しました。
また、第2四半期から株式会社DelightZのP/L連結を開始しました。のれん償却費控除後も利益に貢献しています。
出張訪問買取セグメントの閑散期である第3四半期、現在の期間を見据え、第2四半期にアポイントの積み上げを行いました。その結果、問い合わせ獲得の強化やブランディング投資を戦略的に実行したため、第2四半期の広告宣伝費は大幅に増加しました。
こうした投資は戦略的なものであり、第3四半期以降の広告宣伝費は減少を見込んでいます。この結果、第3四半期の訪問数の増加に寄与できると考えています。
2026年12月期 第2四半期連結貸借対照表
第2四半期連結のB/Sについてです。第2四半期は、原価(仕入高)が出張訪問買取セグメントと比較して相対的に高くなる店舗買取セグメントの在庫販売を戦略的に進めた結果、在庫回転期間は57.9日と大幅に短縮しています。
また、第1四半期に出張訪問での在庫を大きく販売し、第2四半期には店舗での販売を増やすという戦略どおりに進められたため、大きな問題はないと考えています。
参考)セグメント別実績について
セグメント別のKPIです。セグメントは、今期から出張訪問買取セグメント、店舗買取セグメント、その他の3つに変更しました。これにより、セグメント別で事業実態をより正確に反映する開示単位となっています。
また、M&Aを含む事業別の実態収益力も可視化できるため、セグメントごとの現実がより明確になると考えています。
2026年12月期 第2四半期セグメント実績
出張訪問買取セグメントの実績についてご説明します。堅調な訪問件数および再訪率の向上などによる粗利益の増加に伴い、第2四半期累計の売上高は336億2,600万円、営業利益は57億3,900万円となり、利益率は17.1パーセントと大幅な増収増益を達成しました。
なお、第2四半期については、以前よりお伝えしているとおり、出張訪問買取セグメントの高粗利在庫の販売を抑制しており、下期の利益拡大を計画しています。
店舗セグメントでは、買取店舗数および査定数の増加に加え、第1四半期から繰り越した在庫を含む店舗買取在庫を第2四半期に優先的に販売した結果、売上高は353億4,900万円、営業利益は70億4,800万円と、大幅な増収増益を達成しました。
その他セグメントについては、新規事業である海外販路拡大に向けた投資コストが含まれており、計画内の予算枠を消化している状況です。
上期および通期での利益計画達成に向け、在庫調整を在庫特性や販売計画に応じてセグメント別に進めています。
セグメントP/Lに変動が発生していますが、通期としては着地を合わせるよう、経営としてマネジメントしていきたいと考えています。
出張訪問買取セグメント 主要KPI推移
出張訪問買取セグメントの主要KPIの推移についてです。前期末の在庫キャリー販売、再訪獲得の増加、骨董品買取などのシナジー効果により、上期の出張訪問1件あたりの売上総利益は前年同期比で25パーセント増と大きく成長しました。
第2四半期の変動利益水準については、同期間に出張訪問買取在庫の販売を戦略的に抑制した結果であり、現状の管理会計上の買取KPIは計画どおり進捗しています。
ブランディング投資の継続に伴い、広告宣伝費を積極的に投下しましたが、それを上回る買取粗利により売上総利益が増加しています。この結果、出張訪問あたりの変動利益は前年を上回り、計画を超過するかたちとなりました。
下期は、上期比で出張訪問件数の伸び率が上昇し、広告宣伝費投資を相対的に抑える計画であるため、出張訪問あたりの広告宣伝費は低下を見込んでいます。
出張訪問買取セグメント KPI推移– 再訪率
再訪率についてです。こちらも非常に順調に進んでいます。
「バイセル」および「福ちゃん」の第2四半期の再訪率は、「バイセル」が前年同期比でプラス7.4ポイント、「福ちゃん」が同15.2ポイントと大きく伸びました。これが出張訪問件数や出張訪問の粗利単価増加に大きく寄与しています。
再訪については、以前にもご説明したとおり、2回目以降の訪問となるため広告費がかからない点や、お客さま満足度が高いことで、より多くの商材を当社が買い取ることができ、訪問単価の増加にも寄与する強力な要因となっています。
「福ちゃん」については、M&A後に再訪オペレーションの型化に成功しており、7月には過去最高の24.1パーセントを記録しました。このような型化やセールスイネーブルメントは、将来のM&AにおけるPMIでも強力な武器として活用できると確信しており、大いに期待していただきたいと思います。
「バイセル」に関しては、以前お伝えしたとおり、積極的な広報宣伝費およびブランディング投資が相まって、新規アポイントの大幅な増加を実現しています。新規のアポイント獲得が順調に進んでおり、新規訪問を増やしつつバランスを保ちながら、再訪率を20パーセント水準で維持しています。
下期にかけて向上を見込んでおり、再訪率目標の25パーセントはFY2027に堅調に達成できる見通しです。
新規を獲得しながら再訪をうまくコントロールすることをきちんとマネジメントすることで、新規の獲得を進めつつ、再訪が枯渇しないようにしている点は、非常によく機能していると考えています。
参考)出張訪問あたり粗利単価額(社内管理会計数値)
スライドは、参考資料となる粗利単価の推移です。昨年対比を上回る推移が続いており、順調に進んでいると考えています。
出張訪問買取セグメント KPI推移– 仕入高
出張訪問買取セグメントの最後のKPIである仕入高についてです。出張訪問件数の増加に加え、買取単価も増加したことの影響により、第2四半期の仕入高は前年同期比で26パーセント増加しました。
直近第3四半期の7月の訪問件数は、月次で見ると前年比122パーセントとなり、管理会計上の粗利単価も前年比116パーセントとなっています。これにより、仕入高は大幅な増加基調にあります。
閑散期の夏に向けた戦略的な訪問キャリーのストックを第2四半期で大きく確保した結果、足元の8月も訪問件数が前年比で大幅な増加を見込んでいます。これにより、期初に立てた戦略どおり、第3四半期で順調な成長が実現できると考えています。
店舗買取セグメント KPI推移– 店舗数
店舗買取セグメントのKPIについてご説明します。このセグメントでは、店舗数が主要な指標となりますが、前年度末比で57店舗増加し、現在は547店舗まで拡大しています。
店舗買取セグメント KPI推移– 仕入高
店舗買取セグメントのKPIである仕入高についてです。仕入高は、店舗数の増加と1店舗あたりの査定件数の掛け合わせで算出されています。
査定件数の増加については、リピート顧客の獲得が大きく寄与しており、セールスイネーブルメントが非常に効果を発揮しています。この結果、前年同期比で28パーセント増加するというかたちになっています。また、店舗についても順調に推移しています。
ここからは、トピックスについて、代表取締役会長の岩田よりご説明します。
再掲)今後の海外販路(中国・米国)の事業展開について
岩田匡平氏(以下、岩田):代表取締役会長の岩田です。スライドは再掲となりますが、海外販路の事業開拓として、中国・杭州に所在地を持つ吉奢礼(杭州)電子商務有限公司(ブランド名:JUXI)と協業を進めています。
スライド右側に記載されている①と②に対して、現在、PoCを両社が力を合わせて進めている段階です。
中国における合弁会社の設立 – 海外向けライブコマース体制の強化
その中で1つ大きな動きがありました。JUXIの創業者である何社長と長い間協議を重ねてきた結果、ついに合意に至り、資本を絡めた取り組みとして合弁会社を設立する運びとなりました。
この合弁会社には、JUXIが持つリユース品のリペア事業および販売事業をすべて移管し、合弁会社として事業運営を計画しています。
初期段階では、何社長が90パーセント、当社バイセルチャイナが10パーセントの株式比率で立ち上げを行い、その後に事業移管を進める予定です。また、何社長が保有する90パーセントの株式については、最終的に当社が買い取ることで完全子会社化を前提とした協議を進めています。
リユースプラットフォーム「Cosmos」について
テクノロジーの活用についてご説明します。私たちは、事業を運営するための技術プラットフォーム「Cosmos」を自社で開発し、そのすべてのパッケージが完成しました。今年1月からすべてローンチ済みです。
リユースプラットフォーム「Cosmos」を起点としたテクノロジー戦略
直近では「Cosmos」に大きなブーストがかかっており、それが次のスライドに示されているAIの登場、すなわちAIのフル活用の部分に関連しています。
スライド左側では、テクノロジー組織における開発体制の転換についてご説明しています。戦略関連案件が昨年下期から今年上期にかけて6倍に増加し、圧倒的にさばける案件数が拡大しており、「Cosmos」とも絡み、社内の生産性向上に向けたプロジェクトが急速に進行しています。
具体的に言うと、スライド右側で示される重点戦略に基づき、幅広い方向でテクノロジーやAIをフル活用しています。特にコール業務では、現在は人間のオペレーターが対応していますが、これをAI音声に対応させる取り組みを進めています。
査定業務においても、これまで専門査定員が人的リソースを活用して対応していましたが、AIによる大量の画像データを活用した自動査定に取り組んでおり、すでに成果が表れています。
また、当社ではデータドリブン経営を以前から非常に細かく進めてきましたが、データを扱う分析の部分において、AIは人間がデータを分析するよりも正確かつ迅速に行えるため、このデータドリブン経営がさらに加速していると考えています。
業務オペレーションへのAI自動化導入の取り組み
「AIコールセンター」および「査定プロセスのAI化」について、スライドに具体的な数字を含め記載していますのでご覧ください。
コール業務の中で「決裁コール」と呼ばれる、お客さまと契約を結ぶ作業においても、約7割が自動化可能な状態となっています。夜間のAIコール対応については、これまでコールセンターは実際に人が出社する必要があり、夜の8時から朝の8時までは物理的に閉鎖されていました。
しかし、AIが電話対応できるようになれば、広告宣伝も夜間ストップすることなく、365日24時間稼働が可能になります。このような夜間AIコール対応の技術開発も進めています。
査定プロセスについては、自己査定比率が以前はFY2025年平均で40パーセントの水準だったところ、AI査定の導入により、現在では70パーセントの水準まで向上しています。
このように、全社的なテーマとして、当社はマンパワーリソースビジネスの性質上、オペレーショナルな作業が多い状況です。そのため、これらの作業をAIという機械に代替させ、効率化を進めていきたいと考えています。
グループ在庫統合と統合データ活用による販売戦略高度化
スライドは、データをどのように扱うのかについてです。例えば、買い取った商品をどの販路に売ればより高く、早く換金できるのかという点について、これまでは大量のデータを分析する専任のチームが戦略を策定し、実際に販路を選定する作業を行っていました。
現在では、こうした作業も社内でAIをフル活用しており、非常に高い精度と迅速さをもって最適な販路を特定できるようになっています。
今後も、テックプラットフォームである「Cosmos」やAIのフル活用を通じて、2027年の営業利益率改善1パーセントという目標については従前から示しているとおり、実現可能性がさらに高まっています。そのため、2027年12月期の中期経営計画最終年度の業績ガイダンスをあらためて更新した次第です。
2026年12月期 連結業績予想の修正
今期のP/Lについては、現状では据え置きとしています。
当期純利益に関しては、冒頭で徳重からもご説明がありましたが、1月に子会社の経営統合を行い、その結果として税金の計算上、実効税率がかなり有利に働くことが見えています。そのため、これを考慮して税引後の当期純利益を上方修正する計画です。
これに伴い、1株あたり配当額についても5円の増配となります。なお、27円という金額は、昨年の1株あたり12.5円から14.5円の増加となり、倍以上の増配となっています。
中期経営計画2027 財務ガイダンス- 2026年8月財務ガイダンス修正版
2027年中期経営計画の最終年度について、このタイミングにおいて全社的な利益創出力がかなり確固たるものとなり、来期業績の蓋然性についても解像度が高くなってきました。このため、2027年の計画を修正することとしました。
連結売上高は1,650億円から1,730億円に上方修正します。また、営業利益は170億円から200億円に上方修正する予定です。営業利益率に関しても、11.6パーセントと過去最高を見込んでいます。
現段階では、この数値を下限の目標として捉えています。下期に良質な在庫を積み上げ、来期以降に200億円超の営業利益を達成できるよう、経営に邁進していく所存です。
参考)業績ハイライト及び中期業績目標
過去のヒストリカルデータとして、売上高、営業利益、営業利益率のデータとグラフをスライドに掲載しています。ご覧のとおり、2023年の営業利益を除けば、売上高と利益の両方で美しいJカーブを描いていることがわかります。今後も、引き続き継続的な成長を目指して取り組んでいきます。
本日の決算説明は以上となります。
質疑応答:今後のキャリーについて
司会者:「第2四半期は出張訪問買取の高粗利在庫の販売を抑制しているということですが、例年どおり下期は翌期に向けた在庫キャリーを実施する可能性は出てきている状況なのでしょうか?」というご質問です。
岩田:今期の利益配分は、上期に多くを寄せ、下期は利益を抑制しつつ、最終的には通期計画にアジャストするプランを立てています。具体的には、第3四半期および第4四半期の買取や仕入れは、できるだけ来期以降の業績達成のために在庫をためる期間にしたいと考えています。
特にこの夏場は、出張訪問買取が例年、酷暑の影響で不利な時期でした。しかし、7月の月次で示したとおり、前年同期比で130パーセントを超える仕入高を達成しています。また、8月に関しては、7月の月次からの勢いがさらに加速し、現在は良い状況になっています。
そのため、このまま最繁忙期である第4四半期に向けて商品の仕入れがさらに高まると考えています。これらをできるだけ売らずに、来期に向けて良質な在庫をキャリーしていきたいという方針です。
質疑応答:在庫の水準と推移について
司会者:「6月末の在庫が大きく減っていると見受けられますが、収益性、在庫の商品の中身を踏まえて金額的には問題ないと考えているのでしょうか?
また、7月の月次の仕入高で、出張訪問は34パーセント増とかなり加速しています。訪問件数が伸びているという要因が大きいと思うのですが、それ以外の単価要因でどのようなことがあるのでしょうか?
それを踏まえて、現在の在庫水準については問題ない水準と理解してよろしいでしょうか?」というご質問です。
岩田:在庫の推移に関しては、今期1月からかなりイレギュラーな状態ではないかと認識しており、少し丁寧に解説します。
昨年から繰り越してきた在庫と、1月から2月に金相場がピークだった際に仕入れた在庫が非常に多く存在しました。その中で、1月から3月の第1四半期においては、出張訪問買取由来の在庫をかなり大きく販売しました。その結果、粗利率や利益率も第1四半期単体のP/Lで非常に高い数値を示しています。
また、第1四半期のB/Sでは、粗利率の低い、つまり原価率の高い店舗買取由来の在庫がかなり多くストックされていたため、第1四半期末時点で在庫残高が大きく積み上がっている状況でした。
このような状況が生じた理由として、当社は1月から店舗買取事業系の子会社を経営統合しましたが、その過程で店舗買取由来の在庫は販売がなかなか進まず、在庫として残る構造となっていました。そのため、実態としては出張訪問買取由来の商品でP/Lを構築していたという状況です。
第1四半期の終わりである3月頃からは、金相場が下落し始めています。第2四半期に差し掛かり、粗利率の低い、原価率の高い店舗買取由来の金を中心とした商品を販売する必要が出てきました。
そのため、第2四半期では出張訪問買取由来の在庫は売らず、温存しました。そして、店舗買取あるいはフランチャイズから仕入れた原価率の高い在庫を大きく販売しました。
今期は、第1四半期と第2四半期でまったく対照的な状況でした。本来であれば平準化が望ましいものの、第1四半期と第2四半期では在庫の動きが大きく異なり、アンバランスな状態となりました。
現在、在庫の内容は平準化してきています。また、7月から8月の夏場は、出張訪問買取由来の仕入れが例年では落ち込む時期ですが、訪問アポイントメントが昨年に比べて大変うまく進んでおり、出張訪問買取由来の在庫が着実に増えています。
つまり、現在は在庫の質がかなり改善している状態で、いったん平準化できていると捉えています。
7月の仕入れが出張訪問買取セグメントで良好だった要因としては、出張訪問数が前年同期比で大きく増えていること、さらに、訪問粗利単価、つまり稼ぐ力や一人ひとりの営業戦闘力が自力の部分で確実に改善していることが挙げられます。
前年同期比や月次データでも示しているとおり、管理会計上の数字においても訪問粗利単価が向上しています。したがって、この結果として仕入残高や仕入れが増加しているという構造です。
質疑応答:合弁会社設立とライブコマース事業展開の見通し
司会者:「中国での事業展開は非常にパートナーが重要だと考えていますが、今回の合弁先の企業に対する評価、相手先に対しての評価を教えてください。特に、リスクが当然出てくる可能性はありますので、そのあたりも含めてどのようにお考えなのでしょうか?」というご質問です。
岩田:中国は、ライブコマースというプラットフォームが急速に発展している国です。日本では考えられないほど、ほとんどの方々がライブコマースを通じてさまざまな商品を購入する生活基盤が出来上がっています。
その中で、リユース品のライブコマース販売企業において、JUXIと何社長はまさにパイオニア的な存在です。彼らと協力することは、私どもとして非常に意義深いことであり、私自身も熱いラブコールを送っていた相手です。この取り組みが非常に良い結果をもたらすのではないかと、現時点で大いに期待を寄せています。
JUXIは、世界最大のライブコマースプラットフォーム「TikTok」を運営するBytedance株式会社と関連が深い企業です。「TikTok」で活躍していた幹部陣がこのJUXIに移籍したこともあり、現在も非常に強固なリレーションシップを構築しています。
そのため、ライブ販売におけるデータの取り扱いや、現行プラットフォーム全体のセンチメント把握といった面でも信頼性は極めて高く、この事業を進めるパートナーとして最適であることに疑いの余地はないと断言できます。
リスクに関するご質問をいただいていましたが、クロスボーダー案件である以上、リスクについては私どもも最大限のヘッジを考えています。
そのため、吉奢礼(杭州)電子商務有限公司に直接資本参画するのではなく、何社長と深く議論した結果、新たなエンティティを設立し、そこに「バイセル」が必要とする機能、ファンクション、アセットなどをすべて移管して事業を進めるというかたちを採用しています。
したがって、リスクについても我々としては最大限ヘッジがなされたストラクチャーであると考えています。
質疑応答:AI活用による利益率向上について
司会者:「AI活用によって、2027年までに利益率を1パーセント上げるという目標に関連して、特にどのAIの取り組みというものが機能してくる部分がインパクトとして大きいのでしょうか?
また、今回更新した2027年の財務ガイダンスの営業利益200億円の中に、この効果というのは織り込みをされているのでしょうか?」というご質問です。
徳重:まず、すべてを完全に織り込みきれている状況ではなく、かなりポテンシャルがあるのではないかと思います。削減の面では、コール業務のAI化が非常に大きな成果を上げています。すでに決裁コールでは7割が実現しています。
我々の出張訪問買取というビジネスモデルでは、出張訪問数が増えればコール数も増加するため、本来であればコールセンターの対応人員を増やさなければなりません。
しかし、現在の人数、もしくはそれ以下の人数で訪問数の増加に対応できる状況となり、訪問数に伴う人件費率を抑えることができています。これは、非常に重要な点だと考えています。
また、データ管理の高度化について、販売に関しては、我々はM&Aによりさまざまな会社と連携して事業を進めており、その中で無駄が多いと感じています。各販路において最適なかたちで整備を進めるだけで、販売面におけるトップラインを増やせる可能性があると考えています。
この点についてはまだ織り込めていないため、今期はさらに磨きをかけ、FY2027に向けてアップデートできるよう進めていきたいと考えています。
質疑応答:店舗買取セグメントの仕入高の推移と要因について
司会者:「店舗買取セグメントの仕入高については第2四半期が前年同期比プラス28パーセントで、四半期ごとで見るとやや伸びがダウントレンドと見受けられるのですが、こちらは金相場の影響等を受けている部分があるのでしょうか?」というご質問になります。
岩田:第4四半期は年末を含んでおり、非常に活況な時期であるというシーズナリティがあることが1つ挙げられます。
加えて、ご指摘のとおり、2025年12月期第4四半期から2026年12月期第1四半期にかけては、金相場が急激に高まる過程にありました。このため、金を中心としたアクセサリーやその他の類似品の売却意欲を消費者がかなり強く持っていた時期だったと、今振り返ると思います。
それに対し、第2四半期は金相場が今年3月頃から急落し、ピーク時から5月、6月にかけて20パーセントほど下落しました。このような環境下では、金に関連する地金商材を売却しようとする意向が控えられているのではないかと感じており、売却控えが発生していると考えています。
ただし、足元では先週から金相場が最低価格ラインから10パーセントほど戻してきており、特定の地金商材に関しては売却意向が上がってくることが期待されます。
したがって、去年の第4四半期、今年の第1四半期、第2四半期を比較するとダウントレンドのように見えますが、これがずっと続くわけではないと考えています。また、店舗の出店やリピーターの獲得といった活動により、きちんとお客さまを獲得する施策は実行できており、ここからさらに成長していきたいと考えています。
質疑応答:出張訪問件数の増加計画と今後の見込みについて
司会者:「7月月次の訪問件数が前年比122パーセントであることや、8月の訪問数を非常に大きく伸ばしていくというコメントがありますが、これはキャリーした分で出張訪問数が増えているということなのでしょうか?
それであれば、第2四半期の13万4,000件という訪問件数は、やや抑えたということだったのでしょうか?」というご質問です。
岩田:おっしゃるとおり、第2四半期にいただいたお問い合わせについては、第2四半期内に訪問することも可能でした。ただ、夏場は問い合わせが弱くなることがわかりきっているため、できるだけアポイントメントを後ろ倒しに設定し、訪問アポイントメントのキャリーを行いました。
したがって、第2四半期に訪問すること自体は可能でしたが、四半期ごとのボラティリティをなくし、平準化していくことが重要だと考えています。我々はマンパワーリソースを活用していますので、この調整が功を奏したのではないかと思います。
また、7月の訪問件数は前年比122パーセントと好調で、通期目標として掲げている前年比119パーセント増に対して非常に順調な進捗状況です。上期は前年比113パーセント伸長しており、下期にはさらに強い伸びが期待できます。
このタイミングで、良質な在庫を一気に仕入れ、来期に向けた準備を進めていきたいと考えています。さらに、8月の訪問件数も前年比122パーセントを大きく上回る結果が期待できますので、引き続きご注目いただければと思います。
質疑応答:出張訪問セグメントの広告宣伝費について
司会者:「上期の出張訪問あたり広告宣伝費が約3万円水準ですが、この投資に対する評価を教えてください。また、通期が2万6,500円という計画になっているため、下期は出張訪問あたりの広告宣伝費がかなり下がるということになると思いますが、この点についてどのようなことで下がっていくのか教えてください」というご質問です。
徳重:広告宣伝費について、今回は投資やブランディングを含めた内容となっています。第3四半期に向けた訪問数の増加やキャリーの増加もありますが、特に投資を進めるべき時期だったと考えています。また、変動利益も上昇しているため、大きな問題はないと見ています。
通期計画については、目標に限りなく近づけることを目指しています。下期の計画では広告費を抑制することを考えていますが、競合との比較や今後の投資に必要な支出がある場合は、躊躇せずに対応したいと考えています。ただし、ここから大幅に増加することは想定していないと考えています。
質疑応答:海外展開と合弁会社設立による業績への影響について
司会者:「海外事業について、いつ頃にどれぐらいの規模で業績に貢献するイメージを現状で持たれていますでしょうか? 2027年の中期経営計画の最終年度の計画にもかなり織り込まれているのでしょうか?」というご質問です。
岩田:まず、この取り組みはゼロから作るのではなく、JUXIと共同で進めるかたちになります。また、今回発表した合弁会社には、現在JUXIが行っている既存事業を移管することとなります。そのため、業績はJUXIの持つものが反映され、早期に立ち上がると考えています。
来期には、この合弁会社において1桁億円前半ではありますが、確実に利益を出し、貢献できるよう取り組んでいきたいと考えています。
また、JUXIと組むことで、現在、船橋倉庫からUS向けに「Sランク」「Aランク」の高ランク商材をライブ販売しています。この商材は、国内の既存販路に比べて2倍、3倍、4倍といった価格で売れることがPoCで確認されており、今後さらなる成長が期待できると考えています。
なお、これらは今回設立する合弁会社の収益ではありませんが、当社側でのプラス要因として、アドオンのキャッシュフローを獲得するかたちになると考えています。こうした取り組みにより、来年には数億円の利益貢献が見込めるのではないかと考えています。
また、マーケット規模に関しては、中国、アメリカともに日本の数倍にのぼります。このような取り組みが成功すれば、日本で良品古物を仕入れて仕入れを増やし、それをグローバルマーケットで販売展開するという構想が実現し、将来的に非常に大きな業績成長の可能性を秘めていると期待しています。
質疑応答:AI関連における社内利用状況と進捗について
司会者:「AIのいわゆる使用料、トークンコストについて、会社としてしっかりと管理をしながら活用していっているのでしょうか?」という質問です。
徳重:正直なところ、正解がなにかはまだわからない状況ですが、社内で可視化しています。私も含めた経営陣全員で、毎月誰がどのくらい活用しているかを確認し、「これは無駄だ」「やめておこうか」や「これは許容範囲内だよね」「投資だよね」について毎月議論して決定しています。
質疑応答:月次の出張訪問の仕入高とオペレーションの変化について
司会者:「6月の出張訪問の仕入高は前年同月比116パーセントで、かなり伸び率が鈍化したように見られていた部分があったと思います。これは今の7月の結果等を見ると、コントロールを図っていた要素があったのでしょうか?」です。
岩田:6月の出張訪問仕入高は前年同月比116パーセントとなりました。去年の6月と今年の6月で大きく変わった点は、5月・6月にいただいたお問い合わせをそのタイミングで訪問するのか、それとも夏場に持ち越すかというオペレーションの違いにあると理解しています。
今年は、このキャリーオペレーションが非常にうまく機能しており、その結果、7月と8月の訪問が遅れるかたちになっています。そのため、昨年よりもディレイが進んでいます。
一方で、昨年は6月にディレイせず訪問したケースもありました。本来は夏場に訪問したかったものの、6月に集中してしまった状況です。こうした点で、昨年のほうが6月の訪問数が多い結果となり、今年はそれを抑制しています。
そのため、今回の116パーセントという数値になっています。ただし、単月で見ると、年によって状況が刻々と変化するため、できるだけ大きな単位、すなわち上期や通期といった視点で見ると、当期のほうがオペレーションをよりよく運用できていると考えています。