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日高有一氏:みなさま、こんにちは。デ・ウエスタン・セラピテクス研究所代表取締役社長の日高です。本日は、2026年12月期第2四半期の決算説明会にご参加いただき、ありがとうございます。スライド目次の1から4をご説明します。
ビジネスハイライト
まず、ハイライトです。経営成績について、売上高は3,300万円で前年同期比80.9パーセント減と大幅に減少しました。理由は「DW-1002」の欧州特許の満了によるものです。この影響で、ロイヤリティが約45パーセント減少しました。さらに、残りについては、「DW-1002」の特許が米国で残っているものの契約延長に関して協議中であり、その分のロイヤリティが計上されていないことが大幅な減少の原因となっています。
研究開発費は2億1,700万円で、前年同期比31.7パーセント減となりました。営業損失は3億1,200万円で、前年同期の営業損失とほぼ同水準です。
一方、開発パイプラインの進捗については、メドレックスさまと共同開発している「DW-5LBT」が、昨年米国で承認を取得しました。現在は米国のTerrain Pharmaceuticals(以下、Terrain)さまと販売に関する基本合意を締結しており、正式契約に向けた協議を進めています。
「DW-5LBT」については、2026年12月期第4四半期、すなわち10月から12月での上市を目指しています。
「K-321」(フックス角膜内皮変性症)は、パートナーである興和さまが開発を進めており、グローバルのフェーズ3試験を2試験実施しました。両試験の観察期間が終了し、現在はデータ解析を進めています。
「H-1337」(緑内障)は、3月に千寿製薬さまとの間で資本業務提携を締結し、日本・アジアのオプションの締結により約2億円の出資を受けました。これに伴い、米国での開発から日本での開発を優先する方針に転換しています。
連結損益計算書(対通期予想比)
具体的な数字についてご説明していきます。
まず、2025年12月期と2026年12月期の比較です。先ほどお伝えしたとおり、「DW-1002」の特許満了国がある影響により、売上高は2025年12月期に比べて約8,700万円少ない3億円を予想しています。
研究開発費については、2025年12月期の6億6,900万円に対してやや増加させ、2026年12月期は7億8,000万円を見込んでいます。その結果、経常損失は前期よりもやや損失が増える予想となっています。
連結貸借対照表
連結貸借対照表です。現預金は15億8,100万円で、前期末比1億2,800万円の減少となっています。これは主に研究開発費などの使用による減少です。一方、その他流動資産は前期末比で若干増加しましたが、これは「H-1337」関連の貯蔵品の増加によるものです。
負債は、未払金および借入金の減少により前期末比で減少しました。流動負債は前期末比1,600万円減少、固定負債は前期末比7,700万円減少しました。純資産は、中間純損失の計上や第三者割当の実施により前期末比2,600万円減少しています。
連結キャッシュ・フロー計算書
キャッシュ・フロー計算書です。期首残高は17億900万円で、営業キャッシュ・フローがマイナス3億4,300万円、投資キャッシュ・フローがマイナス6億100万円、財務キャッシュ・フローがプラス2億2,200万円となり、期末残高は2025年第2四半期とほぼ同水準となりました。
内容はスライドに記載しているとおりです。営業キャッシュ・フローは、税金等調整前当期純損失、棚卸資産の増加、未払金の減少が起因しています。投資キャッシュ・フローは、拘束性預金の増加や有形固定資産の取得による支出が含まれています。
財務キャッシュ・フローは、株式発行による収入が1億9,400万円、新株予約権の一部行使による収入が4,900万円、長期借入金の返済による支出が2,200万円です。このうち、第13回新株予約権による調達額は1月から6月までで4,900万円となり、進捗率は90.9パーセントです。
売上高の内訳と推移 上市品(BBG、リパスジル)
続いて、事業進捗についてご説明します。まず、上市品についてです。ロイヤリティ収入が大幅に減少していますが、これは「DW-1002」の特許存続地域に関する契約延長の協議が進行中であるためです。なお、今年1月から6月まで米国特許が存続しているため、この期間の米国におけるロイヤリティは、契約延長が決まった段階でまとめて計上する予定です。
次に、「リパスジル」についてです。「グラナテック」は日本では2024年に終了し、海外についても2025年で終了予定です。一方、「グラアルファ」は日本およびアジアで順調に増加しています。2026年にはシンガポールでも上市され、増加基調にあります。
今後の売上高推移についてです。上市品のロイヤリティ期間満了に伴い、本年度と来年度はロイヤリティ収入による売上が減少すると見込んでいます。
ただし、2026年は第4四半期に「DW-5LBT」の上市を予定しており、2027年には「DW-1002」を日本および米国で上市する計画です。そのため、2028年12月期以降は、2024年12月期・2025年12月期を上回る売上を目指していく考えです。
2026年12月期 開発パイプラインの現況
続いて、開発パイプラインについてです。全体は、スライドに示しているとおりです。「H-1337」は、日本での開発を優先するため、千寿製薬さまとパートナーシップを締結しました。それ以外についても、スライドのとおりそれぞれ進捗しています。次ページ以降で個別にご説明します。
緑内障治療剤 H-1337 第二選択薬のFirst Choice
「H-1337」については、3月25日に千寿製薬さまとオプション契約を締結しています。
契約の内容としては、日本、香港・マカオ・台湾を含む中国、韓国、ASEAN加盟国、およびその他一部地域を対象としています。権利については「H-1337」のライセンス契約に移行する権利、先買権としてはテリトリー以外の国、主に欧米について千寿製薬さまに先買権を付与することとなっています。役割として、当社は日本におけるフェーズ3試験を実施、千寿製薬さまはこのフェーズ3臨床試験を支援することとなっています。
今後の見通しとしては、日本でのフェーズ3試験を進めるべく、千寿製薬さまと現在内容を検討しています。米国のデータを活用し、日本の規制要件に合わせた各種試験を行う必要があり、その検討を進めていきます。また、米国と日本の開発体制においては自社でも整備すべき点があるため、体制の構築を進めます。
競合薬との比較としては「ネタルスジル」が挙げられます。「ネタルスジル」は参天製薬さまが6月19日に日本での承認を取得し、薬価収載も今週行われたと思われます。「H-1337」はまだフェーズ3試験を実施していないため比較は難しい状況ですが、「ネタルスジル」のデータと比較すると薬の効果は同等以上であり、副作用についてはやや「H-1337」のほうが有用性はあると考えられます。これについては、フェーズ3試験で確認していく予定です。
H-1337 国内臨床試験開始までの見通し
今後の進め方についてです。フェーズ3試験を実施するために、動物での非臨床試験、主に毒性試験を行う必要があります。また、最終的にはフェーズ3試験後に商業用の製品を製造することとなるため、治験薬の製造についても品質確認を含めて進めていく予定です。
一方、千寿製薬さまの協力を得ながら試験計画を固める必要があるため、まずは臨床試験の申請データのパッケージ案および試験デザイン案の策定を進めていきます。これらをまとめた後、PMDAに事前面談または対面助言を行い、それを基に試験を確定させて治験を進めるという流れになります。具体的な開発計画はまだ出していませんが、協議の中で固まり次第、開発計画を開示する予定です。
免疫異常を基盤とする角結膜疾患治療薬 H-1129
「H-1129」についてです。これは、過去に緑内障治療剤としての開発が中止となったものを別の用途で開発するもので、昨年から再度パイプラインに計上しています。2026年12月期上期での進捗としては、4月14日に慶應義塾大学さまと実施許諾契約を締結しました。
新しい疾患は免疫異常を基盤とする角結膜疾患治療薬で、現在は慶應義塾大学さまと共同研究を行っています。その結果、特許の実施許諾を得るとともに、共願部分の独占実施権を取得しました。現在は治験薬の製造や臨床試験のプロトコールを調整中で、こられが固まり次第開発を進める予定です。
神経疼痛治療薬 DW-5LBT(Bondlido)
「DW-5LBT」についてご説明します。2025年に米国で承認され、2026年は上市の準備を進める年となります。5月15日には米国のTerrainさまと販売提携の基本合意を締結し、60日間の延長期間を経て、7月15日にさらに期間を延長する旨のプレスリリースを発表しました。2026年12月期第4四半期の上市を目指しています。
契約交渉が長引いている理由についてはすでに公表していますが、販売見込み量が当初の想定を上回ったことで契約条件の見直しを進めています。詳細については、先方との交渉内容にあたるため非開示としています。「DW-5LBT」が2026年12月期第4四半期に上市され、来年度以降安定的に収益が上がっていけば、当社の安定した収益基盤の1つになると考えています。
競合薬としては、米国の「リドカイン」の貼付剤市場が2025年に2億9,500万米ドル、類似の先行品としては「ZTlido」が2024年に5,200万米ドル、約80億円の売上を計上しています。これらに追いつき、追い越せるように販売を進めていきます。
再生医療用細胞製品(水疱性角膜症) DWR-2206
再生医療用細胞製品(水疱性角膜症)である「DWR-2206」についてです。2025年にフェーズ2が終了し、観察期間も終わりました。2026年にはフェーズ3の準備を開始しており、PMDAへの相談を含むプロトコールの検討や、治験製品の製造を進めています。中国においても治験を開始する予定で、本年度中の開始を目指しています。
詳細は次ページでご説明しますが、競合薬としては「ビズノバ」が日本ですでに承認されています。これは米国のバイオベンチャーであるAurion Biotechさまが販売しています。薬価は946万4,500円で、市場予測ではピーク時の使用患者数が160人、予測販売額が約15億円となっています。
ピークは6年目と見込まれていましたが、実際には初年度からピークを達成するような好調な出だしだったようで、初年度で222人、すなわち230人弱の実績があり、売上も20億円程度を達成したとのことです。
「DWR-2206」は、「ビズノバ」に対して凍結製剤である点が優位性となっており、競合品を上回る売上を目指して開発を進め、上市を目指していきます。
DWR-2206 P2試験の結果
「DWR-2206」フェーズ2試験結果の結論としては、主要評価項目である安全性を達成し、フェーズ3試験での有効性の評価に進む判断をしました。
試験の概要は、スライドに記載しているとおりです。多施設共同非遮蔽非対照試験として、水疱性角膜症患者を対象に、「DWR-2206」の安全性と有効性を検証しています。症例数は6例で、評価・観察期間は治験製品移植後48週となります。主要評価項目および副次評価項目については、スライドをご参照ください。
結果として、主要評価項目については因果関係の否定できない有害事象は発現しませんでした。また、治験期間を通して、特筆すべき問題のある事象や重要な有害事象の発現はなく、製品不具合も発生しませんでした。
副次評価項目として、安全性には特筆すべき問題は認められませんでした。有効性については、最高矯正視力と角膜厚の改善傾向が認められたことから、治験製品による有効性が確認されたと考えられます。
これらの内容を踏まえて、フェーズ3へ進める判断を行っています。
フックス角膜内皮変性症 K-321 リパスジル適応拡大
フックス角膜内皮変性症「K-321」、「リパスジル」の適用拡大についてです。2025年以降グローバル試験を進めており、1つ目の試験は昨年11月21日に観察期間が終了し、2つ目の試験は本年度3月19日に観察期間が完了しました。現在はデータの解析を実施し、申請の準備を進めています。
今後の見通しとしては、フックス角膜内皮変性症患者を対象に、まずは米国での上市を目指していきます。患者数は欧州のほうが多いものの、主戦場である米国からの展開を考えており、米国での上市後に欧州での展開を検討しています。
なお、すべて導出先である興和さまが開発を担当するため、当社の資金負担はありません。販売が開始されれば、ロイヤリティ収入が得られる予定です。具体的には、2027年の申請、2028年の承認・上市を予定しており、上市を非常に楽しみにしています。
眼科手術補助剤 DW-1002 BBG
眼科手術補助剤「DW-1002」のBBGについてです。2026年12月期上期でのアップデートは特にありませんが、日本と米国で申請に向けた準備を進めています。
2026年上期の共同研究実績(開示分)
2026年12月期上期の共同研究実績についてお伝えします。4月1日に、LABバイオテックさまと乳酸菌エクソソームを用いた眼疾患治療薬創出に向けた共同研究を締結しました。この共同研究は非常に早期の段階ですが、スライドのような取り組みを進めています。
当社は新薬候補化合物や新薬候補品の創出に向けた研究活動を行っており、現在は「H-1337」に多くの資金や経営資源を投入しています。ただし、その次の展開も考えていく必要があるため、眼科疾患やキナーゼ阻害剤を中心とした研究活動を地道に続けています。
2026年に発生が見込まれるイベント
2026年12月期の見通しについてです。スライドは、カタリストとなる、2026年12月期に発生が見込まれるイベントです。「DW-5LBT」(Bondlido)は、販売パートナーの基本合意が成立しほぼ確定している状況で、今後は上市を目指していきます。
「DWR-2206」は、中国での臨床開始を目標としています。「K-321」は、グローバルフェーズ3試験の観察期間が完了したことをイベントとして挙げており、2026年3月の段階で達成しています。「DW-1002」は、米国と日本の両国で申請を行う計画です。
2026年12月期通期連結業績予想(2026年2月13日公表)
冒頭でご説明したとおり、2026年12月期の業績予想は、売上高3億円、経常損失8億円を見込んでいます。研究開発費の増加については、「H-1337」と「H-1129」の臨床試験に向けた開発費用が増加要因となっています。
開発パイプラインの進捗計画 毎年1製品の上市
開発パイプラインの進捗計画です。「H-1337」は開発計画を公表していないため、確定次第公表する予定です。「H-1129」は、2027年12月期後半以降の臨床試験開始を目標としています。「DW-5LBT」(Bondlido)は本年度中の上市を予定しています。「DWR-2206」は、日本では来年度フェーズ3を開始する予定で、中国では本年度中に治験を開始する計画です。
「K-321」は、本年度中のフェーズ3試験終了を目標としていましたが、上期に達成しました。このため、来年度の申請・承認・上市につなげていきたいと考えています。「DW-1002」は、本年度中に日本と米国で申請を行い、来年度以降の承認・上市を計画しています。
今後のポイントと取組み方針
スライドは、今後のポイントと取り組み方針をまとめています。売上高については、ロイヤリティの受領期間満了による減収が発生しているため、それを補うべく「DW-5LBT」や「DW-1002」を市場に投入していく計画です。
開発パイプラインについては、「H-1337」を軸に「DWR-2206」や「H-1129」の開発を推進し、当社のコアな価値を高めていきたいと考えています。
研究プロジェクトについては、次世代の新薬候補品を開発する必要があり、複数の候補品が存在しています。ただし、すべてが対象になるわけではなく、トライアンドエラーを経て新しいものに取り組み、早期に治験に進められるようにサイクルを回していきたいと考えています。
資金調達については、第13回新株予約権による調達が残っているため、これを行う予定です。なお、調達した資金については全額を成長投資に充てる方針です。
時価総額については、2026年6月末時点で42億円となっています。2030年からグロース市場の上場廃止基準が引き上げられることを踏まえ、時価総額を着実に上げていく必要があります。そのため、自社のパイプライン開発を進めていきたいと考えています。
成長投資と収益イメージ
これまでもご説明していますが、スライドは当社の成長投資と収益イメージです。ベース収益としては、すでに上市されているもののロイヤリティ収入を資金源とし、市場からの資金調達を組み合わせることで、自社の開発品、共同開発品、新薬の候補品の創出を目指しています。
現時点では、できる限り自社開発を進め、高い収益性の確保を目指しています。「H-1337」「DWR-2206」「H-1129」を軸に開発を進めており、これらの早期字化を実現し、収益や黒字化の速度を加速させ、収益軸を垂直に近づけるようなかたちで事業を進めていきたいと考えています。
ご説明は以上です。