■生成AI関連株以外の銘柄が買われた
今週の新興市場は上昇。日経平均は先週末比3.93%安と3週ぶりに下落した。グロース市場指数は同1.32%高、グロース250指数も同1.38%と、ともに3週連続で上昇した。プライム市場では、日経平均の構成比の大きいアドバンテストやソフトバンクグループといった生成AI関連の主力銘柄が利益確定売りに押される一方、医薬品や海運株に資金が向かい、新興市場でも生成AI関連株以外の銘柄が買われた。時価総額最上位グループの銘柄を算出対象とするグロース市場コア指数は同1.23%高と4週連続で上昇した。
時価総額上位銘柄では、フリーが先週末比13.00%高。13日に、26年6月期に続く27年6月期の大幅増益予想を発表。週明け17日から買い進まれ、週末21日に年初来高値を更新した。時価総額がグロース市場最大のトライアルホールディングスは同6.52%高で5週連続上昇。フリーと同様に、13日に開示した27年6月期の連続増益予想をはやした。一方、Synspectiveは同5.96%安。新規の買い材料に乏しい中、利益確定売りに押され、5週ぶりに下落した。アストロスケールホールディングスも同8.55%安と3週ぶりに下落し、宇宙関連株の下落が目立った。
その他、アーキテクツ・スタジオ・ジャパンが同58.44%高で、値上がり率はグロース市場で首位。26年5月末時点で債務超過だが、14日に資金借り入れを発表し、資金繰り不安がやや後退した形だ。ただ、今週末17日終値は122円と絶対額が低く、値動き重視の短期投資家が買いの主役だったとみられる。一方、ジーニーは同21.90%安。14日に開示した27年3月期第1四半期決算での営業赤字転落が嫌気され、急速に値を消した。
今週は、IPO(株式新規公開)はなかった。
■買いを集める低位銘柄が続出か
来週の新興市場は相場全体の方向感が定まりにくい中、値動き重視の短期トレーダーによる低位株売買が活発化しよう。今週は、アーキテクツ・スタジオ・ジャパンを筆頭にTORICO、Def Consultingなど値上がり率上位7銘柄のうち6銘柄が200円未満だった。来週も、業種や業績を問わず、値動きの軽さを最大の強材料として買いを集める低位銘柄が続出しそうだ。
来週は、27日から29日までの3日間、米ワイオミング州でカンザスシティ連銀主催の国際経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」が開かれる。日米欧の中央銀行トップが出席し、発言内容が為替や債券市場を大きく動かす可能性がある。このため、生成AI関連などプライム市場の主力銘柄は手掛けにくく、新興市場でもパワーエックス、QDレーザなど生成AI関連株や、生成AI株とともに買われたTerra Droneなど防衛関連株は上値が重くなりそうだ。
今週末大引け後の情報開示銘柄では、7月の月次取扱高が前年同月比213.5%と急拡大を続けるレントラックス、食料品の消費税率引き下げが販売促進需要の拡大余地につながり得るとの見通しを示したクラシルなどが注目される。
東証は今週、2社の新規上場を承認した。9月17日にネット広告のSkyfallがグロース市場に、18日に駐車場シェアサービスのakippaがスタンダード市場に上場予定となっている。現在までの9月の上場予定はスタンダード4社、グロース3社。9月11日にグロース上場予定のKOMPEITOが、9月IPO組の先陣を切って8月27日からブックビルディング期間に入る。他のIPO銘柄の人気を探る上でも、9月3日発表予定の公開価格が注目されよう。