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マブチモーター、通期売上高を2,250億円へ上方修正 既存のモーター事業に加え設備・部品等事業を第2の柱へ

2026年上期 決算説明会

高橋徹氏:代表取締役社長の高橋です。本日は、ご多忙のところ当社決算説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。

また、日ごろの当社IR活動へのご支援・ご協力に、この場をお借りして御礼申し上げます。

それではさっそくですが、2026年上期の業績概要からご説明します。

2026年上期 決算概要

上期の売上高は、前年同期比12.1パーセントの増加となりました。

自動車電装機器用は、中型電装でEPBの販売が減少したものの、パワーシート、パワーウインドウおよびバルブ用が大幅増加、小型電装もミラーおよびエアコンダンパー用が増加し、円安の影響も加わり増加しました。

ライフ・インダストリー機器用は、採算性重視の方針により理美容用で受注を絞り込み、健康・医療用も歯ブラシ用で一部のお客さまにおける在庫調整の影響により減少した一方で、M&Aにより当社グループに加わった企業の連結化効果と円安により増加しました。

営業利益については、売価・プロダクトミックスの改善や円安により増加し、前年同期比8.5パーセントの増加となりました。

2026年上期 連結業績概要

経常利益は為替変動の影響により、前年同期比63.3パーセントの増加となりました。上期予想に対しては、為替差益の発生等により31.2パーセントの増加となりました。

親会社株主に帰属する中間純利益は、前年同期比41.9パーセントの増加となり、上期予想に対しては、19.8パーセントの増加となりました。

実効税率は、グループ内配当を増額したことにより、前年同期比7.2ポイント上昇しました。

2026年上期 販売・生産数量及び主要為替

販売数量は、前年同期比2.0パーセント減少し、生産数量は、3.9パーセント増加しました。

2026年上期 販売実績

上期の販売実績は、前年同期比12.1パーセント増加の1,063億円となりました。市場別では、自動車電装機器用が前年同期比11.8パーセント増加の820億円、ライフ・インダストリー機器用は、前年同期比13.2パーセント増加の243億円となりました。

2026年上期 市場別販売実績

自動車電装機器用のうち、中型電装は前年同期比14.3パーセント増加の413億円、小型電装は9.3パーセント増加の407億円となりました。

ライフ・インダストリー機器用は、13.2パーセント増加の243億円となりました。

2026年上期 市場別販売実績 自動車電装機器

用途別の動向では、中型電装用途は、パワーシート、パワーウインドウおよびバルブ用が受注拡大により大幅に増加し、円安の影響も加わり全体としても増加しました。

小型電装用途は、自動車生産台数が若干減少したものの、販売数量は前年並みを維持し、円安の影響も加わり全体として増加しました。

2026年上期 市場別販売実績 ライフ・インダストリー機器

健康・医療は、一部のお客さまにおける在庫調整の影響により販売が減少した一方で、マブチオービーギアシステム、マブチマイクロテックおよびマブチNPMの連結化効果と円安の影響により、全体として増加しました。

2026年上期 連結業績 営業利益増減要因分析

上期営業利益の主な増減要因ですが、売価・プロダクトミックスが改善し59億円増加、成長に向けた販売管理費の増加等のコストアップにより40億円の減少となりました。

キャッシュ・フロー推移

キャッシュ・フローの状況については、営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前中間純利益の増加等により、前年同期比で1億円増加しました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、M&Aによる支出が増加しました。フリー・キャッシュ・フローは、前年同期比で175億円減少し、68億円の支出となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、株主還元強化により支出が増加しましたが、M&A資金借入による収入により前年同期比で支出が減少しました。

2026年下期の事業環境認識

ここからは、通期業績予想についてご説明します。

2026年下期の事業環境認識ですが、世界経済は、地政学的リスクなど不確実な要素が増加しており、経済の先行きは不透明感が増しています。

これを受けて世界の自動車生産もやや減少すると見ており、年間を通じた生産台数も前期比でやや減少すると見ています。

事業に影響を与える要因

こちらのスライドでは、事業に影響を与える要因について、ご説明します。いずれも、現時点での見立てですので、ご承知ください。

まず米国関税の影響について、相互関税と呼ばれたIEEPAを根拠とする関税は、裁判所の判断によって納付済みの関税は概ね全額還付を受けています。お客さまにご負担いただいた関税相当額は順次返還していきます。

IEEPAに代わって適用された通商法122条を根拠とした10パーセントの関税、それに代わって適用された通商法301条を根拠とした12.5パーセントの関税については、引き続きお客さまにご負担いただく方針です。

メキシコ製モーターについてはUSMCAが適用され、引き続き関税の対象外となっています。

米国の関税政策の動向および当社事業に及ぼす具体的な影響については、引き続き注視していきます。

また、中東情勢の悪化により、樹脂をはじめとする多くの原材料費が高騰しています。原材料費の価格高騰分については、お客さまとご相談しご負担いただく方針ですが、価格改定が反映されるまでは期ズレが発生する見込みです。

2026年通期 連結業績予想概要

2026年の通期業績予想についてですが、今回の発表で見直しています。売上高は12.3パーセント増加の2,250億円を予想します。

自動車電装機器用は、世界の自動車生産台数は前年比微減を見込んでいる一方、円安等により販売金額は前年比増加の計画としています。

ライフ・インダストリー機器用は、健康・医療用の安定的な需要の継続を背景に堅調な推移を見込んでいます。

なお、2026年上期実績までライフ・インダストリー機器用に含んでいた、金型等の部品関連のビジネスや、2026年下期よりP/Lに連結するマスダックの売上を、「設備・部品等事業」として開示していきます。

営業利益は、上期に引き続き、コストアップの減益要因を売価・プロダクトミックスの改善および円安による増益効果が上回り、前年比4.1パーセント増加の265億円を見込みます。

また、下期の為替レートは、1ドル155円を見込んでいます。

2026年通期 連結業績予想

経常利益は、為替差益の減少により、前期比10.8パーセント減少の313億円、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比15.5パーセント減少の222億円を見込みます。

2026年通期 販売・生産数量及び主要為替

販売数量は、前期比3.0パーセントの減少、生産数量は、前期比1.8パーセントの減少を計画しています。

年初計画との比較では、販売数量は3.0パーセントの減少、生産数量は2.3パーセントの減少です。

2026年通期 販売計画

通期の販売計画は、12.3パーセント増加の2,250億円としています。

事業部別の計画は次のページでご説明します。

市場別販売計画

モーター事業の自動車電装機器向けのうち、中型電装は前年同期比8.4パーセント増加の825億円、小型電装は4.6パーセント増加の819億円を計画しています。

ライフ・インダストリー機器向けは466億円、また設備・部品等事業は137億円を計画しています。

参考:モーター販売数量

こちらでは、モーター事業の市場別モーター販売数量をご参考として掲載しています。

2026年通期 連結業績予想 営業利益増減要因分析(前期比)

営業利益の主な前期比増減要因はこちらに記載のとおりです。

売価・プロダクトミックスの改善により168億円の増益を見込んでいます。

コストに関しては、中期的な成長に向けた研究開発費の増額および人材補強などにより、120億円のコストアップを見込んでいます。

なお売価・プロダクトミックスの増加およびコストの増加には、M&Aによる子会社取得の影響を含んでいます。

設備投資・減価償却費・研究開発費

設備投資などについて、ご説明します。

2026年の設備投資は当初計画比で9.0パーセント増加の136億円を計画しています。設備投資の主な内訳は、省人化対応などに伴う生産設備投資が94億円、研究開発投資が12億円です。

減価償却費は、前期比17億円増加の149億円を計画しています。

研究開発費は、成長に向けた研究開発人員の増加等により、前期比9億円増加の86億円を見込んでいます。

株主還元

続いて、株主還元についてご説明します。当社は、長期安定的な配当の実現のため、純資産配当率すなわちDOEを配当算定基準に採用しています。

従来、DOE3パーセントから4パーセントを目安としていましたが、今期より配当金算定基準を変更し、DOE3パーセントから5パーセントを目安として配当を実施することとします。

また、2030年までの期間において、累進配当を基本とします。

なお、前期実績ROE10パーセント未満ないしPBR1倍未満の場合、DOE5パーセントを基準とします。

さらに、2026年から2030年における5年間通算での総還元性向を100パーセントとすることを目安に配当とあわせて自己株式取得を実施します。

以上より、当期の年間配当金予想を1株あたり56円から70円に変更します。自己株式の取得は、今期190億円、2,400万株を上限に実施中です。2026年の配当性向は75.8パーセント、総還元性向は160.8パーセントになる見込みです。

ROE10%の早期実現に向けて

ここからは、当社の経営方針・事業戦略についてご説明します。

当社は持続的な企業価値の向上を目指し、「事業成長によるリターンの最大化」と「資本効率の改善」の両輪に取り組んでいます。現在は、「経営計画2030」の財務指標の1つとしてROE10パーセント以上を掲げ、その早期実現に向けた取り組みを進めています。

戦略投資を活用したリターンの最大化

はじめに「事業成長によるリターンの最大化」についてですが、2030年における売上高および営業利益率の業績ガイダンス達成に向けて、既存のモーター事業に加え、設備・部品等事業を第2の柱へと育てていきます。マスダックやマブチオービーギアシステムの製品の販売を、グループのシナジーにより拡大することを目指します。

モーター事業における自動車電装機器用は、パワーシートおよびパワーウインドウ用の新規採用拡大などにより、2030年に2,000億円規模を目指します。

また、M&Aを通じた新領域の売上も500億円規模へ拡大させ、シナジーの発揮によりグループ全体の営業利益率を確実に引き上げていきます。

「動き」のソリューション提供による事業領域の拡大

こちらでは、戦略投資の活用により、マブチグループの製品・技術を組み合わせ、多様な「動き」のソリューションを提供する姿を進化してきた当社の姿をお示ししています。

モーターラインナップの拡充による提案力の向上に加え、ユニット・制御対応、さらにマシーナリー領域の拡大と生産技術のビジネス化を進めています。お客さまの課題解決に貢献し、事業領域を大きく広げていきます。

「動き」が提供価値となる市場が拡大

当社の「動き」が提供価値となる市場は、半導体需要の拡大による搬送装置用途の成長や、フィジカルAIの進展等により、拡大していきます。

EFEM(イーフェム)等の精密搬送装置や、協調ロボットといったロボット市場の成長は、中長期的な成長の追い風です。今後、ロボット市場が大きく拡大する見通しの中、需要を確実に取り込んでいきます。

グループ会社のPMI進展とシナジー創出の加速

私たちが目指す「動き」のソリューション提供の実現には、M&Aにより当社グループに加わった6社とのシナジー創出が鍵です。

PMIについては、専任部署がDay1からDay1000のタスクを体系化し、各社の自主性を尊重しながら着実に推進しています。経営理念の浸透を通じてグループの一体感を醸成するとともに、早期の海外進出で培ってきたグローバル拠点運営で磨いた内部統制・ガバナンスの仕組みを各社へ展開し、意思決定の高度化とシナジー創出の基盤を整備しているところです。

この強固な基盤のもと、各社はこちらに記載した取り組みを推進しています。

当社の強みである「生産技術力」を活かした事業領域の拡大

続いて、当社の強みである「生産技術力」を活かした事業領域の拡大についてご説明します。

当社は会社創立以来、モーターの高品質化・高効率生産を追求し、生産設備および金型を自社開発してきました。標準化戦略のもとで培ってきたこの独自の生産技術が、当社の高品質・大量生産・安定供給を支える強みの源泉となっています。

また、主要部品の内製化により、品質・供給・コスト競争力を強化するとともに、生産革新活動を通じて自動化を推進し、グローバル生産体制を高度化させてきました。こうした長年培った設備開発・工程設計ノウハウを活かし、生産技術力の事業化を推進していきます。

生産技術力とマスダックの事業とのシナジーで機械装置までビジネスを拡大

こちらのスライドは、2026年第1四半期の決算ブリーフィング時の資料の再掲ですが、生産技術力を将来的にマブチグループとして外販ビジネスに展開するため、2025年10月に「マブチエンジニアリング」を設立し、分社化しました。

このマブチエンジニアリングの生産技術力と、食品機械を手掛けるマスダックのリソースを補完・融合させることで、機械装置や製造ラインといった、出力における「動きのソリューション提供」を加速していきます。

マスダック 食品製造の自動化需要を取り込み海外事業を拡大

本年6月にグループ入りしたマスダックについては、同社が有する「職人技を再現する自動化技術」とグループの事業基盤を融合し、海外市場の開拓を推進します。

人手不足による省人化・自動化ニーズを取り込み、ベトナムマブチ等のマブチグループのインフラの活用も視野に入れつつ、アジアでの食品機械市場の開拓を推進します。

足元では食品機械事業の約15パーセントの海外売上高比率を、将来的には倍以上へ高めることを目指し、売上成長を図ります。

ROE10%の実現に向けた株主還元方針

次に「資本効率の改善」については、先ほど、ご説明したとおり、ROE10パーセントの早期実現に向け、株主還元方針を変更します。

DOEの上限を5パーセントへ引き上げ、また2026年から5年間通算での総還元性向100パーセントを目安として自己株式を取得し、資本効率の改善を加速していきます。

持続的な企業価値向上を推進 外部評価も向上

最後に、当社のESG関連の取り組みが着実に進展し、初めて「FTSE4GOOD」および「FTSE Blossom Japan Index」に選定されたことをご報告します。

当社の「経営計画2030」では未財務指標も設定しており、今後もサステナビリティ指標に基づく取り組みを推進し、社会課題の解決と持続的な成長の実現を図っていきます。

ご説明は以上です。ご清聴ありがとうございました。

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