マネーボイス メニュー

ミラティブ、上期売上高が前年比12.6%増 営業利益は前年比2.4倍、配信事業の安定成長とコスト改善が進展

当社のMISSION・VISION

赤川隼一氏:本日は暑い中お集まりいただきありがとうございます。代表取締役CEOの赤川です。2026年12月期第2四半期(中間期)の決算説明を行います。上場後初の中間期に多くの方にお集まりいただき、大変うれしく思います。

あらためてご紹介すると、当社は「わかりあう願いをつなごう」というミッションと「好きでつながり、自分の物語(ナラティブ)が生まれる居場所」というビジョンを掲げて活動しています。

この8月は、「Mirrativ」のサービスリリースから11周年を迎える月にあたります。これまでの活動を通じ、さまざまな物語が生まれる居場所を作ってきました。今後もその取り組みを続けるとともに、既存事業のさらなる拡大を進め、新規事業を含めて企業規模の拡大を目指していきます。

本日は「AI×エンタメ」に関する話題についてもお話しします。どうぞよろしくお願いします。

2026年12月期上期決算サマリー

決算概要についてご説明します。まず、上期の決算サマリーです。

2026年12月期上期の売上高は38.2億円、営業利益は4.85億円で、売上高成長率は上期トータルで前年同期比プラス12.6パーセント、営業利益率は12.7パーセントとなりました。

第2四半期の売上高を単体で見ると、当初の見込みに対して若干下振れしました。一方、当社はtoC事業を長く展開しており、安定的に成長できる体制が整っています。月ごとのボラティリティが若干発生することを前提としていますので、今回の下振れもその範囲内と認識しています。

第2四半期単体の売上は若干期待値を下回ったものの、コスト改善等が順調に進み、上期の営業利益は4.85億円で前年同期比2.4倍を達成しました。これはポジティブなニュースとして捉えています。

P/Lサマリー

P/Lのサマリーです。「Mirrativ」課金売上・広告売上ともに、第2四半期単体で見るとやや下振れました。

一方で、期初段階から公表しているとおり、当社の売上は下期に偏る傾向があり、上期・第2四半期の下振れはボラティリティの範囲内と認識しています。

そのような状況の中でも利益を確保できる体質になっていることを前向きに捉えながら、引き続き取り組んでいます。

(参考)業績予想に対する進捗状況(連結)

第1四半期や第2四半期は下期に比べて低調な傾向がありますが、例年では第1四半期より第2四半期の方が結果の良いケースが多くありました。

しかし、本第2四半期においては、一部コンテンツのリリース遅延など、ボラティリティの範囲での変動が影響し、上期売上の進捗率は45.5パーセントとなりました。

この進捗率については、下期で十分巻き返せる範囲内であると考えています。そのため、通期予想を達成しつつ、利益の確保を目指していきます。

売上高四半期推移(連結)

四半期ごとの売上の連結推移です。第1四半期単体では、前年同期比(YoY)でプラス19.6パーセントでしたが、第2四半期単体では前年同期比プラス6.2パーセントの売上成長となりました。

ボラティリティの範囲内ではありますが、第2四半期単体ではやや下振れした状況です。引き続き、このグラフにも示されているように、例年、第3四半期および第4四半期に期待がかかる事業であるため、しっかりと巻き返しを図っていきたいと考えています。

上場関連費用を除いた調整後営業利益(率)四半期推移(連結)

2026年12月期第2四半期の調整後営業利益は2.28億円で、利益率は12.2パーセントとなり、第2四半期として過去最高値を記録しました。

第1四半期については、年初は一定額まで決済手数料の割引が適用されていましたが、その割引分を除くと、しっかりと利益を確保できる構造になっています。

後ほど述べるとおり、売上総利益率は過去最高を記録した四半期となりました。そのため、コスト改善や収益構造の強化が順調に進んでいると考えています。

売上総利益(率)四半期推移(連結)

売上総利益率の観点では過去最高の四半期となっています。一方で、前四半期に対して微減した売上総利益額については、売上高が第1四半期を若干下回ったことによるものですが、これは先ほど触れたボラティリティの範囲内での推移といえます。そのため、事業構造自体は強固になっているものと考えています。

売上原価+販管費内訳四半期推移(連結)

コスト面について、原価と販管費を合わせてみると削減が順調に進んでおり、非常にポジティブなニュースだと思います。

後ほどご説明しますが、決済手数料を順調に低減していくことが利益向上のキードライバーであることは、上場時からご説明しているところです。こちらも着実に実現しています。期初の割引分を除いて見ると、良好な推移をしていると考えています。

その他のコストについては、次のスライドでもご説明しますが、規律を持って順調に削減できています。

2026年12月期第2四半期 前四半期比営業利益増減要因(連結)

第1四半期と第2四半期の営業利益増減要因を示したスライドです。ボラティリティの範囲内ではありますが、売上高の減少が利益に影響を与えており、約7,900万円分のマイナスとなっています。

一方で、配信者還元にかかるコストやその他の原価・販管費を含む適切なコスト削減やコストコントロールが実施されました。

また、決済手数料も実態としては順調に低減し、約2,300万円営業利益がプラスとなりました。加えて、第1四半期に適用されていた年初割引がなくなった影響が約2,700万円分ありましたが、この一過性の影響を除くと、決済手数料はほぼ均衡した状態を保つことができたといえます。このように、決済手数料の低減が順調に進んでいることが大きなトピックです。

さらに、通信費の効率化や広告宣伝費の適切なコントロールを進めた結果、売上高は若干低下したものの、利益構造はより強化されたと言える状況です。

(再掲)Mirrativアプリの売上KPI構造

このような利益構造の強さを武器に、ロイヤルユーザー数を着実に増やし、その方々からミルフィーユ的に長く売上を積み上げていける構造です。この強みを引き続き順調に伸ばしていくことを、既存事業の基盤として運営しています。

主要KPI推移 課金KPI

ロイヤルユーザー数に関しては、第2四半期として過去最高値を記録しています。売上に連動する部分があるため前四半期比では微減しましたが、構造自体に大きな変化はなく、第2四半期単体でも前年同期より上積みができています。

主要KPI推移 売上のミルフィーユ構造

当社は月額10,001円以上を課金しているユーザーさまを「ロイヤルユーザー」と定義しています。当社の場合、一度ロイヤル化していただいたユーザーさまが長期的に売上を維持する傾向があります。この点はスライドのグラフにも示されています。

ロイヤルである月、そうではない月があるものの、一度入会してくださったユーザーさまが長期的に継続して、ミルフィーユ状に売上を積み重ねてくださることが、当社の大きな強みです。

この構造自体は変わっておらず、四半期ごとや月ごとの変動はあるものの、安定した事業運営が可能な仕組みとなっています。全体の進捗としては、利益構造がより強固になっている点を評価しています。

コスト構造(2026年上期累計・単体)

先ほどお話ししたコスト構造の強化も含め、限界利益率が70パーセントを超える事業となっています。そこにトップラインの成長をしっかり乗せていくことで、より高い利益額が期待できると考えています。今後もぶれずにこれを進めていきたいと思います。

(参考)配信者への払い出し水準比較

当社は配信者還元におけるコストコントロールが適切に行える事業構造になっています。この構造に支えられ、長くユーザーさまに利用していただけることが当社の強みでもあります。このような既存事業の強みを維持しながら、引き続き取り組んでいきます。

コストKPIサマリー(単体)

主要なコスト項目についてです。大きなコスト要因である決済手数料は、実態値で見ると第1四半期・第2四半期ともに順調に低下を続けています。これは非常に良い傾向だと思っています。

決済手数料率は順調に低下を続けており、第2四半期は12.7パーセントまで下がってきています。ただし、このペースは今後やや鈍化すると予想しています。

この利益構造をてこにした高い限界利益率を強みに、引き続き利益を向上させていきたいと考えています。サーバーコスト等については、ARPUの上昇によりコスト比率が下がる構造のため、過去最低を更新しています。

また、デジタルコンテンツの開発については、2023年頃までは特にライブゲーム分野で積極的に投資を行っていましたが、現在は規律をもって適切にコントロールできており、それが現在の収益構造の構築につながっている点が大きな強みと考えています。

事業トピック 新規事業関連(第2四半期)

このように、既存事業の底堅さや安定的な成長、利益創出力を背景に、「All for Streamers」という事業コンセプトのもと、新規事業展開を進めています。

業績への反映や開示が可能となる時期はもう少し先になる見込みですが、「YouTube」や「Twitch」などを通じて配信を行う個人VTuberや個人配信者を対象とした事業は順調に推移しています。特にBtoB分野においては、一定の順調な進捗が見られると考えています。

個人VTuberをネットワークしている「ぶいきゃす」というキャスティングサービスを展開していますが、この登録VTuber数は1,800名を超えており、案件獲得などの成果を継続的にプレスリリース等で開示しています。

また、株式会社キャスコードが運営する「CastCraft」については、当社のクライアントとのリレーションやコミュニティノウハウを活用した広告商品を順次展開しています。まずはBtoB分野において堅実に売上・利益を上げており、じわじわと成長につなげている状況です。

新規事業では、BtoCでの売上や爆発力のある成長も期待して運営していますので、引き続き推進していきたいと思います。

事業トピック 全社(第2四半期)

昨年末の上場時点と半年経った現在を比較すると、隔世の感を覚えるのがAIの周辺領域です。この急速な変化に対応すべく、当社は行動指針に「with AI」を追加しました。第1四半期から「AI祭り」という全社的なAI化への取り組みを推進してきました。

AI関連の取り組みは、どうしても100点満点をつけるのが難しい領域ですが、当社の事業規模に照らしても、AIの変化に適切に対応できている組織になってきていると考えています。

AIに向けた取り組みとしては、全社員が「Claude」を活用することはすでに当たり前になっており、自動化や効率化を進めることは当然のことと考えています。その上で、いかに企業OSそのものをAIありきに書き換えていくかが、今後の競争力の源泉になると考えています。

その中で人事評価といった会社の基盤の部分にもAIを導入し、トランスフォームを進めるという取り組みを引き続き継続しています。

社員および組織のAIリテラシーは一定水準まで向上しており、これを急速に変化する市場環境において事業に活かすべきだと考えています。その一環として、「AI×エンタメ」といった新規事業領域の模索を新たに開始しました。こちらについては開示可能なタイミングで適切に情報を公開していく予定です。

AIトランスフォームを遂げた当社の新規事業に、ぜひご期待いただければと思います。

(再掲)キャッシュアロケーションの考え方

当社は一定の厚みを持つキャッシュポジションを維持しており、それを成長投資に充てるという方針は変えずに進めていく考えです。

一方で、足元にはさまざまな動きがありますが、株価の動向等は経営陣として注視しつつ、今後も適切なキャッシュアロケーションを行っていきます。

(再掲)M&A・出資・資本業務提携の考え方

M&A等については現時点で開示できる情報はありませんので、前回と同じスライドをご用意しました。ただし、M&Aについては、積極的に検討すべきトピックとして認識しています。

実際に、M&Aや戦略投資を通じてグループに加わった株式会社アイブレイドや株式会社キャスコードといった企業とのシナジーも順調に発揮されていると考えています。また、市況的にも大きな変化がある中で、当社はキャッシュポジションが良好であることから、買い手側としてのポジションにあると認識しています。

引き続きM&Aや戦略投資について、経営陣主体でしっかりとコミットし検討を進めています。

基本的には、現在の配信者を中心とした戦略において、「配信者接点(面)を広げる」「バリューチェーンを横に広げる」「縦に深める」といった方向性に沿うことを基本としながら、この変化の中で、AI関連やVR/MR関連、新しいエンターテインメント領域においても、M&Aを1つの手段として活用していきたいと考えています。

また、自社での投資に加え、VCへのLP出資等も含め、変化の時代において適切なポジションを取ることを意識しながら、引き続き経営に取り組んでいきます。

以上で、上期の決算説明は終了となりますが、大枠として、既存事業は安定的な成長を継続し、上期も利益を着実に確保することができました。その上で、創出したキャッシュフローを活用し、M&AやAIを含む新規事業への取り組みを通じて第2・第3の矢を構築する方針を継続しています。

これまでの方針を維持しつつ、強固な事業基盤を強みとした経営を推進していきますので、引き続きご支援を賜りますようお願い申し上げます。

シェアランキング

編集部のオススメ記事

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
MONEY VOICEの最新情報をお届けします。